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今日の音楽鑑賞(その31) -When you wish upon a star-
…といっても、1:37から演奏される the band apart 作曲のCoda部分の方が大事なので… 仕事中にしんどい時、いつもオレはこのサビを(心中で)唄って心を奮い立たせている。今日もそうだったね。 Present under the truth. (真実の名の下に頂く贈与) Real under the boy. (正真正銘の負け犬野郎) Brothers on the moon. (月の上の我が兄弟) Someone's calling you. (君を呼んでいる誰か) Everybody wish upon a star!! (皆、星に願いを!!) こんな願いが通らない世の中だということは解っている。しかしこの願いを持ち続けなければこの世で生きていけないこともオレは解っている。 がんばろう。
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開かれなかった扉 (その4)
小さい頃から本気で「1999年7月31日に世界は滅びる」と信じていて、その年に入ると矢鱈とライヴを催したり浪費したり。そして1999年8月1日の朝、いつもと変わらぬ世界を目の当たりにして、今まで抱いていた(セコい)世界観の崩壊とそこからの(僅かな)超越を、夢から覚めた時のように感じながら独り佇んでいた。 その当時よく聴いていたのが上掲の曲。 「起きている時間よりも寝ている時間の方が長い人は、夢の世界の方が現実よりも重要なのではないか」とか「何で多くの人々は現実よりお易い虚構の方に惹きつけられるのだろうか」とかそんなことばかり考えていた青いオレには、この曲で歌われる言葉の一言一句や奏でられる音の全てが身に染み込んで離れなかった。 そして、以前からこのバンドが大好きなオレはこうも思っていた。「このバンドが他の人気バンドよりも売れていないというこの状況、どうかしている」 どうかしているのはオレの方。 夢は覚めたら夢では無くなる。直射日光に晒されて瞬時に消える陰画のように。 それでもその一瞬の耀きを求めて「なかなか覚めない長い夢≠現実」の中を生きている。そして、同じ夢を持ち続けている他の人・その夢の記憶との出会いをも求めながら。 We are unfinished dream company !
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開かれなかった扉 (その3)
若い頃、オレは夜行列車の窓から見える街の景色や家々を眺めながら、「この街・この家で自分が生活してたら人生はどうなってたんだろ」なんていう感傷によく浸っていた。 そのことを思い出す時、上掲動画のような、ブラジル人の創り奏でる音楽が心境へと流れてくる。アントニオ・カルロス・ジョビンの曲や、その他諸々。 『そーいう気分のことを、ブラジル人は”Saudade“っていうんでしょ? ”郷愁、憧憬、思慕、切なさ、などの意味合いを持つポルトガル語。他言語に翻訳し難い複雑なニュアンスを持つ“ っていうさ』 上掲の音楽・作曲者(ギターを弾いている人)を知ったのは二・三年前のこと。それまでブラジル音楽についてある程度は知っている積りだったのに、この人のことは全然知らなかった! 偶然が重なり、ある日突然に街のレコード店で知るに至ったわけだが、もし ”開かれない扉“ の向こう側に在ったこの音楽・この人を発見出来なかったら、本当に勿体無いところだった。そしてオレは再び夜行列車の窓際に戻ってこう思う。 「窓の向こうのあの家に、僕を動かす音楽家が住んでいるかもしれない」 まだ、どこかに、きっといる。 (続く)
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開かれなかった扉 (その2)
(前章より続く)「この音楽の未来はどうなっていったのか」と書いたけど、実はそのことを述べようとすると気が重くなる。「この音楽」に表されている可能性は、扉の向こう側に閉ざされてしまったように見えるからだ。しかも当人達によって。 オレの勝手な感想でしかないのだが、”新しいモノ“を創って発表していく過程で停滞したり後退したり倦怠したり放擲したりしてしまう、そんな辛い時期が創作者には必ず存ると認識している。 可能性に満ちた未完の創作物は、欠点を容易に看破されるし美点は婉曲して解釈されたり剽窃の対象にすらなったり、そのモノ自体も苦難な状況におかれてしまう。 それでも可能性が実現することの素晴らしさを信じて、ひとは創作し続けモノを残していくのだろう。出来れば一つだけではなく幾つもの可能性を花開かせて実を結ばせたい、とも。 その可能性の扉は、遠く離れた土地にもあるだろうし近所の路地にもあるだろうし自分の部屋にもどこにでもあるだろう。一つでも多くの扉を開きたい、けど……! * 上掲の曲を初めて聞いた時、オレは冒頭二分間の目眩く和音進行に「うわぁ !」と喜びつつも、その直後から最後まで続く典型的な音の響きとの落差に正直愕然としたことを憶えている。(続く)
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