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香港のテレビCM 80年代編

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香港で放送されていた80年代のテレビCMです。 なお、一部の動画の年代は推定です。
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2023年2月の記事一覧

Kodak 柯達 (彩色菲林) 1983年

かつて銀塩写真業界で最大手だったコダック、このころはまだ元気でした。フィルムのCMもこんな感じで、カラフルさを強調したものが多かったです。
このCMでは黄色は…、緑は…、青は…、といった感じでつぎつぎ色を紹介しているのですが、黄色が一番最初なのはコダックのイメージカラーだからでしょうか?

Pocari 寶礦力 1989年

おなじみポカリスエットのCM。
このCMはなかなか興味深いです。まず、1989年当時の商品名は「ポカリスエット」ではなく「ポカリ」であること。「スエット」は汗の意味ですから、あまり飲料に使える名詞ではない(不潔なイメージ)ので、輸出時の名称は香港以外の外国でも「ポカリ」でした。
次に、CMの出演者がなぜか白人中心であるところ。一瞬欧米ロケかと思わせますが、クーラーBOXから取り出す缶には「寶礦力」
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白玉馬靚米酒 1986年

白玉馬というブランドの白酒です。白玉馬は広東省のブランドですが、香港では最近はあまり見かけないようです。
4種類紹介されていますがどれもタイ米が原料の米酒で、日本でいえば泡盛に近いです。結構強いお酒なのに、みんなグビグビ飲んでますね。

出前一丁 1986年

香港人の大好きな出前一丁。このCMは、子供が雪玉を投げるシーンから始まるので日本で撮影されたCMの使いまわしですね。この時代だと本来のCMソングは大瀧詠一が作曲したものだと思います(最後の「あ~らよ、出前一丁!」のフレーズだけはキダ・タロー作曲です)。
香港での出前一丁のバリエーションの多さはよく知られていると思いますが、80年代はまだそれほど多くはありませんでした。このCMでも最後に紹介されるの
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衛生署 (日常飲食 注意衛生) 1986年

今回は政府広報です。前世紀くらいまでは街中のあちこちで見かけた屋台のスナックですが、最近はめっきり数が減りましたね。
このCMでは屋台を「違法」とは断じていませんが(合法の屋台もあるため)、当時の衛生意識はかなり低く、香港政庁にとっては頭痛のタネでした。なにしろこの手の屋台で安価な店は、「Made in 九龍城砦」の魚旦とかモツとか使うところがたくさんありましたからね…。

意忠行田七人參茶 (陳百祥) 1983年

今ではすっかり政府の代弁者になった陳百祥ですが、若いころは譚詠麟らと共にバンドのメンバーでした。譚詠麟もそうなんですが、当時はちょっと不良イメージだったんです。
田七人參茶は昔からよく飲まれている漢方茶。本来は煮出して飲むものですがやはり面倒なんですね、こんな顆粒状の製品があります。
しかし、ビールや炭酸飲料にコレをいれるんですか…。おいしく飲む人っていたんでしょうか…?

白花潤喉糖 1987年

私が知らなかった製品がまた一つ見つかりました。白花油公司、まさかのど飴も作っていたとは…。
1987年ころの香港はバンドブームでした。やけにオシャレなつくりのこのCM、BGMは川鳴樂隊(売れなかった…)の「午夜場」なんですが、どうしてこの曲を採用したかというと、川鳴のメンバー顏福偉が白花油公司のおぼっちゃまだったからですね。今は「白花油執行董事兼行政總裁」という肩書です。

公仔點心 (公仔點心 隨傳隨到) 1986年

「公仔」といえばインスタントラーメンくらいしか思い浮かばないのですが、冷凍食品も作っていたんですね。
70年代くらいまでは、早朝に寝巻のままで近所で點心をつまむような中高年もまだ残っていたのですが、さすがに1986年ともなると冷凍食品で済ますようになったんでしょうね。もっとも当時の冷凍食品がそんなにおいしいとは思えないですが…。

新奇洗衣粉 1983年

新奇というのは日本の花王「ワンダフル」のことです。
日本では洗濯用粉せっけんとして結構長い歴史があるのですが、1983年ころにはあまり売れ筋商品ではなかったみたいです。「氧化潔白剤」とは酸素系漂白剤の中国語で、洗いあがりの白さを強調するCMになっています。
香港オリジナルのCMではありますが、真っ白な洗濯物が何枚もはためくところだけは日本のCMの流用じゃないかと疑っています。なにしろ当時はまだ古い
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太空玩具蛋 1982年

また不思議なおもちゃのCM。といってもただのカプセルトイなんですが、0:06あたりの商品説明で「コロコロたまご」という日本語が読み取れます。日本製なのでしょうか?当時香港のおもちゃで、日本語と中国語を併記するのは珍しいです。
男の子と会話する鳥がオウムや九官鳥ではなくただのニワトリなのは、鶏卵を模したおもちゃだからでしょうね。妙な衣装を着せられているので、今だったら虐待と言われちゃうかも?

Thorn 科藝 (租機服務) (狄波拉) 1981年

Thorn 科藝というのはAV機器などのレンタル業者。私はテレビは買うものだと思っていましたが、香港ではレンタルテレビが一定の需要があったようです。
香港でも80年ころにはほとんどの家庭にテレビが普及していたと思われますが、買わずにレンタルで済ませる人がいたんですね。
でも、レンタルテレビのテレビCMはテレビを持っている人しか見られないわけで、そうするとこのCMはすでにテレビを持っている人向けなの
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Watsons (美腿生輝) 1985年

私はWatsonsといえば真っ先に蒸留水をイメージしてしまいますが、なんとパンストを売っていたんですね。まあドラッグストアですから美容関係の商品は多数置いてありますが、これは全然知りませんでした。
昔、香港は暑いのでパンストを履く人はあまり多くないと聞いたことがあるのですが、Watsonsが売り出したくらいですから需要はあるのでしょうね。
今でも売っているのでしょうか?(縁がないのでわかりませーん
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