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離婚してもいいのかも

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「なむどくにっき」にお立ち寄りくださり、ありがとうございます。

ななです。

今回のお話は「母と父をつなぎとめなくてはいけない」と思い込んでいたわたしがその思考を手放すきっかけとなったお話です。

母は常日頃から父への愚痴をわたしたち子どもに垂れ流し、その内容もだんだんとひどいものになっていきました。
「(父は)もう帰って来なくていいのに」「(父は)ただの金づるだ」
母が父をとても嫌っていることはわかっていましたが、一方で父は「あのオバハン(母)何してるんや、まったく」「あいつはようわからん」など、母に対して嫌っているというより呆れている様子で、母の悪口を口にしているところをそれまでほとんど見たり聞いたりしたことがありませんでした。
それでもわたしが「父も母を嫌っている」と思ったのは、父自身から母の話題を出したり母に何か話しかける様子もなく、母に対して無関心であることが横で見ていてわかったからです。
わたしが「母と父をつなぎとめなくては」と思い続けていたのは「父は無関心のように見えて母の悪口も言わないからもしかするとそこまで母のことを嫌いというわけではないのかもしれない」とわたしの中のどこかで思っていたからだと思います。

しかし、ある日父はわたしの目の前でついに口にするのです。
「―ったく、あのクソババア、ほんましょーもないやつや」
ここで言う「クソババア」というのは母のことであることはすぐにわかりました。
もちろんわたしはショックを受けました。父がついに母の悪口を声に出したのです。
これでわたしの中にあった「父はそこまで母を嫌いじゃないかもしれない」という希望は打ち砕かれ、「父は母を嫌いである」という考えが強固なものとなりました。
「おとーさんもおかーさんのこと、やっぱり嫌いなんだ…」
いよいよわたしが必死につなぎとめてこようとしてきたものが壊れてしまうような気がしたのです。
父が口に出すほど母を嫌いだということは、いよいよ2人は離婚する日が近いのではないかと急に怖くなりました。
家族がバラバラになってしまう…それは嫌だ…
わたしの心は不安と悲しみでいっぱいでした。
まだ決まったことではない、どうなるかわからない…と考えつつも、不安は大きくなるばかりです。

わたしは母と父が離婚したらどう思うか、むむに聞いてみました。
同じように「寂しい」「悲しい」「いやだ」と言ってほしいと思っていました。
しかしむむはキョトンとして言いました。「どうって…別に…」
まったく興味のなさそうな答えで、わたしは驚きました。
「離婚するかどうかはおかーさんとおとーさん2人の問題でうちら関係ないし。別れて2人が幸せになるならええんちゃう?」
むむの答えを聞いてわたしは最初「何を言ってるんだ、むむは悲しくないのか?」といらだちさえ覚えました。

しかし、むむの言うことはその通りです。わたしは考えました。
離婚するかどうかは2人の話。家族であっても、もともと他人だった2人の問題に口を出すのは確かにちょっと違う…
それに、母と父が嫌い合っているならむしろ離れた方が2人にとっては幸せ、というのはそうかもしれない。
今までにない視点で、わたしは悲しい気持ちがありつつも、2人のことを考えれば確かにその方が良いのかもしれない…と考えが変わったのでした。

今までなんとか母と父をつなぎとめようと必死でしたが、それはわたし自身が理想の仲の良い家族の姿に執着し続けていただけだったのです。
もう2人がお互いに嫌い合っているなら、無理につなぎとめる必要はない。
戸籍上に「世帯」としてあるだけで、一緒の家に暮らしているだけで、すでに家族はバラバラだった。
もう母と父に自分の理想の家族、夫婦の姿を求めるのはやめよう、あとは母と父の2人の好きにさせよう。
わたしはようやく「母と父をわたしがつなぎとめなくてはいけない」という思考を手放すことができたのでした。

今回のお話は以上です。
母と父の喧嘩する姿を目にしてから「母と父を関わらせないように、自分が間に入って2人をつなぎとめなくては」と考えて必死に動き、こうして2人のことから手を引こうと思い至るまでに数年の時間がかかりました。
わたしよ、お疲れ様…!
みなさんどうぞこの後は…メリークリスマス!クリスマスケーキでも食べて楽しくお過ごしください!
最後までご覧くださりありがとうございました。
ではみなさん、良い1日を!

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