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【論文】高校生が各々好きな進路を効率的に選択していける方法を考案したよ


冒頭画像の引用元

こんな大学の決め方は絶対NG!先輩が語る、進路選択の後悔体験談|Benesseの大学・短期大学・専門学校の受験、進学情報


本記事をお勧めする対象

 
・論文は読みたくないけど,論文の中身をザっと教えて!という人
・Chat GPTを使ったシステム開発に興味のある人
・自分がどんな進路を歩んでいきたいのか全く想像できない高校生
・高校生の子供の進路に関する情報を効率よく調べたい保護者
・生徒一人一人に合った進路教育をする暇がない高校の先生
・ネタ記事を探している人


本記事では,進路選択に悩む高校生を主な対象として,進路選択を効率よく決定していける方法をChat GPTを使って考案したという結果をお伝えしたいと思います.その結果については順番に説明して参ります.

【論文】と冒頭タイトルに名前を付けましたが,論文を読むのが面倒くさい人は多いと思います.その人は目次を見て,4【本題】の段落だけ読んで頂ければと思います.ちなみに論文自体は本記事の末尾に添付してあります.



1 昨今の高校生のキャリア教育に関する課題点


 

まず昨今の高校教育における課題点について確認するため,いくつかの参考文献を参照しました.下記の資料p.69を参照すると,高校の進路指導に対する高校生の要望として主に次のような回答があることが確認できました.

・「もっと進路に関する情報提供をしてほしい」という回答が45%と最も
多い.
・「もっと生徒のことを理解してほしい」という回答が29%と2番目に
多い.
・「もっと職業に関する知識を持って指導してほしい」という回答が27%と3番目に多い.

【参考文献】
https://www.mext.go.jp/content/20201028-mxt_syoto02-000010511_7-1.pdf

上記3つの回答を総合すると,高校教員に対して,生徒の個性を理解した上で職業や進路に関する情報提供の機会を充実させることを望む高校生が多いことが確認できると思います.
 

他の参考文献も参照しま.下記の参考文献p.70を参照すると,高校生の保護者が高校の進路指導に対する要望として,主に次のような意見があることが確認できました.

 ・「もっと進路に関する情報提供をしてほしい」という回答が45%と
最も多い.
・「進路について考えさせる体験・行動の機会をもっと設けてほしい」と
いう回答が41%と2番目に多い.
・「職業見学・インターンシップなど実際の仕事を知る機会を
もっと設けてほしい」という回答が29%と3番目に多い.

【参考文献】
https://www.mext.go.jp/content/20201028-mxt_syoto02-000010511_7-1.pdf

上記3つの回答を総合すると,高校生の保護者は,高校生と同様に進路に関する情報提供を望む一方で,実際の仕事に関して高校生に学ばせる機会を充実させることを望んでいることが確認できると思います.
 

続いて3つめの参考文献も参照します.下記の文献p.218を参照すると,ホームルームで高校教員がキャリア教育を行っていく上で困っていることについて主に次の意見が確認できました.

 ・「キャリア教育を実施する十分な時間が確保できない」という回答が34.5%と最も多い.
・「キャリア教育についての考え方・思いが教員によって差が大きい」という回答が25.9%と2番目に多い.
・「キャリア教育と進路指導の違いが分からない」という回答が23.8%と3番目に多い.

【参考文献】
 https://www.nier.go.jp/shido/centerhp/career_SogotekiKenkyu/pdf/ver_all.pdf

上記3つの回答を総合すると,高校生に対してホームルームにおいて十分なキャリア教育を施す時間が無い為に,キャリア教育に対する理解について教員間で差があることが確認できると思います.
 
勿論,ホームルームの時間以外で高校生一人一人に個人的に進路教育を施す先生方もいらっしゃると思います.

しかし昨今の高校業務は全国的に複雑化し,作業量も膨大となっています.過労死問題とその対策が世間に取り上げられて久しいとはいえ,高校業務を余裕をもって行っていくのには時間が無いんだ!と感じられる先生方が大勢おられるのも事実です.
 
高校の先生がどれだけ忙しいか想像してみましょう.

例えば高校の先生は,日中には授業を行い,授業が入っていない時間帯は授業資料の見直しや作成を行ったりします.そして隙間時間で保護者や学校行事に対しての資料作成を行い,人によっては教員間での会議の資料作成も行います.放課後は部活動の指導に時間が割かれたり,練習試合を設定するべく他校との調整に時間を要したりします.帰宅してからは日中に片付かなかった仕事を終わらせたり,受験生を受け持つ先生でしたら勉強教材の研究に時間を割かないといけない場合もあったりします.特に進学実績で人を集めているような名門私立校の教員の場合は,いかに高校生の成績を向上させるか考え,日々研鑽を行う必要があるので猶更忙しかったりします.
 
勿論クラスを受け持っていない先生の場合は,多少は仕事量が緩和されるかもしれません.また高校によって業務の忙しさのレベルが様々異なることも承知しています.それでも1学年に数十人,私立の場合は数百人の生徒がいるわけです.また個々の生徒には保護者もいることを考慮しなければなりません.

それら莫大な数の高校生を対象に,彼らの好きなこと,得意なこと,価値観を尊重した上で,個々の生徒に進路に関する適切な情報を提供するというのは,どうやっても時間が足らないだろ!と思いますし,現実的に難しいだろうと思います.
 
つまり昨今の高校のキャリア指導に関する課題点とは,
「もっと俺のことを知った上で進路に関する相談にのって!」と言う高校生がいたとしても,「相談にのりたいのは山々だけど,現実的に全ての生徒に懇切丁寧に対応する暇はありません!」と思わざるを得ない先生が多いということだと思います.

「仕方なかったってやつだ」という某駆逐系主人公のセリフが思いつきます

 

2 高校生が自身の個性を分析し,自分に合った進路情報を効率よく入手できる方法があれば・・・


 
このように学校の先生に対して,高校生の事情を十分に考慮した上で,進路情報を集めて頂くことは限界があります.従って高校生が自主的に進路に関する情報を集めて,進路決定を行う姿勢が必要なわけです.
 
といっても高校の時から「じぶんはどんな道に進むのがイイのかな?」と
いう問に明確に答えられる高校生は決して多くありません.
そもそも進路決定以前に,「自分はどのようなことが好きで,どのようなことに興味があるの?」という段階で思い悩んでいる高校生も大勢います.
また「好きなことは漠然とあるのだけど,具体的に進路の方向性を決めていくのが難しいです!同じMarchの学群でも俺の学力で合格しやすいところはどこだろう?」と考える人もいると思います.
 
もしくは教員目線でいうと「この子,自分で自分がどんな進路を歩んでいきたいのか分からないのか・・・せめてどんなことが好きでどんな進路を漠然と希望しているのか教えてくれないと,こちらも指導しようがないな・・・」と思っている先生もいると思います.
 
なので,高校生は日頃からあらゆることにアンテナを張って,「自分は何が好きなのか?どんな道を歩み,どんな専門性を身に着けていきたいのか?」ということを突き詰めていけたら理想的なのですが,いかんせん現実ではそんなことを期待するのは難しいわけです.

本記事を作成しておいてなんですが,無理やり意識高い系の学生となって,進路の情報に関して日頃から敏感となる必要はないと思います.とりあえず大学に行っておくか!と考え,大学生になってから己の人生を検討するのも全然いいと思いますし,むしろそちらの方が自然だと思います.

ただそれだと今回の記事を作成した理由がなくなるので,とりあえずお話の続きを進めておこうと思います.


 

3 高校生が自身の個性を分析し,自分に合った進路情報を効率よく入手できる方法を考案してみたよ


 
多少話が脱線します.以前,こんな書籍を見つけたのを思い出しました.


「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」八木仁平 [ビジネス書] - KADOKAWA

上記の書籍の概要をザっと説明しますと,自分の好きなこと・自分の得意なこと・自分の価値観に合った職業選択をする為の方法を紹介しているというものです.自分の好きなこと・自分の得意なこと・自分の価値観の突き詰め方は,以下の動画を参照されるとなんとなく見つけられると思います.


「好きなことが分からない」を一撃で解消する30の質問 - YouTube

得意なこと・才能がないを一撃で解消する30の質問 (youtube.com)

価値観が一撃で見つかる30の質問 (youtube.com)

 
しかしそういった自分に関する分析していったとて,どのような大学・専門学校・就職先を選択していけば,自分に合った進学先・就職先を選択できるのかよくわからない人もいると思います.
 
例えばサッカーが好きだとして,サッカーが好きという気持ちを突き詰めるのに対して,以下のような様々な手段があります.

・日本の大学サッカーの強豪校である明治大学に進学してプロ選手を
 目指す.
・サッカーを学問分野から研究する為,スポーツ工学で有名な筑波大学への 
 進学を目指す
・プロリーグの監督やコーチ,審判の資格を得る為,専門学校に進学する.

とりあえず各々の学力や考えを考慮した上で,自分の希望に沿う進学先・就職先を決定していける判断力が各高校生にあればいいのですが,判断力以前に,その判断をするにあたり必要な情報を収集できる時間は限られています.高校教員は忙しいと先ほど書きましたが,高校生も多忙なことには変わりません.
 
ならば昨今有名なChat GPTを使用すれば,情報を入力した人の意に沿うような情報を効率よく集めてくれるのではないかな?と思いました.
 
要は「自分の好きなことは○○,自分の得意なことは○○,自分の価値観は○○,この3つの観点を考慮して,自分に合った進学先を教えて」というプロンプトをChat GPTに入力させることで,自分の意に沿うような回答を導き出してもらえるのでは?ということを思ったよ!という話です.


 

4 【本題】私が考案したプロンプトを使って,進路に関する情報を効率よく集める方法


 
本記事の 5 設計プロンプト という段落に私が作ったプロンプトを記載しました.このプロンプトを使ってChat GPTに進路情報を収集してもらう方法を説明していきます.
 
まず5 設計プロンプトの全文をコピペしてWordにペーストします.
そして【高校生の基本情報】の段落の

⑴自分の好きなこと
⑵自分の得意なこと
⑶自分の価値観

というところを確認してみてください.
次に ※   高校生が各自で入力するところ に自分の情報を
入力してみてください.
 
自分の情報を入力したら,Wordの全プロンプトをコピーして,Chat GPTにペーストしてみましょう.するとChat GPTが自分に合った情報を提示してくれるかと思います.

といっても画像説明がないとよくわからないと思います.
そんな人はWordを起動してから,以下の画像を拡大して見てみてください.


手順その1
手順その2
手順そその3



5 設計プロンプト


 
【高校生の基本情報】
 
(1)自分の好きなこと
※ 高校生が各自で入力するところ
 
(2)自分の得意なこと
※ 高校生が各自で入力するところ
 
(3)自分の価値観
※ 高校生が各自で入力するところ
 
【Chat GPTに対する要求】
 
以下の大質問に全てChat GPTは具体的根拠を持って回答して下さい.
しかし高校生の理解を妨げるような抽象的な表現は避けて下さい.
 
 
【大質問1】
 
上記の(1)自分の好きなこと.⑵自分の得意なこと,⑶自分の価値観に共通することを分析し,その3つの観点に沿う働き方ができる業界・業種を1つ提案して下さい.ただし以下の制約を守って下さい.
 
【制約】
 
・提案される進路には具体性があり,特定の大会で入賞経験が無い学生でも,特別な資格を持たない学生でも実現性が高い堅実的なものとします.
・提示した業界・業種において,20代が行う仕事概要,30代が行う仕事概要,40代が行う仕事概要,50代が行う仕事概要の説明を行ってください. ただし仕事概要の信憑性を向上させる為,仕事概要を説明する際は必ず,インターネットから信憑性の高い情報が記載されているURLを3つ提示して下さい.URLを提示できない場合は,Chat GPTが提示した業界・業種における働き方が調査できる書籍を5冊提示して下さい. そして仕事概要の説明を行う際,一部の会社しか行っていない仕事概要にしてはいけません.
・提示された業界・業種における働き方に関して,どれぐらいの給与が稼げるのか,調べることが出来る書籍を紹介して下さい.
・提案した仕事に対してChat GPTが魅力的に感じる点と,
その仕事を行う社会人の仕事ぶりを分析してChat GPTが心身的に過酷だと分析する点を提示した後,実存する日本の会社名を3つ出してください(会社の公式ホームページのURLも記載して下さい).
 
 
【大質問2】
 
Chat GPTが提示した業界・業種における仕事を行う上で,学生時代に経験しておいた方が望ましいことは何か,意見を出して下さい.可能なら参考となるURLや書籍を提示して下さい.
 
【制限】
・考案した意見について,基礎レベルの意見を2つ,普通レベルの意見を2つ,応用レベルの意見を2つ掲げて下さい.
・各レベルにおいて取得した知識・技術は,社会でどのように必要とされるのか,インターネット上の信憑性の高い情報が記載されたURLを提示・参照した上で,分析して下さい.
・高校生が取り組むことは1日15分程度で行えるものとして下さい.
・勉強が嫌いな高校生,勉強が得意だと感じる高校生をそれぞれ想定し,彼らが取り組みやすいことをイメージして下さい.
 
 
【大質問3】
 
【大質問1】~【大質問2】の結果を踏まえ,【大質問1】で提示された業界・業種において将来的に活躍する人材になるには,どのような学問を,どのような大学,専門学校で,学ぶことが望ましいか考察して下さい.
だたし【学校の進学実績】に記載のある学校と同クラスの学校をベースに考案して下さい.
 
【学生の進学実績】

 
 
 
 

6 最後に


 
Chat GPTが与える情報には信憑性がどれほどあるか評価するのは難しいと思います.なので本記事を作成しておいてなんですが,Chat GPTが与える情報はあくまでも参考程度に留めておくといいと思います.

しかし少なくとも何も自己分析できない,自分の進路を漠然とでも考えることができない・・・という方には,今回設計したプロンプトは多少は使えるかと思います.


 

7 おまけ:本記事を作成しようとした裏の理由


 
高校生の進路指導をテーマに趣味で論文を書いたのですが,せっかく書いたのならば,誰かに役立ててもらった方がよくね?と思ってNoteに記事を書こうと決めました.

といっても論文の内容を丸々Noteに書いて読んで頂く時間は中々ないだろうと思ったので,論文の中身を要約して,上記の様にNoteにまとめた次第です.一応作成した論文データを以下にアップしておきます.

20Pぐらいありますので,興味がある人はお時間がある時にご覧になって
頂けますと幸いです.

ちなみに以下の論文では,旅行,鉄道,コーヒー,競馬といった分野で,
どのように進路選択を行おうか?と検証した結果がのっています(他業界でも情報入力を試してみましたが,その返答結果は記載していません).

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