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香港のテレビCM 80年代編

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香港で放送されていた80年代のテレビCMです。 なお、一部の動画の年代は推定です。
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徐小鳳首次個人演唱會 1982年

徐小鳳Paula TsuiのファーストコンサートのCMです。
ポーラは70年代からレコードを年に何枚も出していて若いけどキャリアがあり、ガンガン唄っていたイメージがあるのですが、意外にも香港初コンサートは1982年です。それまでは人前で唄うのはクラブが中心だったんですね。テレビCMでコンサートの宣伝をする人は少ないですが、そりゃポーラのファーストコンサートですから力の入れ具合が違うのでしょう。
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勝家衣車(搬舊機換新機) 1982年

ミシンで有名なシンガーですが、意外にいろいろな家電を売ってます。家庭用のミシンが激減しつつあった時代ですし、本社では多角化を進めていたようです。
このCMは古い家電を新しく買い替えよう!というキャンペーンですね。下取りすると抽選でHK$500が当たる、という企画みたいです。当時のレートだと15000円くらいかな?結構大きい金額ですよね。
同じ内容のフィルムを続けて流していますが、昔は日本でもよくこ
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lane crawford 連卡佛(大減價) 1988年

レーン・クロフォードのCMです。
高いんですよね~ここ。香港一の歴史を誇るデパートですからね~。日本でいえば三越みたいな存在ですが、デパートとしての歴史は三越よりも長いです。三越は伊勢丹との経営統合で生き残りを図っていますが、連卡佛は今も手を広げすぎずに堅実にやっているようです。
セールだってしょっちゅうは行いません。だからいざセールともなるとダッシュで買い物に来るお客さんがいるのです(ホントかよ
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得果定喉片(小護士篇) 1987年

DequadinトローチのCM。
現在も販売継続中ですからロングセラーです。かつては私も舐めてました。
風邪を引いてのどが痛くてしゃべれないので、かわりに女の子が症状の説明ですか?しかもこの女の子、薬剤師より薬に詳しい!
ほのぼのとしたCMですが、最後に抱っこして顔をくっつけるところは風邪がうつらないか心配になります(笑)。

中華電力(工作背後嘅無窮動力) 1987年

今回は中華電力。
電力はライフラインですから特段宣伝するようなこともないと思いますが、これは「電気はあなたの生活を陰で支えています!」というCMです。日本でも各地域の電力会社が「電気を大切に」みたいなCMを流すのと同様ですね。
ところで白熱電球もすっかり見かけなくなりました。香港の電球はフィラメントの形状が日本と違って長いですね。かつての100万ドルの夜景を支えたのがネオン管と電球で、蛍光灯はあま
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東芝C3電視機(灰塵篇) 1987年

東芝のテレビCMですが、このキャラクターはまんまブルースブラザーズですね。
日本ではブルースブラザーズの一般公開は1981年でしたが、香港では米本国とほとんど同じ時期(1980年)に公開されています。
東芝製品の1987年のCMは、テレビに限らず全面的にこのキャラクターで押していました。テレビにワイパーかけるって発想が面白いです。7年も経ってからのキャラクター起用ではありますが、映画のインパクトは
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m&m's朱古力(水上樂園) 1987年

m&mのCMです。私は昭和生まれなのでどちらかというと「マーブルチョコレート」のほうに親近感があります。どうでもいいですね。「お口で溶けて手に溶けない」のキャッチフレーズは日本と同じです。
ビニールプールに入りながらチョコレートを食べるシチュエーションってまずないと思いますが、このCMはオーシャンパークのアトラクション「水上樂園」のチケットを当てよう!というものなので、無理やりでもプールを前面に出
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南華早報classified post (祕書篇) 1988年

サウスチャイナ・モーニング・ポストのCMですが、意外にユーモラスですね。
仕事をしない秘書をいつまでも雇うより、南華早報の求人広告で有能なワーカーを探そう!というものですが、タイプライターをバチバチ叩いているのは20世紀だなあ、という感じがします。なぜか最後に出てくるロボットはR2-D2とC3-POみたい。すごい唐突感。

卡樂B(♫松樹下瞓覺輕輕鬆) 1986年

サッポロポテトも歴史長いですねー。今では「つぶつぶベジタブル」というサブネームがついています。
ハンモックでのんびりしているお父さん、サッポロポテトを食べようと手を出したら子熊が…。CMのシチュエーションがなんとなく日本で考えられたっぽいですが、商品名が「卡樂B薯條」であることから香港で作られたCMと分かります。昔のカルビーのCMは、日本のCMをそのまま持ってきてセリフだけ広東語にするパターンが多
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本田魄力honda ballade 1981年

ホンダ・バラードのCM。
バラードはシビックの兄弟車ですが、イメージがちょっと地味であまり売れた車ではなかったですね。唯一売れたのはCR-Xですが、あれはセダンとは別物と考えるべきでしょう。
流れているBGMは、この時代(70年代末から80年代初めくらい)のシビックのCMと共通のものです。落ち着いた曲ですが、もう少し後になるとポップな編曲に代わります。
市場規模の狭い香港で、シビックとバラードの両
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mandarina duck(唯一鍾情) 1988年

mandarina duckというブランドのCMです。主にバッグやファッション小物を作っているそうですが日本での知名度は低く、私も全然知りませんでした。
イタリアンブランドなのに、CMはどうも米国ロケのようですね。それとも米国向けに流れていたCMを、そのまま香港に持ってきたんでしょうか。ちょっと謎。
ただ、香港人にとってアヒルは食べ物なので、抱っこして撫でるシチュエーションはあまりピンと来ないんじ
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瑞興百貨(週末特別大減價) 1982年

動かないCM!80年代なのに。と言っても週末土日だけの大セールなので、そんなにお金はかけられなかった?ナレーションは変な抑揚もなく、広東語初学者のリスニング練習にも向いてそうです。
瑞興百貨は戦前からあった歴史あるデパートでしたが、90年代からは日系デパートに押されて業績が悪化し、投資会社に買収されるも中国返還後のアジア金融危機であえなく廃業となりました。

離練靶場(政府宣傳) 1987年

今回は香港政府のPR広告。
実弾演習をしている場所に近づくな!という当たり前のCMなのですが、かつてはもっとコワいCMでした。不発弾を手に取った男性が血まみれで倒れるという…。noteのマガジン「香港のテレビCM 70年代編」で紹介したのですが、残念なことに動画が削除されてしまいました。
さすがに80年代も後半になると、そんなスプラッターのような表現はされなくなっていますね。
しかし、演習場を柵な
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十進制好易計(litre英文版) 1980's

今回は英語の政府PR広告。
見ての通りメートル法の推進CMです。当時香港は英国植民地ですから、液体の単位はオンス、ガロンの併用が続き、なかなか統一されませんでした。しかもオンス、ガロンは英米でちょっとずつ量が違うし、さらに中国由来の「升」もありましたからカオスです。
市場で野菜を買うのに天秤棒で「半斤」買ったり、車のスピードメーターがマイルとキロメートル併記されていたのも覚えています。
でもこのア
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