イベントコンテンツを考えるときに重要なポイントまとめ
この記事は【広報LT大会(Lightning Text) #PRLTAdvent Calendar 2019】の第15日目(12月15日分)にエントリーしています!
みなさんこんにちは!たかはしあすかです。はじめましての方は、はじめまして!ようこそはるばるお越しくださいました…!
PRLTアドベントカレンダー、勢いで参加を決めてしまい、何をテーマに書くか、ずーっとギリギリまで悩んでいました…。PRパーソンなのに、自分のこととなると弱い問題顕在化。何をいちばんに伝えるべきか?誰のため?何が知りたいのか?自分だからこそ伝えられることって?を考えてぐるぐるぐる……。
そんな中、ちょうど「今年チャレンジしたことってなに?」という質問をうけて、私がぱっと思いついたのが、2年間働きながら社会人大学院に通って、広報・情報学の修士号をとったこと。
修論では、NPOが実施しているイベントの効果を検証したくて、
NPOが関係者獲得を目指す上で、イベント実施がどう作用するか?
そして、そのイベントコンテンツに重要な要素ってどんなこと?
ということを書いたのですが、今回この内容をぎゅぎゅっとまとめて、
イベントコンテンツを考えるときに重要な要素を共有したいと思います!
NPOのみならず、すべてのイベント企画に悩む方に向けて、少しでもヒントになりますように。
※修論では、NPOのために、NPOが実施するイベントで参加者に調査し、NPO向けに結果を書いていますが、幅広い参加者を受け入れるイベントにするには?という点ではセクターカテゴリ関係なく共通する部分が多いと思うので、下記、あえて主語をあまり入れずに書いています。それぞれの所属組織をイメージして読んでいただけたら、泣いて喜びます。
(ちなみに修論最終審査時のプレゼン表紙はこんなかんじで挑みました。本来はもうすこしまじめにすべき、たぶん……!)
そもそもなぜイベントに着目したのか?
SNSやメルマガ、オウンドメディアやオフィシャルサイトの運営などなど…数多あるコミュニケーション施策のなかで、イベントは貴重なオフライン施策!
オンラインで伝わることもたくさんあるし、発信する側も受け取る側も、便利。だけど、想いやストーリーを伝え、今後に繋がる関係構築を目指す上で、結局顔を合わせたコミュニケーションが最強だと思いませんか!
イベントは、オンラインのコミュニケーションと異なり、参加者は五感をつかって体験できる。主催者は空間全体で伝えることができる、といったメリットもあります。
そして何より、イベントって参加するのも、運営するのも楽しい!
無関心層も参加できる「誘いやすい」イベントを構成する4つの要素
論文の中では、NPOが実施している4種類のイベント(勉強会、報告会、オープンイベント、ワークショップ)で参加者に調査を実施しました。その考察から、NPOが個人の関係者(支援者やボランティア、商品購入者など)を増やす上で、イベントは無関心層の参加も受け入れることができて、新たな関係者獲得の一助になっている、とまとめました。
そして、無関心層の参加を促すためには「誘いやすさ」が重要で、誘いやすい、イベント参加のハードルを下げるイベントコンテンツの要素としてあげたのが、下記の4つ!
イベントを企画するときに、この4つを念頭にいれておくと、幅広い参加者、無関心な人も、取り込める可能性が広がると思います。
要素①受容性:幅広い参加者を受け入れる
受容性とは、イベントコンテンツを幅広い参加者層を受け入れることができるものにする、ということです。
たとえば、今回の調査で言うと、「グローバルフェスタ」や「アフリカンフェスタ」のような出入り自由のオープンイベントは、ステージイベントや食コンテンツもあり、元々関心のある人が関心のない人を誘っている傾向や、ふらっと近くに遊びに来ていただけの人が立ち寄っているパターンもありました。予備知識がなくても、関心がなくても参加できるぐらい、入口を広くすることで、「あ、ちょっと行ってみよう!」と思ってもらいやすくなると思います。
要素②体感性:五感で味わう
イベントならでは!と言える要素の1つが、この体感・体験できること。
空間全体をデザインすることで、伝えたいことを文字以外の手段で伝えることができます。
勉強会やセミナーなど座学中心の内容だとしても、コンセプトを伝える飲食を用意(国際協力分野なら活動国のお茶、自治体ならその土地ならではの食など)、参加者同士の自己紹介アイスブレイクの時間を最初入れるなど、工夫はイベントに合わせていろいろあると思います◎
#PRLT も、ただ聞くだけのイベントになりがちなところを、登壇者が所属する会社のフードケータリングを用意、「よっ!」の声掛け文化、運営メンバーのお揃いTシャツなどによって、ポジティブでアットホームな雰囲気を感じるなぁ!と思いました。リピートしたくなる、参加者が増える秘訣がここに隠されていると思います。よっ!
イベントを「おもしろそう!」「楽しそう!」と思ってもらえて、さらにイベント内で伝えたい内容をより伝えるためには、何を体験・体感してもらうのがいいかな?といつも考えています。
このアイデアの蓄積には、自分も本業かプライベートか関係なく、イベントに沢山足を運ぶことがおすすめ!「これやりたいなぁ!」をたくさん集めましょう。
▼体験をぎゅっとつめこんだイベント一例
要素③双方向性:イベント内のコミュニケーション
双方向性は、イベントにおいて、参加者同士もしくは参加者⇔主催者のコミュニケーションのことです。
「何かしらの情報を得られそう」「実際に話を聞いてみたい」という想いは、参加決定の大きな要因のひとつ。コミュニケーション量はイベントごとに検討すべきだと思いますが、少しでもコミュニケーションする時間をとった方が良いと考えています。参加者も主催者も、ただ聞くだけ、ただ話すだけ、ではもったいない!
ただし、イベント特性や、参加者によっては、コミュニケーションしたくない場合もあるので、都度検討が必要ですね。(この部分については、参加者アンケートで感触をちゃんと聞きましょう…笑)
▼イベント内におけるグループ分けの妙についてはこちらから。これまた奥深いと思います。
要素④間接共有性:イベント切り口は参加者にとって身近なものを
「間接共有性」とは、修論のなかで私が定義したのですが、何かというと、伝えたい社会課題や商品・サービスについて、イベント切り口として直接出さずに、間接的にしましょう、ということです。
たとえば、社会課題に関するイベントを実施したい場合、多くの人にとって社会課題は身近ではないものとして存在しています。心理的距離もあれば、物理的に活動しているのが海外である国際協力分野などはなおさら「遠いもの」。
そんななか、社会課題を伝えようとするド直球のイベント切り口では、参加のハードルが高くなりがちです。そこで、本当に伝えたいトピックス・テーマを因数分解して、出来る限り日々の生活や、いまのトレンド、興味関心に近いものを探すことが重要です。もしくは、これまでにない組み合わせを見つけること。
国際協力でいえば、海外に関心がある、カンボジア好き、旅好きに好まれるコンテンツ、もしくは現地の食、音楽、ファッションなどなど。参加者にとって身近なもの、気になるものから発想すると、ヒントがあると思います。
と言いながら、これがいちばん難しい………!
自分たちのイベント企画を、客観的にみる必要があります。
ついついマニアックだったり、ハードルの高いイベントになりがちな場合、無関心層だと思われる身近な友人に「こんなイベントやろうと思うんだけどどうおもう?どんなイベントだったら来たいとおもう?」と、リサーチすることがおすすめです。考えてもみなかった新たなヒントをくれるのは、身近な無関心層の友人かもしれません!
さいごに
一言で「イベント」といっても、種類もさまざま、テーマも無限大。
ここで挙げた4つの要素は、ほんの一部だと思いますが、少しでもヒントになる部分があれば嬉しいです。私もイベントの可能性を信じて、これからも試行錯誤していこうとおもっています。
ご意見・ご感想あれば教えていただけるととっても嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!