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タルト・オ・シトロンという満月
タルト・オ・シトロンは、有名なお菓子だけど記憶を遡ると実は食べたことがない。理由はシンプルで、地元のケーキ屋に置いてないからだ。そこになければないですね。高校の時バイトしていた業種で有名なセリフだが実際使ったことはない。
基本的に田舎の子なので、おしゃれなお菓子は本の中のお伽噺状態。よってタルト・オ・シトロンは図書館にあるフランス菓子の本の中でだけ存在するものだった。さて、フランスといえばこの方、すでに作られていた。なんとも艶々でお美しいタルトシトロ……
本家がレモンタルトとおっしゃっとる。
はちみつレモンタルトって、何て素敵な響きなの……!というふわふわした気持ちになってからすぐハッとした。フランス語のフの字も分からんような私がタルトオシトロンと連呼しとるのがちょこっと恥ずかしくなってくるぜ。めげない・しょげない・泣いちゃだめを合言葉にがんばるぞ!
タルトシトロンで検索すると色んなレシピが出てくる。とりあえずタルト生地はいつもの、クレームシトロンはクックパッドでよくお世話になってる方のものを参考に作ってみることに。
パート・シュクレを仕込む
しゃくれじゃないよ。シュクレだ。つまりタルト生地。今回もよく作る配合で用意するんだけど、実験的にフープロでやってみることに。粉は最近使ってるエクリチュールにグラニュー糖、アーモンドプードル。
キンッキンに冷えたバターを投入。さらに回す。
最後に卵黄。が、このあとなかなかまとまらなかったので少し卵白も足したらまとまってきた。前回作ったクッキーは全卵使用のレシピだったので、水分が多くてまとまりやすかったのかな?それともバターの温度だろうか。タルト生地はボウルで作った方が扱いやすいかもしれない。またひとつ勉強になった。
3mm厚さくらいにのしてタルトリングに敷き詰める。余った生地はクッキーに。
ムーミンでタルトリングを包囲することに成功した。上から時計回りにムーミン、ムーミンママ、ムーミンパパ、スノークのおじょうさんだ。みんなみんなムーミン。これはタルトの型離れが上手くいくおまじないだから、みんなもおのおの好きなキャラクターでやるといい。(みんなのクッキー型がみたいだけ)
焼成
なんか生地の粗が目立つ。やっぱりボウルでバターと砂糖しっかり練って作った方が良かったかも。試しにムーミンをひとつ味見したらサックサクの軽い食感。美味しいからいいか。
クレーム・シトロンを仕込む
レモン果汁と果皮をたっぷり使ったクレームシトロン。シンプルに砂糖とレモン果汁、卵、バターで作ることに。いろんなレシピを見たけど、バターの量はどれもけっこうある。これは野生の勘だが、おそらくケチると美味しさが逃げて行くんだろうな。今回はレモンと卵は1個、砂糖とバターは50gずつ。果皮は味をみながら入れる。ゼラチンで固めるか迷った末、凝固はコーンスターチと卵に任せることに。
湯煎にかけながらとろみがつくのをじっくり待つ。決して慌てない泡立てない。湯煎のたんびに思うが、ステンレスのボウル欲しいな。プラスチック洗いやすいし軽いし、ホイッパーとカチカチぶつからなくて好きだけど、チョコレートの湯煎の時とかも伝導が悪くて扱いづらいからな。また今度ポチろう。
ある程度とろっとしてきたら湯煎からおろして粗熱をとる。
流し込む
気泡ができないよう、そっとクレームシトロンを流し込む。このあとそっと冷蔵庫へ。
ツヤツヤのクレームシトロン
クレームシトロンは濾しながら注ぎ込む方がいいかも。あと、タルトの敷き込みもう少し薄めでもよかったかなあ。。。分厚いと家庭料理感が出るけど、これはこれで趣きがあって良いか。
このあとレモン風味のイタリアンメレンゲを絞ってバーナーでさっと焼くタイプのタルトシトロンが多いけど、このシンプルなフォルムが気に入ったので今回はこのまま仕上げに移る。
ほんのりおめかし
雪化粧を軽く施し、フランスのお姉さまに倣ってピスタチオ少々。レモンゼストも少々。表面は固まったようだけどなんかプルプルしてるので、このまま一晩寝かせることに。
結果:一晩経ってもなんかプルプル
参考にしたレシピ自体が一人用の7cmセルクルのものだったので、もともと緩かったのかも。もしくは火の通りが甘かったのかも。理由は定かではないが、とにもかくにもプルプルだ。冷凍庫で少し固めようかと思ったがタルトを入れる余裕がなかったため、強行突破することに。
ちょっと表面が剥がれたけどなんとかカット。大きいタルトにする時は、やはりユイじょりさん家のようにゼラチンで固めるのが安心ですね。
冷え冷えをいただきま〜す。一晩寝かせたのもあってクレームシトロンが生地に染み込んでしっとりして美味い。サクッとさを保つためにホワイトチョコを塗ったり卵液を塗って二度焼きする技法もあるみたいだけど、この染みた感じ好きだな。クリームの酸っぱさもちょうどよい。うまい。なにこのクリーム。自分で酸味と甘味を調整したのも講じてめちゃくちゃ好みのクリームに仕上がってる。これシャーベットにしたら無限に食えそうで怖い。恐ろしいポテンシャルを潜めたクレームシトロン。
あの子は今どうしてる?
あの子のことをお忘れだろうか、おまじないに駆り出されたムーミンである。マグカップに引っかかってるムーミンはタルトシトロンを冷やしてるあいだにサクサク美味しくいただいた。ちなみにこの子が誰だかわかるかな?答えは帽子をとったムーミンパパでした。
さて、レモン活動も終盤に差し掛かっていますが、涼しいせいか意外ともってくれてるので助かる。最後に作るものは決まってるので、あと少しのレモ活を楽しんでこうと思う。