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不潔-「汚らしい」と言われて感情がoffになる話-

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むむです。
今回は母から「汚い」「不潔」と言われ感情がOFFになる話を描きました。

小学生の頃は、まだまだ初めてのことが多い年代です。
今回の「垢」も、初めてのことでした。
突然自分の身体から出てきた消しゴムのカスのようなものに驚き、これは何なのか、どうすればいいのかもわからず、とにかく母に言いました。

自分むむはこの現れた垢に戸惑い、何かの異常なのではないかと不安になっていました。
身体の異常は感じないけれど、おかしいことだったらどうしよう、病気だったらどうしよう…と軽いパニックになりました。
(病気に対する恐れもありますが、また母に怒られるかも、殴られるかも、という不安も当然含まれています)

母は、そんな不安と焦りから大慌てで来た自分むむから垢を見せられて、
「うっわ!あんたこれ垢やん!きったねー!」
と飛び退きました。

母から明確な拒絶を示されて、自分むむは瞬時に感情がOFFになりました。
驚きも悲しさも、先ほどまでの不安も焦りも、何もかもがその瞬間に消えました。

ただ母が続けてニヤニヤしながら、
「垢なんか出てきてんの?汚らしい!」
「垢が出てくるくらいやもん、不潔やで不潔~!」
と騒いでいるのをぼう然と見ていました。
何の感情もわきませんでした。

母がななを呼んで、
「あいつ(むむ)、垢がボロボロ出てきてるんやって!やっぱりあいつは不潔なんやわ」
とニヤニヤしながらななから同意をもらおうとしている様子を見ながら、
「そうか。自分は不潔で汚らしいんだ」
「垢が出るって言うのは汚い人間だからなんだ」
とぼんやり思い、そのまま風呂に入り直しました。

「垢が出るなんて汚い」という特大ブーメラン

そもそも垢(あか)とは、身体の古い角質や汗などが合わさった汚れであり、誰でも身体から出てくるものです。
それを、まるで異常なもののように、本来あるわけないと言わんばかりに飛び退き、「汚い」「不潔」「汚らしい」などとねちねち言うのは、いじめのような意地汚さがあります。

まして、この時、自分むむは垢と初対面でした。自分の身体から出てきた消しゴムのカスみたいなものが何なのか、どうして出てくるのかなどなど、何も知らなかったのです。
それを何の説明もなく、「きったね~!」「よらんといてw」「汚らしいわ~」「不潔!」などと言われ拒絶されたのでは、何が何だかわからないままです。
ただ、垢が出るような自分は拒絶される人間なのだということしか伝わりません。
自分にはまったく理由がわからないけど拒絶される…これはいじめと同じ構図です。

母が今まで生きてきて、垢が一度も身体から出てきたことがないのであれば百歩譲って理解できますが(それでも他人への対応としてどうかと思いますが)、そんなわけないでしょう。母は健康な人間です。本人が意識してるしてないにかかわらず、垢は出ているはずです。

これもまた、母自身も不潔で汚らしいという特大ブーメランになっているのです。

飛び退いて拒絶した母の思考予想

今回のこのエピソードは、他の記事と同じく特大ブーメランであることは同じですが、自分むむが受けたショックではなかなか高い方だと思っています。
今回も、母がなぜそんな特大ブーメランを投げたのか、理由を考察しました。

①知らないことを知らずに悪ノリ
母はもしかすると、自分むむが「垢」というものを知らないことを知らなかった可能性があります。
そして、ちょっとした悪ノリのつもりで、大げさに反応した…
「きったね~」という言葉も、「不潔」という言葉も、母にとってはすべてただの「ノリ」で冗談で、大げさに言っただけで、これぐらいのこと受け流せるでしょ、という期待のもとにやったのかも知れません。
特大ブーメランということはわかった上で、冗談のつもりで飛び退いて「寄って来るな」と言っていたということになります。

しかし、だとしても、その様子は(今もあるかも知れませんが)いにしえの小学校などで見かけた、「うわ~、菌がうつる~」などと言って特定の生徒との接触を嫌がるいじめのようなもので、「悪ノリ」というような軽薄な言葉で済むようなものではありません。

②加害欲求があった
もはや定番です…
最初から、母は自分むむを痛めつけるつもりで、大げさに飛び退き、「寄って来るな」と拒絶し、「不潔だ」「汚らしい」となじり、ななという味方を増やしてより攻勢に乗り出し、自分むむを追い詰めようという考えがあった、という可能性です。

母のような、常にサンドバッグの代わりに痛めつけてもいい存在を探している人は、加害できる瞬間を常に探して見逃しません。チャンスがあれば加害します。
出されたら出された分だけ食べようとする犬のように、チャンスがあればあるだけ痛めつけようとします。そういう欲求が無限にわいて来るようです。
そのため、イレギュラーに発生した自分むむの「垢」の話でも、衝動的に加害欲がわいて、すぐに加害を始めることができます。
なぜか、そういうことにはものすごく頭が回ったりするのですよね…屁理屈とか…

衝動的に加害欲がわいて、衝動的に行動しているため、自分のしていることが特大ブーメランかどうか、ということには気づきません。完全に意識の外です。
ただ目の前にある加害するチャンスを利用することこそが、彼女にとって「得」なのです。

呪いになった?「不潔」

どちらであってもどちらでもなくても、言えることは、母は子どもに興味がないということです。
母はただニヤニヤしながら「むむは不潔」「きったないやつ~」「寄らんといて汚らしい」と言うばかりで、垢が何なのか、どういうものでなぜ現れるのか、異常なのかそうではないのか、結局何も説明してくれませんでした。

拒絶されたことは、自分むむにとってものすごくショッキングなことでした。
それこそ、脳が感情を即座にシャットダウンするほどです。
この出来事のあと、自分むむはなぜか水がなんとなく怖くなり、何か月も頭を洗わないという謎の行動に出ることになります。
今思えば、この出来事によってお風呂と自分むむが傷ついたことが結びついてしまい、水が怖くなった…
そして、母が何度も何度も「お前は汚い」「お前は不潔」「お前は汚らしい」と言ったことによって、それを内面化してしまった…のかも知れません。
わかりませんが、そう疑うくらいに、このエピソードは自分むむの中では強く残っています。
親の言葉が呪いになってしまったパターンなのかも知れません。

なお当然、その時も母から「汚い」「不潔」とまた散々言われることになりました。
自分でも汚いとわかっているのに、水が怖くてどうしても頭を洗うことができなかったのです。
そしてその「水が怖い」ということも、怒られたり笑われたり、再び拒絶されることを恐れて、結局母に言うことはありませんでした。
母から見ると、母が指摘した通りの、ただただ無頓着で不潔で汚らしいだけの存在だったでしょう。

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