2022/12/7 卵巣の腫瘍全部とる
20代前半の頃からな〜んか下腹部に違和感あるな…と思い、複数の婦人科を受診するも「よく分かんないけど放置でいいよ」と言われるばかりだった。
今年の5月、別件で受けた超音波の検査で卵巣に腫瘍があることが分かり、MRIやら各種検査を受け、結構デカめの皮様嚢腫であろうとのことで、腹腔鏡手術でいけるそうだし、せっかくなので取っておくことにした。
皮様嚢腫とは、まだ受精してない卵子がうっかり細胞分裂を始めて歯やら髪やらを作ってしまうことで起こるらしい。それ自体が命に関わるというものではないが、卵管が捻れたりすると激痛からの緊急手術もありうる。嫌すぎ…婦人科の検診は定期的に受けた方がいいんだろうな、と思うけどガチャが渋すぎる…。
入院自体初めてだったが、着替えはレンタルできるし洗濯機もあるし、身の回りの細々したものは一式セットで買えたし、必要なものは大体売店にあるので特に困らなかった。
タブレットを持ってないのでノートパソコンと板タブを持参したが、あまりにオタクとしての迫力が出すぎてほぼ使わず。仕事関係の本は睡眠導入にちょうど良かった。
以下手術の流れなど。
①いっぱい検査(5月〜7月)
最初に超音波検査を受けた婦人科のクリニック、地元の総合病院、さらに大きい病院の三ヶ所で、これ同じじゃね?と思うような検査を次々受けた。血を抜いたり尿採ったりMRI撮ったり。あとマウスピース(手術中必要になるらしい)を作成。有休が干上がった。
②入院前
8月の予定だったが、コロナの影響でてんやわんやとのことで9月に延期。
勤め先に連絡したり保険の書類を取り寄せたり、前日にPCR検査を受けたりする。私の場合は手続きの必要がなかったけど、人によってはここで高額療養費の申請をしたりするのかも。
あとかがめなくなる気がして足の爪を切ったり、ポケットWiFiのレンタルを申し込んだり。
③入院
1日目:
病棟内や手術の段取りについてひたすら説明を受ける。飲み薬の下剤を飲み、へそをハチャメチャにグリグリ掃除される。
普段通りに過ごす。手術中に腸が動かないよう、夕食以降は断食。家で寝るよりぐっすり寝た。個室は最高…。
2日目:
しばらく入れないので朝シャワーをねじ込む。
昼すぎからの手術ということで、朝10時からは飲水も禁止、代わりに点滴が付けられる。
手術着に着替え、ぽくぽく歩いて手術室へ。あったかいスポンジの上に寝かせられ、点滴から痛み止めが入る。これが頭の奥がずーーーん…となる感じで、思考が鈍くなるのが分かって面白かった。
全身麻酔の方は、意識する前にスコンと寝落ちてしまったので分からず。
麻酔から起こされ(何らかのあるなしクイズをしている夢を見ていた)、説明を受けるも分かるやら分からんやら…地獄のようにねむい…という状態でいつの間にか病室に戻っていた。そういえば、自前のパンツで手術に臨むことになるとはね…ビニール袋に入れられて返ってきてた。
喉が痛い(乾燥して咳が出まくる時のような痛み)のと息苦しさと吐き気に襲われ朦朧としつつ、寝たり起きたりを繰り返し、やっとしゃっきりした!と思ったら消灯時間だった。朝まで眠れず暇を持て余す。
あと尿道に管が入っててトイレ行かなくていいんだけど、自分の尿意センサーはずっと反応してて落ち着かない。血栓防止のために脚を揉むマッサージ器がずっとウィンウィン言ってる。
3日目:
しばらく断食かと思っていたが、腸がちゃんと動いてるとのことで朝からしっかり食べた。ご飯だけ全粥(意外とおいしい)。
昼すぎに術後の服から着替え、管やらマッサージ器が外され自由の身に。専用の着圧ストッキングを着用。トイレも自由に行けるようになり、溜まっていた洗濯を回す。
お腹の傷はまあズキズキするな、という程度。
4日目:
シャワー解禁!シャワーは最高…お湯を浴びるという行為には根源的な良さがある。
お粥からご飯に戻る。行動範囲も広がり、売店でチョコモナカジャンボを買って食べたり、動画を見たりして過ごした。ほぼいつもの休日。
お腹の傷は動くと痛いが、安静にしていれば違和感の範疇。いっぱい歩くとお腹の中がじわじわ痛む。あとうんこするときわりと痛い。
痛み止めをケチったら寝付けなかった。
5日目:
朝から採血と診察を受ける。傷口のテープがはがされ、久々に見たへその形がすっかり変わっていて驚く。
シャワーと洗濯を回して退院準備。退院後の生活について指導を受ける。
暇なので色々書類を書いたりして過ごすが、集中力が落ちているのを感じる。台風による気圧の変化のせいかもしれないが。
6日目:
口腔外科で歯が欠けたりしてないかチェックを受け、もろもろの手続きを言われるがままにして退院。
きっちりした精算はまだとの事で、窓口で一旦の概算として10万円(個室の差額分もたぶん含む)を払う。保険の手続きに必要な書類を依頼したりして帰宅。
今のところ傷口が痛んだり痒くなったりする程度で、日常生活にはほぼ支障なし。でも体力が落ちてる気はする。あと車に乗ると振動が傷に響いてウエ…となる。
しばらく激しい運動や湯舟に浸かったりはできない。温泉に行きたい…。
(追記 2022/12/7)
へそのかさぶたは退院後一週間ほどで取れた。しばらくは「インフェルノ」って感じの見た目だったが、色素沈着も少しずつ薄くなってきて、「荒れ地」くらいの外見に落ち着いた。幸い形も大きく変わってはいない。
下腹部に三か所小さい傷口があるが、位置的にも目立たないし、虫刺されくらいの存在感だ。
退院後はしばらく安静と言われていたが、正直翌日から普通に動ける感じではあった。でも通勤とかはちょっと不安かもしれない。
今のところ機能的にも特に問題ないようだ。保険の手続きを頑張ったおかげでしっかり返ってきた。嬉しい。温泉も行きました。