街の色
前の恋人と歩いた街に彼と行った。
この街には以前は教会と博物館目当てで来たのだ。お昼に確かタイ料理を食べて、随分ゆっくり教会を見学した。
青い色が特徴的な静かな教会で、周囲もぐるりと散策した。季節も確か同じく秋だったように思う。
私は全く知らなかったがこの街は昔からアウトドアの専門店が多く、今回は登山靴を見るために出かけた。
するとどうだろう、今までは全く気がつかなかったのに街のあちこちにアウトドアの店舗がある。着眼点を変えるだけで街のありようがガラリと変化した。
なるほどこれは面白い。
行動する人と目的を変えるだけで、街が多面的になり別の世界が広がっている。街の他のレイヤーに行けたのは前の恋人との対比があるからであり離れなければ当然知りえないことだ。
別れにも予想外のところに面白さや新たな発見があり、素直に悲しいことばかりじゃないと思える。
結局、私が分かることや予想出来ることはほんの少ししかない。だから右往左往してもしょうがないとは思うのだけれど、それが出来れば誰も苦労しないのである。
いいなと思ったら応援しよう!
バツイチ年増へのサポートっていやらしい響きですよね。それが言いたかっただけです。