病床六尺舌先三寸胸一寸11
どうしても納得いかないのです。
人生について昔から世界中の人間がたくさんの考察をしてきたのに
答えは出せない。
出していると思いこんでいる人も、たいていそれは諦めか現状維持の受け入れであって
残りは宗教で勘違いした人だけだ。
人生は不幸の体験だけ強く残るようになっているのだと言う。
たしかにそうかもしれない。
不幸は過去をむしりとり、未来を搾取して人を叩き落とす。
幸福は過去には遡れないし、未来から借り入れすることもない。
そしてどちらも『希望』という負債を押し付けるだけ押し付けて去ってしまう。
前向きな精神論は体育会系の脳筋と同じだ。
例え前方が断崖絶壁でも「進め!進め!」と背中を蹴飛ばしてくる。
なぜ空を見上げなければいけないのでしょうか?
地面を見て歩けば小さな花を見つけられるかもしれません。
なぜ消極的ではいけないのですか?
朽ちた橋を運試しに渡るには人生は短すぎるのです。
どうせ、
こんな言葉が不幸を呼ぶなんて、とんだ冗談だ。
いつでも時間は速すぎて我々人間は『手遅れ』が常でなのに
すでに不幸がいるからため息をつくのだ。
なぜ無理に歩ませようとするのですか?
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