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小学校入学…はじめての図工の授業で意図せずシュールな絵を描く
4本足のニワトリ
小学校に入学し、はじめての図工の授業は絵画だったと思う。
みんなで飼育小屋のにわとりを見に行き、教室に戻って各自描く。
年齢が年齢だけに、まだ構図だの見せ方だのという計算などは全く思いつかず、皆見た通りのまま忠実に描くことしか頭になかったと思う。
とにかくそのニワトリの姿を脳裏に焼き付けて教室に戻った。
そしてサクサクと描き始めるクラスメートたちに遅れまいと、鉛筆を走らせた。
ちなみにこのころはまだ、自分は何が得意なのかは知らず、図工が得意などという自覚はなかった。
画用紙の画面を大きく使い、堂々としたニワトリの下描きが描かれつつあった。
ここで、ふとある疑問が湧いてきた。
「ニワトリって足、何本だっけ?」
よく見るスズメや家で飼っているジュウシマツは二本だけど、ニワトリは飛んでる風もなく、歩いていたから4本が似合うよね」
そのまま描き進めた。
やがて完成…
でも何かモヤモヤするので、一応周りの子たちの作品を見てみると、
「みんな足は2本で描いてる‼」
自分が間違っているとは思いたくないが、一応彼らに聞いてみた。
「ニワトリの足は4本だよね‼」
「え…2本だと思うけど…」
数人に聞いてみた。
「4本じゃなかったっけ⁉」
(誰か4本だと言ってくれ‼)
今更描きなおすことはできないので、不本意ながらもそのまま提出。
こうしてシュールなニワトリさん画が生まれたのだった。
サイケ配色のムーヴメントを起こす
遠足で動物園に行った。
そして後日、またまた図工でそのときの絵を描くことに。
ありがちだが、シンプルなフォルムであるゾウを描いてた。
ちなみに、このころには私はある程度「図工が得意な子」としてクラスで認知されていた。(ほかに得意科目がない、とも言えるが。)
いよいよ着色、という段になったところで先生が見回ってきた。
ところで私は、作品の制作途中を見られるのがとても嫌なのだった。(今でも)
私がどこから塗り始めるのか、何色のクレヨンを手に取るのか、先生が注視している。
「早くほかの子のところに行ってくれないかなー」と思っていたが、移動する気配はなく、だんだんとプレッシャーに。
「何かを期待されてる」感を感じ取った私は、自分の意志とは関係なく、パフォーマンスの如く赤いクレヨンを手に取った。
そして、構図のメインであるゾウを、一気に真っ赤に塗り始めた。
変人視されるかと思いきや、意外にも「おおーっ!」という空気になった。
すでに着彩していた子たちはグレーや水色で塗っていたのだが、その後は私の影響(自惚れ?)なのか、緑や黄色で塗る子が続いた。
ある意味、小さなサイケ配色ムーヴメントが起きた感じ。
妙な責任を感じた…が、私の知ったことではない。
それに、先生は満足そうな様子。
こうしてサイケな真っ赤なゾウの絵が完成し、なかなかの高評価を得た。
今ではデザインされたグッズなどには普通にあるんですけどね。
見たままを忠実に表現するべきと思っている小学生が一般だったので。
しかしこの、私の図工熱と高評価がその後「間違った作品」を生み出すことになるのだった…。
続きは次回!
読んで下さり、ありがとうございます💛