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トレンチコートを着た悪魔
虫のいいラジオは、
昆虫大好き、ポッドキャスト大好きな、子持ちデザイナー、
大阪の小坂が好きなことを
話し倒していくポッドキャストです。
虫のいいラジオ、今回は今週の昆虫 です。
今週出会った昆虫達の魅力についてお話しますよ。
関西在住40代の個人的なレア度と
Biomeでのレア度も合わせてお伝えします。
10月中旬あたりです。靭公園あたりと藤井寺あたりです。
まだまだ昼間はあっついですね。
【ミドリグンバイウンカ】
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ん、聞こえへん?
今回から昆虫の大きさに応じて声の大きさも
変えて行きます。より臨場感を味わってもらうために。
カメムシなどのグループです。
こいつも、ノーモーション跳躍がすごいです。
見つけて近寄ると、
目の前から一瞬で消えます。
もう妖怪です。
どんなちっさい虫でも見逃さん、
ていう時ぐらいにしか出会えないです。
で、一番の魅力はそのキレイさ。
めっちゃちっさいんで肉眼では
そのキレイさは拝めませんでした、
最近近くのものにピントが合いづらいですし。
5mmぐらいです。iPhoneで撮影して拡大して
解像度はあらいですけど、ようやくキレイさを拝めます。
少し透けた黄緑色の体に
蛍光グリーンの細いラインが体の隆起に沿ってひかれてて、
こそばゆい例えで言うと
エミール・ガレが作ったガラス器みたいなキレイさ。
誰やねん!エミール・ガレって。
そのガラス器に透明な翅が。
で翅脈がまたキレイなんです。
翅脈は葉脈みたいなもので、
透明の翅の中に通っているラインです。
体液や神経の通り道なんですって。
ミドリグンバイウンカの翅は
翅脈が途中まで数本、すーっと引かれてるんですが、
翅の後ろの方になると、
ボロノイ構造というか複雑な網目になるんです。
系統樹みたいでね、まさに芸術。
紫陽花の葉っぱの上で発見。
濃いめの緑の上に明るい緑の点が乗ってます、
あなたはその違和感に気づけるでしょうか。
個人的レア度:2
Biomeレア度:C
【アメンボ】
写真撮り忘れた!!
動画はあります。
実はカメムシの仲間なんです。
お食事中のアメンボには初めて出会いました。
可愛いですが、肉食です。
小さい蛾のような昆虫を口に加えているので、
スイスイと泳げず、風に流されていました。
口吻 コーフン ストロー状の口先ですね、
を突き刺して、消化液を注入し、
消化された液体をチューチューして食べるんですって、
まさに、
昆虫スムージータンパク質多そう!!
恐ろしいですねー。
アメンボは足の裏の細い毛から油がでてて、
表面張力で水面に浮いてます。
が、石鹸水では表面張力が弱まるんで浮けないらしいです。
アメンボが可愛そうなので
みなさん試さんといてくださいね。
かわりに爪楊枝の頭に食器洗い用洗剤をつけて水に浮かべてみてください。
ビューンなるんで。
噴水で発見。
個人的レア度:1
Biomeレア度:E
【ヤマトシジミ】
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シジミチョウの仲間。
最大でも16mmぐらいの小さな蝶。
オスの翅の表面はあわーいブルーでキレイです、
翅を閉じて止まっていることが多いんで、
よく見るのは裏面かな。
裏面は淡いグレー地に黒の点々が散りばめられています。
外に向かって点の密度が増していきます。
その斑感はゴマフアザラシに近いかな。
でも、そんな斑の中にひらがなのくの模様があるんで、
かろうじて、ゴマフアザラシではないなってわかります。
多分ミントの花の上で発見
個人的レア度:1
Biomeレア度:E
【オンブバッタ】
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メスがオスをおんぶしてるでお馴染み。
ショウリョウバッタよりはずんぐりした体型で、ロケットみたいに飛び跳ねます。
バッタは後肢を持つのが一般的ですが、
小さいので、体を持ってみると、そのずっしり感に少し感動を覚えます。身がぎっしり詰まったというか、ギューってなってるんです。
あんまり強くつまむと茶色いゲロを吐くので注意です。
緊張と混乱のあまりもどしてしまうようで、
ほぼ人間です。
ヤブカラシなんかな、ノコギリの歯みたいな
ギザギザの葉っぱの上で発見
個人的レア度:1
Biomeレア度:E
【カネタタキ】
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はじめましてカネタタキです。
ピッピッピッピッピッピッっと日常では
聞けない高さの金属音的な鳴き声が魅力。
鳴き声を聴いたことはあったものの、
実物に出会ったのははじめて。
ちょっと短い翅がよだれかけみたいでかわいいです。
7、8本目の肢のような尾肢がお尻から生えてて、
車のリアウィングみたいな装飾感があるんです♪
ここはかっちょいい。
よだれかけとリアウィングって絶対共存できひんやん。
カネタタキのからだだと、
共存出来てるんです。不思議ですねー
紫陽花の葉っぱの中で発見、出たり入ったりしてキョドってました。
個人的レア度:2
Biomeレア度:D
【チャバネセセリ】
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ミルクティーカラーで小さい、セセリです。。
焼き鳥ちゃいますよ。
目が大きくてモフモフな体と翅を
細く長い華奢な肢で支えている姿は
かわいいというよりも凛とした感じかな。
あっでも、これは撮影した画像を拡大して見ているからで、
普段見かけるときはミルクティーのモフモフが
ふわふわ飛んでいるのでやっぱりかわいいかな。
イチモンジセセリとそっくりさん。
見分け方は、翅の裏面、の白斑、白い点々。
大きく、一列にならんでいるのでがイチモンジセセリで、
小さく、弧状にならんでいるのがチャバネセセリ。
ヤマブキかな、縁がギザギザの葉っぱの上で発見。
個人的レア度:1
Biomeレア度:E
【ハラビロカマキリ】
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みなさん大好きハラビロカマキリ。
カマキリの中でも美麗種やと思ってます。
前翅は透けた緑が重なったような淡深ーい、黄緑。
前翅の中ほどに白い一対の斑紋があります。
これがハラビロのシンボルです。
セクシーポイントですので、覚えといてください。
他のカマキリにはないで、この子だけやで!
オオカマキリやチョウセンカマキリと比べると
ずんぐりとした印象、ハラビロですからね。
最近、ムネアカハラビロカマキリっていう
外来種が入ってきて数を減らしているなんて
YouTubeとかでもよく目にしますが、
大阪ではまだまだいっぱい出会えます。
樹上性で、今年はクヌギで2匹に出会いました。
個人的レア度:1
Biomeレア度:E
【コカマキリ】
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カマキリの仲間です。ちっちゃいです。
オオカマキリの半分ぐらいなので、
あのカマキリの恐ろしさが半減して、かわいいです。
今回出会った子は全身茶褐色。
コカマキリの最大の特徴はカマの内側の配色。
黒と白とピンクで彩られているんです。
全身の落ち着きの中に秘めた印象的なトリコロールは
某ブランドのトレンチコートみたいです。
紫陽花の乾いた茎で発見
個人的レア度:2
Biomeレア度:E
弱肉強食を一番感じる時期、秋です。
みなさん、小さい昆虫の身になってみてください。
空には巣を張り巡らせた女郎蜘蛛が、
水面には口を尖らせたアメンボが、
草原には大鎌を舐め舐めするカマキリが、
そんな見渡せば悪魔ばかりの世界、
あなたならどう生き抜きますか?
以上、昆虫大好き、ポッドキャスト大好き、子持ちデザイナー、
大阪の小坂がお届けした、虫のいいラジオでしたー
ヨコバイバイー