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これであなたもデニム通!ヴィンテージマニアへの第一歩!『教養としてのデニム』

KENZOです。

デニム好きは気になって仕方ない著書
教養としてのデニム

一読しましたので書評記事を書いていきます。

著者の藤原裕さんは、原宿のヴィンテージショップ
「ベルベルジン」の店長兼ディレクター。

20年以上ヴィンテージデニムを見続けてきた、
まさに”ヴィンテージの神様”です。

非常に男心くすぐる一冊だったので
少しだけ紹介させてもらいます。

アメリカンドリーム 「全てはここから始まった」

「デニムが作業着」だったというのは、
デニム好きの中では有名な話。

ですが、何の作業着だったのか?

1850年頃アメリカ、カリフォルニアでは
ゴールドラッシュ」という社会現象が起きていました。

1840年代にカリフォルニアで金の鉱脈が採掘されたのです。

これを機にアメリカ全土から一攫千金を夢見る人々が
西海岸へと押し寄せます。

金鉱脈は簡単に見つかるはずもなく、
労働者の衣服はすぐにボロボロになってしまいます。

当然、「丈夫な作業着が欲しい」
そんな声が聞こえてくるでしょう。

そこに耳を傾けたのが、
デニムブランドの原点「リーバイス」の創設者
リーバイ・ストラウス氏でした。

パンツの耐久性を高めることに試行錯誤していた
リーバイ・ストラウス氏に「ポケットのほつれやすさを
リベットを打ち込むことで補強する」ことを提案したのが
ヤコブ・デイビス氏でした。

1873年、「リベットを使ったポケットの補強」
に対する特許を取得し、この瞬間、世界初の
デニムブランド「リーバイス」が誕生したのです。

ブランドのシンボルでもある、
バックポケットの刺繍「アーキュエイトステッチ」
デニムの強靭さを表す「ツーホースマーク」
そして1890年、ついに「501」が誕生しました。

リーバイスは、三大デニムブランドに数えられる
リーやラングラーをはじめ、
のちに出てくる全てのデニムブランドに
影響を与えています。

ジャパニーズドリーム 「日本はヴィンテージの黄金島」

19世紀、人々は金を求めて西海岸へ殺到した。
150年経ち21世紀となった今、
人々はヴィンテージデニムを求めて
日本へ押し寄せています。

ファッション業界では時計やスニーカーなど
その商品に付加価値が付き、
購入時より価格が爆上がりすることがあります。

もちろんジーンズも例外ではありません。

本書では、「リーバイス501XX」の
価格推移が紹介されています。

1980年当時、デッドストック(倉庫管理の未使用品)の
「リーバイス501XX」が3万円程度で取引されていました。

ヴィンテージ、いわば古着のジーンズが
この価格で取引されていることさえ
信じ難い人もいるでしょう。

3万円もあれば新品のジーンズを買うことができるからです。

時を重ねて2022年現在、
40年前は3万円で取引されていたジーンズは
なんと200万円程度で取引されているとのことです。

さらにジーンズの種類や状態によれば、
1000万円を超える価格で取引されるものさえ存在します。

さてそんなプレ値がつくジーンズですが、
一体どこに眠っているのでしょうか?

答えは日本です。

1970年代からアメカジブームが始まり、
日本のバイヤー達はこぞって
アメリカ全土に足を運ばせました。

日本のバイヤー達が買い漁り、
今ではアメリカのヴィンテージデニムは
枯渇状態にあるといえます。

しかしアメリカやヨーロッぽの一部、
東南アジアの一部にも眠っている可能性はあります。

その中で群を抜いて
ヴィンテージジーンズの
質と量共に充実しているのが
日本というわけです。

当時アメリカ全土の人たちが
一攫千金を目指し西海岸へ押し寄せたように
今では日本に眠るヴィンテージジーンズが
ゴールドとしての価値を高めています。

まとめ

ジーンズの歴史や、昔と今の
ゴールドラッシュについて紹介しましたが、
もちろんジーンズの知識的な部分も
豊富に盛り込まれています。

また、三代目J SOUL BLOTHERSの今市隆二さんなど
各界のデニムラバーのみなさんとの対談もお楽しみポイントです。

それにしても今市さんのヴィンテージの着こなしは
とてつもなくカッコ良い!!!

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