今週の読書 8/22「だから、もう眠らせてほしい」
毎日ひたすら暑い。
なぜ本を読むのだろう。
私の中に言葉がなく、自分の中にあるもやもやや、感じたこと、思ったことを自分で表現できないからかもしれない。それらを人に伝えるときに、本を読んで得た言葉をつなぎ合わせて、一番近い表現でかつ、人にもわかるような言葉にしているのかもしれない。
もちろん普段ほぼ無意識で話しているコトバもある。それでもコミュニケーションはできているし、働けている。
それとは違った言葉が枯渇している。これが教養ということかもしれない。
「だから、もう眠らせてほしい 安楽死と緩和ケアをめぐる、私たちの物語」を読み始めた。
https://www.shobunsha.co.jp/?p=5809
私は家族をふたり、ホスピスで見送っていて、緩和ケアというものを多少家族という目線で見てきたと思う。ふたりとも癌だった。
一人は闘病も長くて、私はそばで見ていてこんな大変だったら、いつ治療をやめたいと言われても仕方ない、と心の中で思っていた。本人はそんなことは一言も言わず、とにかく1日でも長生きしたい、新薬も治験もやりたい、と言って7、8年闘病した。その間に鬱になったり、本人の夫婦関係は悪化したり、紆余曲折があったけれど、最終的に薬がなくなり、ホスピスにいくと決めて、ホスピスでおそらく最長2ヶ月暮らして亡くなった。
もう一人は自分の意思で、新薬とか治験とかもいらないし、体力的に厳しくなったら治療をやめて、緩和ケアとホスピスでと言っており、恐らくその通りに治療を進めてもらったつもりだけれど、結局2年闘病して、ホスピスに移った翌日に亡くなった。
私は本人の人生なので、それぞれが決めた方針を尊重したつもりだったけれど、本当にそうできていたのかは、分からない。
自分がいざとなるとどう転ぶかは分からないけれど、なんとなく考えておいたほうがいいだろうな、という気持ちもあり、自分は二人にちゃんと寄り添えていたのかな、という気持ちもあり手にとってみた。
この週末でしっかり読もうと思う。