夏の青森へ 5
青森家族旅行の投稿も弘前2日目。これまでの投稿は以下の通り。
Part1 奥入瀬系流ホテル(2泊) 奥入瀬渓流トレッキング、十和田湖
Part2 青森市(1日目)三内丸山遺跡、県立美術館
Part3 青森市(2日目)八甲田山 市内観光
Part4. 弘前市(1日目)弘前城公園、弘前市博物館、藤田記念庭園、禅林街
これまでと同じく、行程と各所のリンクを貼っていますので、ご参考まで。
洋風建築を巡る
弘前1日目はお城、庭園、禅寺巡ったので2日目は有名洋風建築を巡ることにした。地元神戸の北野異人館街や、旧居留地の洋風建築を見慣れていることもあり、大きな期待はしていなかったが、はたして期待を上回るものだった。有名な建築物に限らず、街の中のそこここに趣のある建物があった。
駅前のバスターミナルから土手町循環バス(100円バス)に乗り市役所前で降りる。まずは市立観光館へ立ち寄る。その裏手に旧弘前市立図書館、その隣には旧東奥義塾外人教師館があり、さらには市内洋風建築のミニチュアが展示されている。
市立観光館から1ブロックを隔てて、国指定重要文化財指定の第五十九銀行本店本館がある。重厚な外観の建物で、中に入るとその元銀行という重々しさが感じられる。内装の意匠も流石に銀行だけある。入館料が必要だが、見る価値は十分ある。
教会は当然洋風建築だが、以下の3つの教会はそれぞれ違った雰囲気で面白い。ゴシック風の日本キリスト教団弘前教会はプロテスタント教会としてはかなり古い部類のようだ。思ったより小振りで可愛らしい。カトリック弘前教会は是非とも中に入って欲しい。木造とわかる天井のヴォールト、ご当地の図柄(岩木山、林檎、三味線)を取り入れたステンドグラス、そして何と言ってもオランダ由来の祭壇が素晴らしい。昇天教会は赤レンガの外観で、鐘楼がなんとも味がある建物だ。堂内には日本唯一のリードオルガンがあるというが、入ることは叶わなかった。
武家屋敷と五重塔へ
前日行けなかった武家屋敷へと向かう。弘前城の北にあり、現存し公開しているのは数件。茅葺屋根の質素な作りで、そう広くはない。武士階級の家屋でこのようなものなら庶民は如何程だったろうか。お昼時となったので、来た道を戻り、津軽藩ねぷた村で食事にする。お土産物もあるし、入館(有料)しなかったが、津軽三味線のパフォーマンスなどが楽しめるようだ。
NHK文化センター前から再び土手町循環バスに乗り、弘前駅に戻って更に中土手町で下車。上記の昇天教会を訪問後、弘前れんが倉庫美術館で奈良美智のAtoZメモリアルドッグを見る。その後は倉庫内のカフェでシードルを飲み休憩。時間があまりなく、美術館は入らなかったのだが、入り口に展示してあるAtoZメモリアルドッグは鑑賞できるようになっている。青森県では他の美術館でも屋外展示がよくあるようだ。時間のない観光客にはいい仕掛けだし、ゆとりのある人には良い誘いになっているのかも。
最勝院の五重塔は前日行きそびれた所。美術館からしばらく歩く。山門をくぐり、本堂を経て塔を仰ぐ。すらりと屹立する五重塔は少し離れて見るのが美しい。無駄のないすっきりとした立ち姿が清々しい。じっくりと眺めて、堪能する。
弘前ねぷた300年祭
旅行出発直前になって気がついたのだが、最後の夜は偶然にも「弘前ねぷた300年祭」の特別催行の日だった。通常青森各地のねぶたは8月1日から行われるが、今年は弘前ねぷたの300年目にあたる年らしく8月下旬にもねぷたを特別に催すらしい。この特別催行、弘前のみならず北海道、群馬、青森市等、他地域のねぶたも参加するという正に特別なものだ。これが青森旅行の最後の晩に行われるとは、何という偶然!一度は見てみたいと熱望していたねぶただが、各地のねぷたを見られるとは幸運なことだ。弘前だが青森の跳人も参加するのだ。
北海道や群馬にもねぶた同様なものがあるのを知りびっくり。6時半に始まった催行がホテル近くの折り返し地点まで来るのにしばらくかかったが、約1時間で全てのねぶたを鑑賞し、満足感と共に帰宿した。旅行最後の良い思い出となった。夕食はホテルのビュッフェで済ませ、後は神戸に帰るのみとなった。