矢口

飽きやすいので不定期。みんな元気でいてほしいです。

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    • 短歌 大学短歌会会誌2024

      Je prie l'ange. ♢ 助手席にのせてきた夏蜜柑 亡き祖父の絵はがき あの夏がくる ♢ ストリートピアノの中に棲みたいと思う 公共性を無視して ♢ あなたの形の入道雲のまぶしさで 往年の8月は真っ白 ♢ 割れんばかりの喝采の一瞬の 無音 ばかりが思い出される ♢ 感光体 イオンがまだダイエーだった頃 ふいに振り向いた大菊 ♢ 光り輝いて秋刀魚の美味い時期 水泳だけは人並みにできた ♢ ルネサンス期の天使の祈り 新雪をたゆまず歩むように

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        • 「それでいい。嘘には良いのもあるんだし、遠かったでしょう、ここまで」 平出奔

          確かにこの短歌に救われた感覚がある。 自分にはこれまで生きてきた21年という月日の積み重ねによって得た現状があり、もちろんその中にはマイナスなものもたくさんある。 もともとネガティブな性格で、考え出すとキリがない。 とにかく、自分は今まで嫌というほど無駄な時間を過ごしてきて、個人的には大学3年生である今も割と改善はされていないと思うし、これを見ているあなたも割とそういった経験はある、と思っている。 表題にある短歌に戻るが、「嘘には良いのもある」これは本当で、これまで生きて

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          「夏の日のたった一度の合奏が終わった後の無音 今でも」岡本真帆

          たまに、高校の最後の試合をふと思い出すことがある。 吹奏楽ではなく、マーチバンドでもない。 たぶん最後の試合は陸上でリレーを走り、会場全体の声援と拍手を浴びていた。 高校2年の頃の新人戦では、例年、県大会に出場できる記録を出しながらも他の人がもっといい記録を出していた影響で出場できずに、競技場のスタンドで人目も憚らず泣いた。 来年は、と意気込んだ最終学年の高校3年生では、感染症の影響で全国大会、およびそれに繋がる大会が全て中止になった。 悔しいという感情が大半を占めた反

          「夏の日のたった一度の合奏が終わった後の無音 今でも」岡本真帆