揚げパンの話

子とコストコの小売店みたいなやつに行った。
子はわたし譲りの不正咬合で歯医者に通っていたが、しかし夏頃に心身を病んでしまい、朝起き上がることや、人の多いところに出ることが難しくなり、しばらく矯正をお休みしていた。
が、さすが成長期、みるみる身長は伸び、素人目に見ても不正咬合み(そんな日本語はない)がひどくなり、そんなことも言ってられない、と、この冬に治療を再開した。
久々に、と言っても半年ぶりにお会いした先生はこりゃやばいと繰り返し、もはや外科手術の部類だが、小さい頃から通ってようやくここまできたのだしと治療を続けることになった。
ごめん先生、うちは母1人子1人、しかもその子供はわたしの1.5倍はでかいのでここまで引きずって連れてこられなかったんや。

と思いながら歯医者を出て、ハイソな街のおしゃれな犬たちを見ながら、あ、コストコの店行こうよ、ということになった。

わたし、ハイローラー、スキ。

コストコはもはやエンターテイメント施設と言っても過言ではないが、我が家には自家用車もない、会員になるのに4000円かかる、いかんせんわたしと子の2人家族において何もかも「あんなにはいらない」のだ。
そんなわたしたちにぴったりの小売店。
あのハイローラーも5個入りくらいにして売ってくれる。最高。ありがとう、結婚して。

なんかいる？

と振り向いたら子はディナーロールの袋を握っていて、「あ、いや」というので、確か辻ちゃんねる(辻ちゃんは神)で見たぞ、と思い、「それで揚げパンしてあげよっか」と言ってみたところ、新幹線のぞみ号の如く素早い動きでレジに持ってきた。

さっき、それを早速揚げパンにしたら、砂場に突っ込んだかの如くきな粉だらけの口で喜んでいた。

「もう少し子供をやっていたかったな、」

という我が子のために、そういう小さなことを重ねていきたいな、と思った出来事。

揚げパンレシピ
1.ディナーロールを180℃で揚げる
2.少し深めのお皿できな粉と砂糖を1:1の分量で合わせ1のパンにまぶす
3.おいしい