①はなげまつりへごしょうたい きのう、マンボウが、手紙をくわえてやってきた。 プカリプカリと、空をとんで、雲のなかからやってきた。さいしょはほんと、あめだまくらいで、近づくにつれてぐんぐんぐんぐん、かまぼこみたいなみかずき型が、みるみると大きくなっていく。 ベランダまできたマンボウは、ぼくのへやの窓ガラスを、こつん、こつんとたたいた。きっと人間でいうところのおでこのあたりで、かるく頭突きをするかんじだ。 ぼくは、窓をあけて、 「いらっしゃい」 と、あいさつをした。