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【勝てる気がしない】ある最強の先進国家。
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はるか昔に最悪な時代をくぐり抜けて覚醒した人々が、とある国の廃墟をリノベーションして再建した国家かもしれない。
「楽しくなきゃ国じゃない」「楽しくなくなるなら法律いらない」が建国時のスローガン…らしい。
生年月日は「記念日」としての意味合いが強い。性別は医療サービスを受ける際に必要なので出生時に登録されるが、普段は別に関係ない。ヘッダー写真の「家族」のように、男女が同じような格好で暮らしていて、外人からしたら見分けがつかないレベル。
「とりあえず下半身だけは死んでも出すな」のルールを皆遵守して生きてます。が、たまーにハシャギすぎて「ほぼ線」みたいな自作の下着で踊り狂ってる奴とかが男女問わず年に2,3人は逮捕されてる現状。ギャラクシー!
「縁組」のエントリーをすれば誰とでも「家族」になれる。条件は、エントリー時の人数が6人以内であること・成人が1人以上いること。7人以上は「団体」として登録され、メンバーズカードが発行される。「成人が2人以上いること・常に7人以上の人員を維持すること」が団体存続の条件。
ちなみに「家族」は女が主体、「団体」は男が主体のチーム構成。
元気いっぱいの家族が「団体」に進化したり、逆に続けるのがめんどくなった団体が「家族」に落ち着くケースも多々。一言でいうと、すごくフレキシブル。
いずれも、代表者が責任を負うシステムがないので、リーダーという概念が存在しない。問題が起きた時は全員がフル稼働し、解決に努める。それが国家の体質としても現れている。
国の安全のために、「国の代表」だけは概念として存在し、成人していれば誰にでもなる可能性がある。それも特定の1人とかではなく、状況に応じてその都度複数人が選ばれる。
国交の際は、相手方のきちんとしたプロフェッショナルだけを自国に招いて懇談するスタイル。自国民に人気のある外国のスターを呼ぶこともあり、その時は一大イベントになる。芸術や環境に関する話題をはじめ、非常に哲学的な話題でも盛り上がり、皆さん満足して帰って行かれるようだ。
ちなみに国交の際のルールは「絶対キレるな!」と、とてもシンプルで、今日まで守れなかった代表は1人もいない。逆に相手側には「撮影・録音NG」をお願いしている。もう「国全体が著作権」みたいなもんで、下手にパクられて悪用されると困るから。帰る際には、国内のクルーが撮った写真や映像を綺麗にパッケージして、記念品として贈るスタイル。
この国では何でもエンタメとして取り扱うので、いわゆる「報道機関」が存在しない。発行される雑誌も全てエンタメ系。しかし国外には「マスメディア」なる怪しい団体が存在する国もあるため、何なら盗賊よりも警戒されている。
なので、国交で要人を招く際、来訪時の人数制限は「家族」と同じ6人までで、速やかに「全員の顔と名前」を把握し、「とりあえず勝手に動き回って撮影録音してないか」をサーチする。(ライブ会場かよ)
一方、内政に必要な知識は、大人になる過程で全員に共有されるので安心。超簡単に言うと、「多くの人を楽しませるほど、多くのお金が集まる」。これもシンプルな概念で、理解できない人は誰もいない。
物作り、護身と体育、読書と会話交渉、ゲームとクイズ作り、栽培-採集-調理が学校の基礎科目。数年間の基礎教育により、社会生活を送るのに充分な能力を習得する。他にも歌やダンス、絵画、演劇、メイクアップ等の豊富な実習があり、自活力エグい優秀なアーティストが数多くいる。
学校ではとにかく何でも自分で作る。性別問わず人気の科目は、実際に使えるシンプルな家具や家作りで、ほとんどの子が15歳の卒業までに基本をマスターする。
女子に人気なのは、色とりどりのお菓子作りや、誰にでも作れるミニ菜園での栽培実習。男子に人気なのは、野外学習のキャンプで実施される、川での魚釣りと、野鳥の射撃、木登りによる木の実採集、そしてそれらの調理。無論必要以上に取らないのが常識。
体育祭では、性別関係なく楽しめるゲーム性の高い競技で勝敗を競う。
文化祭では、劇の脚本を皆で考えたり、舞台衣装やぬいぐるみも自分で作っている。こちらは男子にも人気。
当たり前だが、どの学校にもいじめはなく、シンプルにやられたらやり返す。そのうち違いを知って仲良くなるのが常識。どの子も「コミュニケーション」から外れたバカな体験をしたことがない。
酒と煙草は宇宙の法則に反していて国を壊すので、暴力と一緒で「これだけはやるな」のブラックリストに登録されてる。当然輸入も全面禁止。タバコとアルコールの臭いが嫌いで、自然の匂いを好む人々。ただやってるポーズだけは真似するのが好きで、結構流行ってる。先から煙が出る棒を自分たちで作って遊んでたり、フルーツジュースを酒に見立てて写真撮ったり。何なら演技力あるから本物よりカッコついてる。
万が一モノホンをやってるのがバレたら即逮捕されて、入手ルートを特定する流れだが、ここ50年で1人も出てない。何なら国境を超えて入ってきた瞬間臭いが害悪すぎてすぐバレるらしい。
国へは寄付という形で納税。イベントへの参加や特定の商品の購入など、様々な形でチャリティーに参加でき、子どものうちから国政に参加する楽しさを体験できる。国庫は国民の共有財産であり、国民一人一人によって管理・運営されている。誰かが使っても、常に誰かが補充するので、枯渇することがない。国庫は「おさいふ」という名前で広く親しまれている。
ちなみに、お金は自分で物理的に作ることもできる。形がクールなら合格なので、どうしてもお金が足りない時は自分で作って相手に渡すといい。
言うまでもないが、銀行や金貸しは存在すらできない優秀な経済システム。
「金目当ての犯罪」は、外国でカルチャーショックを受けないための概念として学ぶ。金より徳と笑いを積んで豊かになる社会構造。
いわゆる「力仕事」「生産業」は国民の得意分野であり、スキルも他国にはない独特の規格。この国に「生活者」はいても「労働者」はいない。
精神レベルを高める芸術分野は国が最も力を入れており、音楽、服飾、演劇、舞台演出などの現場が充実。無料講座や通信教育を含め、大人になってからもスキルを磨くための多くのアクセスがある。
基本、芸術活動は生産業と並行して行うが、たまにスキルが神クラスに高くて気づいたらプロフェッショナルになってる人もいる。
演者がスキルとして身につけるアクションは、特にハイレベルのものは国家資格として認定され、国の安全を守る治安部隊に隊員としてID登録される。このレベルになると、例え英語が喋れなくてもハリウッドから出演のオファーが来る。
公園内のアスレチックを始め、街には気軽に運動を楽しめる施設が充実している。舞台で見たカッコいい役者の動きを真似して遊んでる子がいっぱい。幅広い年齢層が楽しめるのが特徴で、仕事の休み時間に遊んでる大人も多い。
宇宙は神と同じ絶対的な存在で、国のエネルギー源であり、信仰の対象でもある。他国との交渉なんて二の次で、頭上に在る宇宙について研究し、宇宙からの影響をフル活用し、それで病気の治療までしちゃってる国なので、夜になると、公園などにある星を見上げるための広場に人々が集まり、感謝の祈りを捧げる姿が見られる。
この国に唯一ないのが「観光業」。国境はあるが、実質壁と同じである。自慢じゃないが、現地民が優秀かつ独特すぎて「無理に移住しても馴染めない国ナンバーワン」なのである。自分達でものを生み出すことを楽しんでいて、お金持ちにもなびかないし、美男美女もお呼びでない。価値観が違いすぎて、文字通り「言葉が通じない人々」なのだ。言うなれば少数民族と似ているかもしれない。
基本的には自国民だけでワイワイ暮らしている。同じ文化圏で育まれた絆を大事にするので、いわゆる国際結婚にも興味がない。(というかめんどry)
そんな世界規模で見ても治安が良く、ユニークな文化を持つ国なので、その秘密を探るべく、外国からのスパイが潜入することも多い。しかし彼らは紛れもなく「入っちゃいけない場所にこっそり入る罪」を犯してるので、不自然な会話や目の動きですぐにバレ、月に2,3人は逮捕されてる。彼らに許された自由は「帰国後、自分の体験を言葉にして伝えること」のみである。
「知らない人には注意する」が国民の鉄則であり、例え友達でも、安易に家の中を見せたり、自分の秘密を喋ったり、何かをプレゼントしたり、もらったりする習慣がない。「善意の警戒」が根付いた人々。
それでも、万が一テロの脅威を感知した場合、直ちに治安部隊が出動。脅威が人だった場合、鎮静弾を打ち込み、速やかに無力化する。起爆性のあるものは瞬間凍結させた後、地下掘削活動の際に見つけた「無限に深い小さな穴」に放り込む。この穴の存在は、誰も触れてはならない国家機密の一つである。幸い、テロと呼べる脅威はここ50年で1件も発生していない。
脅威が未知のウイルスだった場合、直ちに国境を封鎖し、全患者数を把握。彼らに対しあらゆる自然療法が施される。そして有効な治癒法が見つかり次第、治安部隊を通じて速やかに市民に行き渡らせる。
この強固なネットワークにより、国は今日まで、災害による大規模な社会的損失に見舞われたことがない。
元々デカい山・谷・川に囲まれてて侵略とか併合とかシランガナ国家なので、国の規模は小さいが、国際的には「ぷちご意見番」のような立ち位置で、それなりに一目置かれてるらしい。訪れたいなら観光よりもキャンプがおすすめ。
ちなみに、優しそうな国民だからってナメてかかると命取り。調子に乗って現地の人々を危険に晒そうもんなら、自然から作り出した猛毒の槍を手に本気で襲ってきます。国を守るためなんで本気です。このやり方は子供でも知ってます。絶対に助かりません。触らぬ神に祟りなし!
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