【コラム】介護の仕事のイメージは?
介護を仕事としている人、これから介護の仕事を始める人は介護の仕事のイメージをどのように持っていますか?
この記事では介護業界に20年以上いる筆者が経験したことをもとに介護のイメージについてお伝えします。
ある会社の社長に言われたこと
あるとき仕事の依頼があり、ある会社の仕事のサポートのため東京へ行きました。その会社は介護関連の会社をサポートする仕事をしていました。会社の社長と雑談の中で社長がこのように言いました。
「介護の仕事はどこにも行き場がない人が行き着く仕事。実際に介護関連の仕事の人を見てて自分もそう思う」
この記事を読んでいる介護の仕事をしている人には大変失礼な発言だと思います。私自身、介護の仕事をしているのでその人を前にして言われたことに違和感を感じました。
現実として上記のように考えている人は少なからずいると思います。仕事のイメージは時と共に変化します。介護の仕事のイメージがこの先、良くなることを願っています。
給料は安いか?
わたしがヘルパー2級を取りに行った時に、同じクラスに20代後半くらいの男性介護士がいました。世代が近かったので話しかけたところ、ヘルパー2級を取ると時給が100円アップするため、受講しているとのことでした。
実際の給与を聞くと1月まるっと働いて13万円くらいとのことでした。私は正直、その金額では家族は持てないと思いました。
処遇改善加算が始まってかなりの時間が経ちますが、介護の仕事の給与が安いというイメージは無くなったと感じています。わたしの周りではひと月50万円くらい稼いでいる人もいます。
世間一般の「介護は給与が安い」というイメージは無くなっていないかもしれませんが、実際に介護業界にいると安いというイメージは薄れつつあると思います。
きついか?
介護業界もさまざまな仕事があります。どこで働くかでこの問いの答えは変わってきます。世の中には「楽して稼ぐ」という風潮がありますが、現実、そのような仕事はほとんどありません。
介護業界もデイサービス、ショートステイ、その他の施設といろいろありますが、その場所によって仕事の流れも変わってきます。人の感じ方や合う合わないも関係してくると思います。
筆者は個人的に介護の仕事が特別きついかというと、そうではないと感じています。介護に限らず仕事はきついものなのです。
お年寄りに寄り添って楽しく仕事するイメージか?
そういう部分もありますが、そのような場面は少ないと思います。施設であれば入浴介護、排泄介助、食事介助、歩行介助などやるべきことがたくさんあります。でも、自分次第で利用者と接している時間を大切にすることができます。
忙しく次から次へと仕事がある場合でも、接する利用者一人ひとりと丁寧に向き合うようにすることで、利用者にとっては大きな安心や信頼につながるでしょう。
感謝され喜んでもらえる仕事か?
はい、そうです。中には感謝を口にしない性格の人もいますが、多くの利用者や家族は喜んでもらえます。感謝されます。直接、感謝の言葉を聞いたり喜んでもらえているのを感じることができるのは、介護の仕事の醍醐味です。
辛いこと面倒なことがあっても、利用者のために行うときに「感謝」というご褒美をもらうことができるでしょう。
大切な仕事か?
はい、そうです。利用者やできないことをサポートしたりご家族の負担を減らすことに直接関われる、とても大切な仕事です。私もたくさんの利用者と関わってきましたが、関われたことは本当に良かったです。
介護を仕事にする人が足りない中で、依頼を受けると利用者や家族、ケアマネからも感謝されます。「〇〇さんが辞めたら、もう引き受けてもらえるところがない」とおっしゃってくださいます。
介護の仕事は貴重で大切な仕事だと感じますね。
まとめ
今回は介護のイメージについて筆者の経験からお伝えしました。私の限られた経験からお伝えしているので、偏っているかもしれません。
どんな仕事もやりがいがある部分やきつい部分、楽しい部分があると思います。介護も同じです。
世間一般で介護の仕事がどう見られていようが、実際働いている自分がどのようなイメージを持っているかが大切です。他の人のイメージを変えることはできませんが、自分のイメージを変えることはできます。
介護の仕事をしているなら、良いイメージを持って前向きにできるといいですね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?