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BANANA FISH 感想 11巻 BANANAFISHはループしている
ちょっと近況を聞いてくれ(感想目当ての人は「電子レンジとAmazon prime」は飛ばしてね)
電子レンジとAmazon prime
電子レンジから聴音検査みたいな音が鳴るようになりまして、買い替えを決意しました。なんかググったら爆発とか発火発煙とか物騒な単語が出てきたので、使用中止しました。
最近お菓子作りに凝ってるんだけど、うちは一人暮らしなんでね。オーブンレンジではなくただの電子レンジだったのでこの機会に……!と思って家電を色々見ていたんだけど、オーブンレンジって高いのねー……。
買ってよかったと思っているけどPanasonicの全自動洗濯機(ドラム式)※およそ20万円。のような金払いはさすがにできねぇぞ……。と考え、本当は6~7万円するスチームオーブンレンジがよかったけど、我慢してオーブンレンジにした。スチームついてない奴。でも口コミ良かったし、レンジも発酵もちゃんとあるし200度までいけるし……。リーズナブルなので。最悪壊れても、この値段なら……ということでAmazonでポチ。
あ、ちなみにPanasonic好きってわけじゃないです。
Panaのテレビは5年くらいで壊れたし(いまはハイセンス、こちらは5年たった今でも現役)、今回壊れたレンジもPanasonicです(ゆーてこっちは10年持ってる)
でもPanasonic口コミ人気高いよね~ファン多いのかな。
っでさ~~Amazonさんさ~~
購入履歴と、購入確認メールに商品名と購入金額表示しないのあれわざと?めちゃくちゃだるいんだけどさ~~。
あと配達業者がAmazonだった時の絶望な~。(今回は違うけど)時間通りにきてくれないんだよね~。
Prime会員なんだけど、更新するか悩むレベルでサービス悪くなってるよね。
さて本題行きますか。涙腺崩壊必死の11巻。ここからは涙なしでは読めぬ。「できれば読み返したくない」なんて読者に思わせるんだから、すごすぎる。
11巻のストーリー
アッシュ、ドースンと病院を脱獄→マックスと伊部を救出に戻る→英二を探しにNYに戻る→ユーシスとタコ(ゴルツィネ)が手を組む→アッシュは英二と合流BANANA FISHについて調べる、マックスとニューズウィーク記者にBANANA FISHについての情報を渡す→アッシュ、ブランカの気配を察知しピリピリする→ブランカ登場(タコと会う)
泣かなくなったアッシュ
どう考えても1巻の時より過酷な状況になっているアッシュですが、なんと11巻でも泣きません。9巻以来、泣いてないんだわ。ま、この時は無意識の涙だったので、ノーカンとすると、私の予想であるアッシュが完成した7巻以降泣かないんではないかという予想はここまで当たっていますね。
ここで私の推理ですが、多分だけどアッシュが泣くのはここが最後ではないかと思うんです。アッシュはなんというか英二の言葉で、カンストして腹くくるんですよね。英二がくれたこの言葉で、満足する。完璧になるんですよ……。完成する。(7巻感想より)
やっぱアッシュは7巻で完璧になったんだなぁ。「サチった」ってやつ。
だって病院で死にかけて、英二は行方不明で、ブランカの気配すらしてるんだよ?それで泣かないって、もう人生何週目だよ……。
そして読者の頭に鮮明に焼き付くアッシュ・リンクスのイメージはきっと11巻からのアッシュなのでしょうね。私も読み返すまでアッシュは泣かない完璧なイメージでしたから。
BANANA FISHはループしている
ここまで感想を書いていて気付いたことがある。BANANA FISHの物語が大体何巻くらいのものなのか、記憶と大幅にずれていることがある。その理由を考えていたら、たどり着いた。
BANANA FISHの話の展開はループしている。英二とアッシュが一緒にいるとき二人のきずなは深まり、すると周りに引き裂かれようと必ず邪魔が入って、その邪魔を跳ね返すことにより、より強くなる。という展開を繰り返してるんだ。
出会う→アッシュ冤罪で刑務所へ(二人は引き裂かれる)→アッシュ仮釈放中に逃亡~ケープコッドへ~1回目の同棲(二人は一緒)→オーサー決戦によりアッシュ逮捕&入院(二人は引き裂かれる)→アッシュ病院から脱獄~2回目の同棲→ブランカに屈してタコとユーシスの条件を飲み、アッシュはタコのもとへ(二人は引き裂かれる)→ブランカユーシスと契約、英二がアッシュ救出(二人は一緒)→英二撃たれて入院、アッシュ最終決戦へ(二人は引き裂かれる)
とくに1回目の同棲と2回目の同棲、ゴルツィネからアッシュを救出した後の最後の二人のひと時はとても混合しやすい。だから何巻の内容なのか、あんまりわからなくなったりする。
ここまできれいにループなら、最後に、また二人は一緒に戻ったって信じていいよね。
アッシュのやさしさが一番泣ける
今でも初回読んだ時の衝撃を忘れられないのがこのシーンです。
私は初回「アッシュが死ぬ」というAmazon口コミの一行のネタバレのみを見て、BANANA FISHの原作を読みました。ですが、いつアッシュが死ぬのかまでは知りませんでした。ヒカルの碁のサイみたいに最終巻ではなく途中で死ぬ可能性も考えながら読んでいました。
だから、このシーンで泣いてしまったのを今でも鮮明に覚えています。
このアッシュの駆け抜ける後ろ姿のシーンで……泣いてしまいました。涙があふれてきた。
前のページでちょっとコミカルに「年寄りに足を引っ張られる」と嘆くアッシュからの、真剣な表情のギャップで余計泣けてしまいましてね。
どんな思い、苦労をして、体調も万全でないアッシュがドースンを連れて病院から逃亡してきたかと考えると……。
そんなしんどい状況でも、マックスと伊部を見捨てない優しさ。
ね、アッシュ、甘えてもいいんだよ。いつも誰かに頼られるリーダーじゃなくて、いいのに……。
才能は確かに独り占めするもんじゃない。才あるものは誰かのために、その才を使うべきだとは思うよ。でも自分自身の私利私欲に絶対に使ってはならないとも、私は思わない。
アッシュは望んでいなかった才能を自分の為だけに独占して使うのが許せないのかなあ。決して望んでいないのに勝手に神様がくれたんでしょ。じゃ、どう使おうと罰は当たらないと思うけどね。アッシュの頑固者!意固地!
英二=アッシュ
私は英二とアッシュの関係性をイコール(equal)=等しいと思っています。
この世にイコールほど美しいものはないと思います。上も下もない。左右対称に人間惹かれるっていうじゃないですか。だから私たちはBANANA FISHに惹かれるんじゃないかなぁ。BANANA FISHは英二とアッシュのイコールな関係にスポットの当たった作品だから。
シンを叩いて、怒らせてしまうアッシュに対し、注意する英二。すると八つ当たりされて、英二は心の声でこう思っています。
「そーらおハチがこっちに回ってきた」(BANANA FISH 11巻より)
仲の良さがにじみ出るようなこの心理描写、結構好きです。やっと少女漫画的な描写だよ~(笑)
「そばにいてくれ」
さて。名シーンに数えても良いのではないでしょうか。
皮肉屋アッシュの「そばにいてくれ」は11巻です。さぁあなたの涙腺も限界なのではないでしょうか?誰かに甘えられないアッシュが、自分に厳しいあのアッシュが、甘えるなんて、さ。11巻読んできた猛者ならここで泣かないなんてありえない。
「”そばにいてくれ”ともう1度言わせたいのか?」(BANANA FISH 11巻より)
なにがすごいって?このセリフを言うときのアッシュの表情見て?完璧じゃない?少女漫画としても完璧(照れ)。
ここが名シーンでありすごいのは、この後ね、このセリフを言ったアッシュの決意が垣間見えるからなんです。ただ甘えているだけじゃないんです。
「なんか生き返ってからすご味が増したと思わねえ?」(BANANA FISH 11巻より)
シンに手を出すなと部下にすごんだアッシュに対する部下の台詞です。生き返ってから、つまり英二と一緒に居たいと願ったアッシュは、必ず英二を守り抜くと決意しているんですね。だからすご味も増してるんですよ。
オーサーのような反乱分子をまた出して、英二を傷つけるようなことが、英二と居られなくなることが、二度とないようにね。
ブランカが依頼を受けた理由
さてお待ちかねブランカの登場があるのも11巻です。
最後は味方に転じるブランカですが、初めは最悪の天敵ですね。
ブランカは確かにアッシュに愛がある。だから最後はアッシュの味方になるんですが、じゃあなぜそもそも初めに、タコとユーシスと組み、アッシュの敵に回ったのか?
ま、それは12巻で書いた方がいいか。
私が言い渋っていたBANANA FISH屈指の名シーン第一位は、ね、実は12巻なんですよ。お楽しみに。