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「世界を見た若者たち ➖天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅」をNHKプラスで見た

ポルトガルに行くことを決めてから、ポルトガル情報をネットで漁っている所だ。そんな中で見つけたのが、AkaneNさんのnoteの記事。高校時代にポルトガルに留学経験があり、35年ぶりにポルトガルを再訪して、かつてのホストファミリーと一緒に各地を訪れる様子をシリーズで綴っている。毎回興味深く読ませてもらっている。

その「35年ぶりにポルトガルを訪ねた話⑨6日目 アレンテージョの旅:ストーンサークル・エヴォラ」の中で、エヴォラという街の大聖堂のパイプオルガンにまつわる話の紹介があった。天正遣欧使節が大聖堂を訪れ、少年二人がそのパイプオルガンを弾いたという。更には教会の方から日本のテレビ局が天正遣欧使節のことで取材が来るとの情報を得たとのことだ。

その街の再確認のためもう一度AkaneNさんの投稿を見た時には、何と情報が更新されていた。件の取材とはNHKのことで長崎支局制作の「ヤマザキマリ✖️歴史ミステリー 世界を見た若者たち ー天正遣欧使節をたどるヨーロッパの旅ー」という番組。全国放送ではないが、NHKプラスでは見ることができるらしい。

2月28日に配信が終了のため、今のうちに見ておこうと昨日試聴した。天正遣欧使節がヨーロッパに足を踏み入れたのがポルトガルのリスボン。彼らが宿泊したイエズス会のサン・ロケ教会など足取りをたどる。エヴォラの大聖堂のパイプオルガン、滞在中2度も訪れたスペイン国境近くの街ヴィラ・ヴィソーザのブラガンサ公爵宮殿では公爵夫人にとてもお世話になったエピソードも紹介された。

天正遣欧使節はスペインからイタリアへと向かう。ハイライトはバチカンでの教皇謁見だろう。そして、彼らのイタリアでの様子がバチカン図書館、ミラノの貴族の屋敷、あるいはナビゲーターのヤマザキマリが学生時代過ごしたヴィンチェンツァのオリンピア劇場に描かれている。彼らはカトリック教会の教えがついに世界の果ての日本まで広がったという勝利の証となったようだ。

使節団の少年たちが訪れたポルトガルとイタリアの美しい街並みを見るだけでも楽しく価値がある。それにしても自分自身、若くして異文化の中に投げ出されたヤマザキマリが語る使節団の4人の少年に対するコメントには説得力があり、彼らの胸中の考察についても実に的確なものに違いないと感じさせられる。これはまさにヤマザキマリあっての番組だと感じたことである。

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