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MRの情報提供はAIに勝てるか

MRの情報提供はAIに勝てるか? を考えながらMR不要論に対抗していきたいと思います。
私はMR必要論の立場なのでその方向に偏る傾向が多々あります。

様々な職種がAIの出現で置き換わる、または縮小すると言われています。
医薬品の情報提供についての業務についてはどうなるのかを考えてみました。

医薬品の情報提供は現在、法的な有効性、安全性に関わる添付文書内の情報がベースになっています。他の会社の薬剤との比較、有効性のみに偏った情報提供等は禁止されています。そのような中、情報提供の量、質が限られてきています。
定型的な情報提供だけでいいならAIが優れています。殆どの製薬会社の外部からの情報提供窓口はAIがなんらかの形で入っています。

但し、一方で単なる情報提供のみならず、そこから医療課題の解決や提案までできるようになるには人間(MR)でなければという気もします。

ここは情報提供の受け手側(医療者側)がどう考えるかも重要です。
となると、定型的な情報提供はAI、対人業務である医療の中での様々な課題解決まで含めた情報提供となると、MR優位と考えます。
問題はそのような情報提供にニーズがあるのか、MRはそのニーズに対応できるのかということになります。

そこで重要になってくるのが、製薬会社側の教育体系と本人の意識です。
私自身の経験では多くの医療者が診療上で何らかの課題を持っています。
そこにアプローチできて、一緒に解決策に迫っていくような活動には経験、知識、コミュニケーション能力、判断力他色々なスキルが必要です。
そのような領域の必要性にMRが気づいて、そしてそこを目指す教育ができるならMRには未来があるように思いますが、定型的情報提供に終始するならMRは AIに勝てないと思います。

AIのようなデジタルによる情報提供は間違いなく進み、MRは減っていくことと思います。
でもその流れの中で、人間の業務であるMRという職種がどれだけ必要かということを認めさせるような仕事ができるかは、現在のMRの方々の重要課題でしょう。

会社からだけでは学べないこともとても多いので、ぜひ本物の自己研鑽を行って、人だからできる仕事を作っていってほしいと思います。

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