兄夫婦と行くイタリア旅行 フィレンツェ編(3)
花の聖母大聖堂ドーム
フィレンツェ3日目は朝から大聖堂のドーム(クーポラ)に登る。クーポラに登るのは予約が必要なので、朝9時に予約をしていた。朝一番の体力があるうちと考えてのこと。ミラノの大聖堂と違いエレベータがないため、ひたすら階段を登らなくてはならない。一歩ずつ、ゆっくりと登る。途中で聖堂の中へと入る。ちょうど天井の絵画の下だ。天井の壁画を見た後は、さらにドームの中の空洞を登る。
頂上は素晴らしい景色だ。建物の屋根の色が統一されて、街の雰囲気には一体感がある。隣の鐘楼の上の人たちが手を振っているのに気がつき、同じく手を振ってみる。登る時間を含めて45分間の入れ替え制。9時入場だったので、9時45分になれば、降りるように促される。
大聖堂内陣
ミラノ大聖堂やバチカンのサン・ピエトロ大聖堂と違い、残念ながら聖堂内に降りてこれないので、再度聖堂内に入るのに並び直さないといけない。聖堂に入るのには長蛇の列。聖堂入り口から聖堂沿いに3/4周くらいになっている。入堂までかなり時間がかかる。聖堂内は外観に比べて質素な印象を受ける。祈りの場所としてはそれに相応しいのかもしれない。
洗礼堂
来年2025年はカトリック教会では25年ごとの聖年(jubilee英/giubileo伊) にあたる。その為イタリアでは各地の教会関連施設を中心に聖年に向けた改修工事がおこなわれている。大聖堂もそうだが、洗礼堂の方は天井の壁画が改修工事で見ることが出来なかったのが残念だ。ただ天井改修については、HPで情報を得て、心積りがあったのでショックはまだ少なくて済んだ。
2度の割り込み
実はこの日、2度も不快な目に遭った。1度目は大聖堂に入るため並んでいた時だ。入り口が見えるようになった頃、いつの間にか我々のすぐ後ろに、1人の若い東洋人女性が割り込んでいる。じっと見つめてもしれっとしている。側からは、同じグループのように見えるので、我々を利用したに違いない。気分が悪かった。
その後、洗礼堂入場時も同じ様に我々のすぐ後にやって来た年輩の中国人夫婦が割り込もうとする。今度はジェスチャーで列に並ぶように促すが、女性の方が中国語で喚き立てて、強引に割り込んできた。とても気分が悪かった。海外では東洋人は見分けがつかないため、日本人がこんな風に利用されてしまうのが残念だった。
ベッキオ宮殿
お昼ご飯を近くのお店で済ませてベッキオ宮殿に向かう。先に大聖堂博物館に行くつもりだったが、ベッキオ宮殿の予約時間が迫って来たためだ。シニョーリア広場にダビデ像が立っているのがベッキオ宮殿の入り口の目印。このダビデはアカデミアにあるダビデ像のレプリカだ。
五百人広間には巨大な壁画やミケランジェロの作品を含む彫刻が並んでいる。メディチ家の財力によって築かれた豪華な部屋もある。また映画「インフェルノ」で有名になったダンテのデスマスクも展示している。現在も市庁舎として利用されている現役の建物だ。ひととおり見学を終えて、再び大聖堂のほうへと向かう。
大聖堂博物館
今度の兄夫婦との旅行ではミラノは初訪問で、「最後の晩餐」など全てが目新しかった。だが、その後のフィレンツェ、アッシジ、ローマは今まで何度も訪れたところとなる。ただフィレンツェは何度か来ているのに、大聖堂博物館は初めてだった。
サン・ジョバンニ洗礼堂のギベルディの「天国の門」(洗礼堂の物はレプリカでこちらが本物)、ミケランジェロの未完の「ピエタ」、ドナテッロの「マグダラのマリア像」などが展示されていて、初めて見るものばかりで、見応えがあった。今回は大聖堂ドーム、鐘楼、洗礼堂、大聖堂博物館に入場できる「ブルネルスキ」チケットを予約したしていても良かったと思う。
ベッキオ橋
特に何があるわけでもないが、フィレンツェ観光には外せないので、ベッキオ橋を歩く。両脇の貴金属のお店を覗きながら往復する。どちらかと言うと、一本隣の橋を渡って、ベッキオ橋を背景に写真を撮るのが定番かなと思う。
ベッキオ橋を往復してホテルへと戻り、夜にはカジュアルなお店で夕食とし、本日は終了となった。
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