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名古屋のスガキヤは死んでいなかった、という話

ゴールデンウィークの前くらいだったかな。鳥取県の青山剛昌ふるさと館に行く途中で名古屋駅で降りて、スガキヤを探した。関東からははるか昔に撤退し、もはや伝説のラーメンになっているスガキヤ。名古屋ではまだそれが生きているという噂を聞いていたからだ。
スガキヤ伝説は関東でも響き渡っている。2014年には愛知県名古屋市港区出身の武井咲がおしゃれイズムのゲストでスガキヤ愛を語るなど、スガキヤLOVEの有名人は多いのだ。安い価格。美味しいスープ。


cdbちゃんもはるか昔に食べたことがあった。久しぶりに名古屋に来たからには食べてみよう、と思ったのだ。しかし、名古屋駅地下エスカ店のスガキヤは変わり果てていた。写真を見てほしい。

千円近い価格はまあいい。がっかりしたのは、見た目はそんなに変わっていないとんこつスープの風味が全然昔のスガキヤラーメンではなかったことであった。高級路線を狙ったのだろうけど、どこにでもあるような千円級のラーメンだった。

スガキヤは価値観をアップデートしてしまったのだ。あの頃のスガキヤはもう名古屋ですら食べることができないのだ…と、4月に筆者はガッカリして名古屋を後にした。あんまりガッカリしすぎてこのnoteにすら書かなかったくらいである。しかし、7月になってXでこんなツイートを見つけた。


430円!?4月に名古屋で食べた時と全然違うぞ。しかも食器も盛り付けも違う。



疑問に思い投稿すると、フォロワーの方が教えてくれた。

なんと。4月に食べてガッカリしたのは別業態の店だったのだ。それ以外の広大な名古屋ゾーンでは、今も昔ながらのスガキヤが生き残っているというではないか。さらにスガキヤ公式を見てみると、驚くようなニュースが報告されていた。


名古屋駅エスカ店というのは4月に行ったところである。あの店が、居抜きのままクラシックスタイルのスガキヤにリニューアルオープンするらしいのだ。

今一度、名古屋に行ってみたい。そして昔のスガキヤを食べてみたい。そう思っているうちに、名古屋に行く機会が再びやってきた。

滅多にきたことがなかったのに、今年2度目の名古屋だ。夏休み前なのでのぞみも自由席で乗れた。降りるや否やエスカ地下街を目指す。

前回来た時のおしゃれな店が嘘のように、安っぽいスガキヤに戻っている。やっぱりこうじゃなくちゃな。高級路線はあまりヒットしなかったのだろう。そりゃそうだよ。普通のラーメン屋だものあれじゃ。

武井咲もおしゃれイズムで食べていた、昔のスガキヤのラーメンが出てきた。食べてみる。昔の味である。これは480円のラーメンに肉と卵をプラスして大盛にしたのだが、それでも千円くらいだ。安い。


良かった。外国人が寺や神社などに残る日本文化を喜ぶのはこういう気持ちなのかもしれない。

家系ラーメンはじめ、いろんなこだわりの高級ラーメンがある世の中だ。ラーメン漫画もある。しかしなんだかんだ僕にとっては、このスガキヤ以上に美味いラーメンに出会えていないのである。2位は川崎を拠点とするニュータンタンメンだが。

新幹線代往復2万円。スガキヤのためだけに来たわけではないが、どこよりも安いはずなのに高くついたスガキヤラーメンに悔いはない。いい旅をした。

しかし、皆さんはなにも新幹線に乗って名古屋に行く必要はない。名古屋以外でスガキヤを食べる方法もちゃんとあるのだ。マガジンではそれを書きたいと思う。つってもまあ公式ページに書いてあるんですけど。

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絵やイラスト、身の回りのプライベートなこと、それからむやみにネットで拡散したくない作品への苦言なども個々に書きたいと思います。

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