見出し画像

サンチャゴ巡礼準備編 旅の情報

旅の本

サンチャゴ巡礼に漠然とあこがれたのは10年以上も昔。その頃に買った本が数冊ある。読了したものと、途中で投げ出した本とがあるが、この際全部もう一度読んでしまおうと読み出した。

「サンティアゴ巡礼の道」壇ふみ 池田宗弘 五十嵐見鳥他 新潮社 
とんぼの本 (初版発行2002年)

写真が美しい

著者も複数で、様々なパートに別れている。綺麗な写真でフランス人の道とその周辺の史跡など巡礼のオーソドックスな道のりと巡礼体験を紹介したパート。巡礼路のロマネスク芸術を辿る旅にでた専門家のパート。壇ふみがパウロ・コエーリョとテレビ企画でカミーノを歩いた時のエッセイ。そう、色々と織り交ぜたというよりは、ごった煮のような感じがする本だ。

写真が美しいのと、全体で127ページと短く読みやすい。さらに各パートに分かれているため、飽きがこない。壇ふみのパートに出てくるパウロ・コエーリョは名前だけは知ってはいたものの、作品を読んでいなかった。この本を読み直したのをきっかけに「星の巡礼」を買い求めて読んだ。

「スペイン巡礼の道」 小谷明 粟津則雄 新潮社 とんぼの本
(初版発行1985年)

被写体が結構古めかしい

同じく新潮社のとんぼの本で、かなり昔の本だ。手元にあるのが、第8刷で1991年発行のもの。この本も写真が豊富なのだが、被写体がいかにも「昔の写真」で時代を感じさせる。内容は小谷氏が手がける巡礼路(フランスの道)の写真と文章、粟津氏のロマネスク芸術に関する文章とがメインとなる。この本を読まなければ巡礼路の「ロマネスク芸術」を気にかけなかったかもしれない、と思えるほどに気合の入った文章だ。

40年近くも前に書かれたものなので、巡礼案内のガイドブックとしてではなく、文化歴史を知るための本として読んだ次第だ。

「サンティアゴ巡礼へ行こう!歩いて楽しむスペイン」 中谷光月子 彩流社 (初版発行 2004年)

2012年に増補改訂版が出たもよう

スペイン留学、スペイン旅行添乗員の経験のある著者が、フランス留学中に母親と2人でフランス人の道を歩いた記録。著者はサンチャゴ巡礼ツアーに幾度も添乗してはきたが、800キロを本格的に歩くの初めて。65歳の母親と2人で歩く珍道中を描く。サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからサンチャゴ・デ・コンポステラまでを34の行程に分けて解説。主な内容は
①各行程の距離と難易度と概要説明
②観光名所の解説
③母娘巡礼記
④宿と食事(各々の値段も)
となっている。

スペインに詳しい著者が、巡礼にまつわるスペインの歴史、文化芸術、食、生活習慣、など広範囲に渡って知識を披露してくれる読み物となっている。1つの行程の中に上記の4つのテーマを挟み込んでいるので、情報盛りだくさんという感じになる。でも、行程ごとに分けているからこそ、歴史ばかり、文化ばかりにならずすみ、飽きることなく読了できたのではないかと思う。

また、③は結構あけすけの巡礼記で面白く読ませてもらった。また、全行程を歩くのかと思いきや、「ズルをして」バスやタクシー、ヒッチハイクで済ますあたりは、「それもありか」と思わされた。歩き続けるには、時には無理せずにバスでも使うことも考えようとも思った。

この本もかなり情報が古いため、著者のスペインに関する見識を伝授してもらうことを旨として読み終えた。特に各行程の見所と特産の食べ物は参考になる。

「聖地サンティアゴ巡礼 世界遺産を歩く旅」 日本カミーノ・デ・サンティアゴ友の会 ダイヤモンド社 (初版2010年)

「地球の歩き方」と同様、これで日本人だとバレる

言わずと知れた日本人巡礼者のバイブルだ。日本語のガイドブックはこれ以外は見当たらない。改訂版が出ているものの、買ったのが10年以上前のため、初版本だ。細かな情報はネットでアップデートすることにしたい。

サン・ジャン・ピエ・ド・ポーからサンチャゴ・デ・コンポステラまでを地域別に数日間の行程にまとめ、さらにそれを細かく区切って解説している。各所のランドマークとなる小さな写真も添えられ、歩く道のりも1日の行程の概観を得るにはわかりやすく思える。これを頭に入れ、実際に歩く時にはスマホのアプリか地図でGPSをうまく利用して歩けば良いのではないかと今は思っている。

巡礼の基礎知識や旅のスペイン語彙集もあり、巡礼前にはしっかりと読んでおきたい。ただ、紙媒体で持っていくことには躊躇している。電子化されれば良いのにと切に思う。

映画とウェブページ

映画は以前投稿した「サン・ジャックへの道」を最近見たが、それ以前に見たのが
「星の旅人たち」。
息子が巡礼で亡くなったという連絡を受けた父親は現地で息子の遺体を荼毘に付す。そして、息子の果たせなかった巡礼をするべくサンチャゴへと向かう。気難しい父親が巡礼を通じて心を開いていく話だ。

このnoteをはじめ、インターネット上には巡礼の情報も多い。巡礼へ行く人の数が増えるにつれ、日本語のページも多くなっている。いろんな疑問に対する情報を日本語で収集ができるのは有り難い。いくつかよく参照するWebページあり、大いに利用させてもらっている。また現在進行形で巡礼されている方のレポートも注視して読んでおり、ここ最近はnoteに投稿されているナガイさんの「私のスペイン800km巡礼記 in 2023春」を楽しみにしている。最後まで頑張って掲載をお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?