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餃子がうまかった話🥟

最近食べ物の話しが多いですね。ま、いいか。

A君はすっかり体調も回復したが療養期間であるからデートにはいけない。家でゴロゴロしててもしようがないかと、私は電車に乗ってひとりうまい餃子を食べに出かけることにした。

実際のところまだ食べてはいないので、うまいかどうかはわからないが、写真をみるにすごく美味しそうだ。餃子というよりはパリパリに焼いた小ぶりの饅頭といった見た目で、ひとつひとつが赤ちゃんのこぶしくらいある。

並ぶことも多いらしいので、開店直後を狙って訪問したが、ほぼ満席状態である。

入店すると全く無表情の店員さんが何か発言したが、全く聞き取れない、聞き取れないがここはたぶん1人ならカウンターへと言ったのだろうと予測し、素早く席につく。カウンターごしにやはり無表情で店員さんがニュウと顔を出す。

「焼き餃子、二人前お願いします!」

ライスを頼むという選択肢もあったが、ここは餃子で腹を満たすべきだと即座に判断した。こういう店ではモタモタしてはいけないのだ。店員さんは独り言のように「焼、2…」と呟くと厨房に引っ込んだ。ほぼ満席の店内をひとりで回しているのだ愛想を振り撒くなら餃子を焼く、そういうことだろう。

ほとんど客の喋り声も聞こえない。皆無言で餃子を待つか、餃子を無心で食べているか、それだけである。

となりの人は餃子とビールを楽しんでいる。私は全くお酒が飲めないが、この時だけはお酒が飲める人が羨ましいビールで餃子を食べたら美味しいんだろうな。

しばらくするとフリスビーくらいの大きなお皿にアチアチできつね色の餃子(16個)がやってきた。急いで一枚だけ写真をとる。ダサいと思うがしょうがない、人間の業だ。

一口噛むとバリッ!とした皮の食感、続いてニンニクの強い風味がやってくる。餡は餃子に対して少し少なめだ。おそらく餡を小さくすることで皮のとの隙間を作り、強い火力で空気を膨張させ、この独特の皮のバリバリ食感を出しているのではないだろうか。この仮説全然違ったらめちゃくちゃ恥ずかしいな。

とにかく皮がうまい。上顎がすでにベロンベロンに火傷しているが、脳がアチアチのうちに食べろ!と指令を出してくるので逆らえない。
ごく薄く焼いたフランスパンに餡がくるまれているような、パイ生地のような、無限に噛んでいたい絶妙な食感である。

ハフハフしながらあっという間にペロリと平らげた。人間はなんでアツアツの美味しいものを食べる時に目を瞑ってしまうのだろうか。

食べ終わったらとっとと会計する。やはり店員さんは最後まで無表情だが、動きに無駄がない。技術者という雰囲気、わりと好きだな。

また行こう。今度は3人前食べよう。

バツイチ年増へのサポートっていやらしい響きですよね。それが言いたかっただけです。