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先生


これまでお世話になった先生はたくさんいるが
今年の初日の出で
偶然再会したのは高校時代の恩師の1人だ。

学生生活もなんだかんだあと3ヶ月で終わり。

新たな段階へ進む希望に満ちたわくわく、とも
漠然とした不安、とも違うような

どんな1年になるのだろうかと
夜明けをじっと待っていたとき

斜め前のほうから
聞き馴染みのある声がした。

いた。

「おまえたち、ぼーっとしてるか?」
が口癖のあの先生がそこにいた。

恩師、とはじめ書いたが
やっぱりしっくりこないのでもう撤回したい。

当時から私にとって全く先生ではなかった

誤解を臆せずいうと
まったく“テキトー”な人なのだ。

けれど、なのか
それゆえに、なのか
いつもあの人の周りには生徒や先生が集まっている

わたしもその取り巻きの1人だけど
あの人の“テキトー”に支えられている人は
少なくないと思う


今回の遭遇もおかげさまで
根拠はなくても
今年もいい1年になることが確約されました

この再会をと言わなかったら何がだろうか

絶対離してやるもんか

これからも、お世話してもらいますよ

卒業してもなお
やれやれと先生の困った顔を見るのが好きな私は
まったくの問題児である

2024.05.05.
mayuko