花を束ねる、夏そして秋
一人暮らしを始めて生活が安定して来た頃、習い事に目が行くようになった。テレビを置かない選択をしたのも相まってるかもしれない(プロジェクターはあるけど夜しか見ない)。基本ごろごろするために休日はあるものだと思ってるけど、ごろごろの割合を減らして興味関心に割くのも悪くない。
さて、習い事と言っても気になってくるのは一般的かつ代表的なもので、ヨガ、ピラティス、料理、陶芸、楽器、お花なんかである。
そんな中選ばれたのは綾鷹…ではなく、花屋さんでアレンジメントを習い始めた。ちょうど今年の初夏から。
推し花屋のこと🌷
突然だが、私には昔から推し花屋がある。地元にひっそりと佇む花屋である。友人のハレには、決まってここの花束を渡すことが多い。
そんな絶大なる信頼を寄せている推し花屋のお花教室で束ねた、夏から秋にかけての花々の記録です。
6月 スモークツリーのリース
スモークツリーってんだこのもへもへ。スモークツリーをメインに、スターチスやユーカリなどのグリーンをわっさわっさにしたリース。
一番気に入ったのはラムズイヤー🐏っていうこの草。店主が「ひつじの耳ですね〜僕もうこれ一日中触ってられます〜」と言いながら紹介していた。初日に確信した、この教室おもろいぞ。
一つ一つワイヤーで固定したり、グルーという接着剤をつけたりしてくっつけていくのだが、気づいたら1時間半格闘していた。劣化が少ないのか、3ヶ月経った今もまだ良い状態を保っている。
7月 夏の花束
7月は店内のお花を自由に選ぶスタイルのブーケ作り。選んだのは青色のデルフィニウム、ミニヒマワリ、白い…カーネーションのような何か(聞き忘れた)、そしてグリーンにはブルーベリーの木🫐!
ブーケを作る際のスパイラルという技名みたいな技術があり、それに苦戦する回だった。検索したら出てきたんですけど、こういう感じです。「これちゃんとスパイラルっとる??」と途中で不安になったりした。自分の日本語にも。
ブーケってこんなに難しいんだ……好きな花をとにかく盛り込んだ結果、バランスを取るのに苦労した。けど好きなものたくさん詰め込んだブーケ、おまかせとは違った満足感がある。
最後は軽く包んでもらってお持ち帰り。夏なので日持ちはしなかったけど、この帰り道の高揚感は忘れられない。
8月 夏のスワッグ🌲
「まー、秒で枯れるんでねえ、今月はグリーンですよぉ」という店主の一言により始まった8月。長持ちする癒しのグリーンスワッグを仕立てた。
パッと見分からんと思うんですが、真ん中で束ねてるんですよ、このスワッグ。ヒムロスギだったかな…とにかくでかい枝を中心に、上下にのびのびと草木がおおい茂っている、ワイルドなスワッグの完成である。
2ヶ月経って、少し色味も変わってきた。こういう変化も楽しめるのがいいな。ヒムロスギの匂いが薄くなったりして、完全にドライになってきた感じ。
秋めいて9月
9月はちょうど十五夜の近くで、はたまたフリースタイルの花束づくり。満月みたいな菊をメインにアトランチャーという白くて小さなお花と、すすきや雪柳といった和風なメンバーをチョイス。
そして思わず手に取ったのが栗の木!まだ色付いてないけど、一気に秋らしさが出るなあ。
この日は過去最短ラップを叩き出したなってくらい、一発でまとまった。いや、相変わらずまとまりはそんなないのだが、「よし!」ってなった。自分が納得すればそれでよしなのだ。
店主もあまり口出しはせず、バランスに困ってる時の助言や、最後の少しの手直し程度なので、基本的にフリースタイル。
最近お迎えした新しい花器にぴったりサイズ。長めの花束にフィットするのを探しててちょうどゲットできてうれし〜!
10月 秋の収穫バスケット🧺🎃
ハロウィンが近いということで、かぼちゃをメインにしたバスケット作り。かぼちゃと並ぶオレンジの実はフォックスフェイスというナス科の実だそう。お花はマリーゴールド、ピンクの小さい花はベンケイソウ。
オレンジのぷりぷりの実がコニカル。南天かと思った小さな赤い実はガマヅミ、グリーン系のトベラの実。
グリーン系に、土台にした大きな葉は木苺の葉っぱ!🍓笹の葉みたいなのがチョウジソウ。
完成したバスケットはこちらです。食べられるようで食べられないのが残念。少しコツを掴んできた気がするけど、油断はできない。
自分のための花束
花屋って、今まではもっぱら「人のため」っていう理由で尋ねていた。でもお花を習い始めてから、これは自分の家に飾る、私のための花なんだな、という認識で花を束ねていた。この感覚が新鮮で楽しい。
季節の草花を知り、自分のために花を束ねる。これからも大切な時間になると思うので、たびたび記録に残しておこうと思います。ではこれにて💐