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yukianemone07
いつか必要としなくなる作業
5時のチャイムが鳴っている
ひとつしか電灯をつけていない部屋の中で
自分の中にあふれる情景や鬱憤とぶつかり合う時間
板書をうつしたノート
投稿掲示板
名前も知らないチャット民
人間かも分からない相手にだけ吐き出せる言葉
駅の屋上から汚い街を眺めては
何もする必要のない自分を小さく思う
頭から切り出したい言葉ばかり
知識を入れ込む隙間なんてない
「あんな風に、ただそのままで
立っていられたらなぁ」
泣いたってよかったのに
この日も黙って改札をくぐった。
終
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