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風邪を防ぐための水分補給の秘訣


秋は快い
天は高く 氣は澄んで生きているにはまことに快い
洗濯物もよく乾けば 飯も旨い
働いてもあまり疲れない
暑からず寒からず 何もしないでいても 何か考えていても 働いていても至極氣持ちがよい
 
しかし この快いのは空気が乾いていることがその第一の理由であることを忘れてはならない
洗濯物のよく乾く現実を見ながら 自分の身体も乾いてくるのを忘れて
水の補給を怠っていると 風邪を引く
秋に疲れやすくなったり 身体の方々が硬張ったり痛んだりしたら まず水の不足と考えるべきである
 
一旦風邪を引いてしまうと それからでは水をいくら飲んでも身体が受け付けない
水なしで暮らす方法を身体がとろうとしているからだ
だから飲むとすぐに尿が増えてしまう
それ故 口に含んで これから水を飲むぞ と身体に暗示し 而してチビチビ盃で飲む如く飲む
そして 身体に水のしみ込むのを感じてから ガブガブ飲む
 
こうして水を飲めば 秋の風邪の大部分は片付いてしまう
しかし平素水を飲むことを忘れぬことが第一だ
ことに涼しくなり 寒くなると水を飲むことが億劫になるから 注意する必要がある

~野口晴哉 秋の衛生~

整体創始者であります野口晴哉先生の書からの抜粋です。
水を飲むことは赤ちゃんの頃から本能的に知っている行為であり、生命の維持にも直結することです。

赤ちゃんという言葉を用いましたが、人間の体内は70%が水でできています。この70%という数字は年齢と共に低くなっていき、お年寄りになりますと、55%が水分でできているというデータがあります。
多少の個体差、個人差はあるでしょうが、若々しい人ほど瑞々しいのは一目瞭然です。

瑞々しさを水というもので補うことよりも、化粧水や乳液などに外注しているのが今の美容の現状でもあります。しかし、根底には水不足があり、水を飲まなくなった現代人の瑞々しさの代用品が高価に販売されています。

代用品を扱うのは致し方ないこととして、問題の根底には水を飲まなくなった、もしくは水の飲み方を知らないことが原因なのではないかと思うのです。

水を飲むとすぐにお手洗いに行きたくなるから、水を飲みたくないという人もいらっしゃる。

一旦風邪を引いてしまうと それからでは水をいくら飲んでも身体が受け付けない
水なしで暮らす方法を身体がとろうとしているからだ
だから飲むとすぐに尿が増えてしまう

水を受け付けない身体であり、水なしでどうにかしようという身体なのだそうです。受け付けない身体は受け付けない人間です。いつも何かにつけ腹を立て、物事を受け付けようとしない人です。水を受け付けない身体は、そういう人です。誰かと友好的に、平和に暮らしていきたいと思ったら、受け入れることが必要です。受け入れられない!って思う事項がある人は、水不足なのかもしれません。

口に含んで これから水を飲むぞ と身体に暗示し 而してチビチビ盃で飲む如く飲む
そして 身体に水のしみ込むのを感じてから ガブガブ飲む

これまで本能的に、無自覚に飲んできた私たちは、恥ずかしいことに水の飲み方さえも知らないようです。誰からも教えてもらえなかったですから。水を効果的に飲むことで、他人を受け入れ、内側から瑞々しい美しさを手にすることができる。

そして、

平素水を飲むことを忘れぬことが第一だ
ことに涼しくなり 寒くなると水を飲むことが億劫になるから 注意する必要がある

とありますように、涼しくなったから水を飲む機会が減りますので、意図的に水を飲む工夫が必要です。

乾燥が進む時期でもありますから、温かい恰好をしながら、水やお白湯を飲むようになさってください。


ついつい夜更かしをしてしまうことがあります。
健康の為には、明日の仕事の為には、絶対に寝た方がいいのに夜更かしをしてしまう。
これは破滅的な、破壊細胞の為せる業ではないかと思っていたのですが、人間の意識の方向と意識しない無意識の方向は異なるようです。

人間の意識しない動きの大部分は健康であろうという方向に行われている
 
汗をかくのでも 食べたくなるのも くしゃみをするのも 眠くなるのも 
働きたくなるのも 疲れを感じるのも 痛みを感じるのも 尿の出るのも 嘔吐するのも 生を全うする要求を果たす動きである
 
ガツガツ食べるのも 食べたくないのも ネチネチいつまでも噛んでいるのも 健康であろうとする要求を果たす行動である
 
如何にしたら健康を保つことが出来るか と問う人がいたが その”如何にしたら”さえ捨てて 身体の自然な要求に素直になればよい 
その”如何に”を意識で工夫さえしなければ 自ずと健康であるように身体はできている 

~野口晴哉~

いつも如何にして、どうにかして、何とかして、と考えているのが現代人の特徴です。健康になろうとすると毒でも飲むのが人間であり、意識の方向です。無意識はそうではない。腐ったものを出されたら、即座に逃げ出すのが無意識であり、「発酵かな」と勝手に判断して、においをかいで「いける!」と判断して危険な目に遇うのはいつも意識の方である。

意識や意図は大切なものでありますが、もう少し、無意識の方向に行くためには如何にもという欲をどうにかしないと、健康にもなれないようです。



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愛光流からだと心整体 隅田真人
読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。