2023.5.18 SEVENTEEN 2023 JAPAN FANMEETING 'LOVE' OSAKA
怒涛の日々を過ごしていたらいつの間にか5月16日の深夜になっていた。
服やスキンケア用品に加え、ペンライトとうちわ、せっせと作ったソンムル、そしてチケットを、次々とキャリーバッグに押し込んだ。
連泊する旅行でも大体バックパック1つでどこにでも行く私がキャリーバッグを使うことは滅多になく、バックパックにはとても収まりきれない目の前の荷物を見つめながら、SEVENTEENに会いに行く自分のCARATとしての存在を実感していた。
5月17日、住んでいる街も大阪も見事な晴天で、SEVENTEENが太陽を連れてきたように暑い日だった。
溶けるように仕事を終え、空港に行き飛行機に乗った。大阪に行くのに空路を使ったのは初めてだった。
関空に着陸して機内モードを切った瞬間、レポよりセトリよりまずジュンさんの突然の黒髪姿の直播が飛び込んできて、今まで抱えていた「初日どうだったかな、明日ついに会えるのか」など全ての感情を忘れ、無言で狂わされ、スマホの小さい画面に吸い寄せられ目はずっと見開いたまま、いつの間にか宿泊先に辿り着いていた。
中心地から結構な距離のある関空から宿泊先にどうやって辿り着いたかまるで覚えていない。
宿泊先に着いてようやくセトリとレポに目を通す心の余裕ができた。
第一に、とにかく掛け声を頑張らないといけない使命感が芽生えた。
日々余裕なく過ごし、練習が思うようにできなかった私に与えられていたチャンスは前のりした宿泊先での時間のみで、テスト前夜の学生のように血眼になって覚えていた。連日寝不足続きである。
練習しながら、明日この掛け声を自分の口からSEVENTEENに届けられることが嬉しくなった。
13人の名前を呼べること、曲中に何度も사랑해と言えること、ビッ!ネ!チュル!ケ!セ!ブン!ティーン!(輝かせるよセブンティーン)とペンライトを持って言えること、「私は花」に「あなたは花」と返すことで完成するかのようなメロディーとメロディーの間があること。
ただのコールアンドレスポンスではなくCARATの掛け声が意味を成すことに涙し、練習しながら感極まっていた。
コロナ禍でも楽曲が出る度に応援動画をアップしていたSEVENTEEN、それは未来への祈りだったのかと、毎回どこか遠くを見つめるように自分ごとだと思えず見てしまっていた自分を恥じた。声を出せることが現実になった実感がようやく芽生えた。
生活との折り合いがなかなかつけられず直前になってしまった不甲斐なさはあれど、私のLoveはここから始まった。
5月18日、過ごしやすい天気の日だった。
Twitterで出会い1年ほど交流し、ずっと会うのを待ち望んでいたumeさんとご対面した。九条にあるタイ料理屋さんでカオマンガイを食べ、周辺の商店街を写真を撮りながら散策した。CARATじゃなかったら行くこともなかったであろう京セラドームと九条の街並み、umeさんから教えてもらう街の歴史に、今ここにある全ての偶然を有り難く思った。
umeさんと共に京セラドームに着き、半年前のBe The Sun、1年前のHANABIぶりに会うCARATさん、そして初めて会うCARATさんとの出会い全てに心から喜び、出会いの証としてのソンムルを交換した。
SEVENTEENの現場はSEVENTEENに会いに行く嬉しさはもちろん、CARATと対面し言葉を交わす時間もかけがえなく大好きで幸せで、色濃く残る思い出の場面の一つだ。
そして会えるのを楽しみにしていたCARATの1人、ユキさんからのど飴付きの「掛け声対策資料」を託された。初日が終わってから1日もない時間の中で作り上げられた紙の重み。
改めて、自分の声をSEVENTEENに届ける使命感を胸にしっかりと受け取った。
CARATさんを探し、出会い、喜ぶことを繰り返すうちに開演時間が迫り、入場した。
野球ファンでもない自分が各地の「ドーム」という場所を訪れることが本当に不思議だ。
レポ通り、公演はトロッコから始まった。
「涙こらえて 弱さ隠し 今君を探しに行くよ」
Run To Youから、待ち望んでいた時間が始まった。
目の前にSEVENTEENがいる、半年ぶりにまた会えた。
こんな贅沢なことがあるだろうか?
ペンライトの光と声援に照らされるSEVENTEENの笑顔が私を照らしていた。
トロッコの眩しさに気を取られつつ声を発していると、左隣のCARATさんが同じく声を張り上げていて、そこから共鳴するように2人で大きくSEVENTEENに向かって叫び続けた。
どの曲もLoveというタイトルが似合いすぎる、ファンミーティングにふさわしいセトリだった。
_WORLDでDown〜を歌える気持ちよさ、My!My!で「輝かせるよセブンティーン!!!」と思いながら叫び、昨日の今日でまだまだどうしようと思っているジュンさんの黒髪に魅せられながら、どうしたらいいかなと声にすることで余計に胸が苦しくなり、파이팅 해야지はあの曲をfeatバーノンでドームの広い空間で体験できることが嬉しくて最高に楽しかった。
F*ck My Lifeに涙しながら、共にこのクソみたいな世界をFightする思いが込められた歌詞を歌い、舞い落ちる花びらはただただ圧倒されて惹きつけられながら「あなたは花」「幸せだった」そしてメロディーに乗せて13人の名前を呼べることが心から嬉しく新たな感動に胸がいっぱいだった。
ゲームや自己紹介はオンラインで見た東京ドームの記憶と混じってもうはっきりと思い出せなくなっているけど、とにかく全員最高で大好きな13人だった。
ホシさんの10時10分を初めて拍手ではなく声で言えたのが嬉しくて、ジュンさんに「ジュニしてる!!」と思いっきり叫べたことが幸せだったことははっきり覚えている。
アンコールのSEVENTEENコールは声が枯れるまで叫んでも周りに広がっていかない無力感に心が折れそうだった。空中に自分の声が消えそうになる時、隣から聞こえてくるCARATさんの声が心強かった。
公演中特に会話をしたわけではないのに、レスポンスや掛け声を通して隣のCARATさんといつの間にか大きな絆が出来上がっていた。
そしてアンコールのAll My Loveで決壊して号泣した。
DREAMが出た時、心身共に自分では気付けないくらいしんどい日々を過ごしていた。All My Loveの歌詞が日本語で自分の耳に届いた瞬間私は我を忘れ思いっきり泣いて、自分の辛さに気付けた曲だった。
今SEVENTEENの口から紡がれる歌詞を声を目の当たりにして当時の記憶が重なり涙が止まらなかった。
あっという間に終演した。
隣のCARATさんに「心強かったです」と声をかけると「私も本当に心強かったです」と笑顔で言われて、SNSも何も交換しないたった数時間限りなのにこんなに強固な関係性が生まれることも宝のようだった。
終わってからもCARATさんと合流し、思い思いの感想を抱えながら昼歩いた九条の街を辿った。
声出しで腹ぺこの私たちを誘うような明るい電灯の居酒屋に吸い寄せられると店内はずっとSEVENTEENの曲が流れていた。
各地から集ったCARATさんと、入店後少しして始まったジュンさんのweverse liveを見ながら飲んで食べた時間も大切な思い出になった。
思い返せば今回の公演は自分の声の記憶と共にある。
自分の声を届けるられることは本当に幸せだった。
ユキさんから託された掛け声の紙が終わる頃にはクシャクシャになっていたのも大切な思い出の証だ。
今回初めてこんなにも「アイドルのライブ」を実感した公演だった。
与えられたことに与え返すことが愛だと思い知った。
ただ観客が楽しませてもらうのではなく、演者を楽しませる力をファンも持っているのは、アイドルだからこそ成し得ることだと思った。
SEVENTEENと共にCARATの声が楽曲を作り上げられるのはどんなアレンジにも替えられない究極のライブバージョンだと思う。
だからこそ、SEVENTEENのライブを作り上げたい。
見に行くんじゃない。
観客になってはいけない、共に時と空間を作り上げるんだ。
それがアイドルのライブなんだ。
何もかも捧げたいくせにいつももらってばかりの私
だけど君のため私も歌ってSEVENTEENの愛に近づきたい
そう心から思った。
SEVENTEEN、本当にありがとう。
幸せな時間だった。
私の幸せな気持ちは彼らに届いただろうか?
少し悔いの残る思いを抱え、東京ドームの公演を配信で見た。
掛け声もレスポンスも空間全体に響き渡っているのがPCのスピーカーからも伝わってきた。
心からよかったと思った。一人で見ていても一人だと感じないくらい私も会場に魂を飛ばしてあの一体感の中に居た。
SEVENTEENがくれた愛の大きさと同じだけ、それ以上、CARATという一つのまとまりとして愛を返せないと意味を成さないと思っていた気持ちが報われたようだった。
最後には次のツアーも発表された。
次も絶対にどこかの会場に入って、自分が持てるだけのありったけの愛を声に乗せてSEVENTEENに届けたい。
受け取るだけなんて嫌だ。こちらから差し出せてこそ相互関係の愛だ。
今までは一目SEVENTEENを見れたら、姿を見て歌を聴けて13人の笑顔を見れたらいいと思っていた。
けどそれだけでは意味がないんだ。
ファンが13人を笑顔にできる力を持っているのなら、全力で笑顔にしたい。
光と声で照らしたい。
そんな欲が出たのはSEVENTEENがいつも誠実にまっすぐにCARATを眼差してくれるからで。
私のCARATとしての思いが日々休むことを知らず大きく大きく育っているからで。
これからも、君の愛に近づくよ。
運を味方にし、SEVENTEENと季節を共にするよ。
そしてまだ見ぬCARATさんとの出会い、まだ短くも濃い私のCARATとしての年月を共に生きている大好きなCARATさんと次に会える日を楽しみに、また日々を頑張るよ。