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マイナマインドの素晴らしさについて

彼女から音源を作ったんです。と曲のデモ送られて来たのは2021年の春頃だったと思います。歌とダンスは素晴らしいけれど、曲は作らないと思っていたので驚きました

デモのやり取りをしているうちに曲としては悪くないけれどオリジナリティーには欠けると思っていたのですがデビュー曲の「鬼でもない」のデモを聞いた時には彼女のオリジナリティーが花開いと思いました。

歌詞も終わっていく恋愛への諦めと郷愁を風景描写を交えながら描くというなかなかの物だとも思いました。

それからは彼女のデモをもとに今回はファンクで行こう、次がプリンス。歌詞は大阪弁にしようというアイディアを出していきました。(BIG SLOPEというのは大阪という事ですね)

彼女からも、こういう曲が作りたい、こういうアレンジにしたいと漠然としたビジョンが伝えられて、それを具現化するためにアレンジャーの大林亮三君とあーでもないこーでもないと楽曲を作っていきました。

プロデューサーと一括りに言いますが、アイドルのそれとアーティストのそれは全く違います。

アイドルと仕事するというのは「君をスターにしてあげるから僕の言うことを聞きなさい」と言う事だと思っています。映画監督と俳優との関係性にも近いと思います。

アーティストと仕事すると言うのはアーティストがやりたい事をどうすれば具体化、具現化出来るかお考えて、その手伝いをする事だと思います。

つまりこの過程で彼女はどんどんアーティストとして成長していきました。

なので「LUCKY CHARM」以降の2024年度からの作品は 自分で作品の明快なビジョンを持ち、それを具現化するアレンジャー等も自分で探して来て何をどうすれば自分がイメージしている物が制作出来るかを学習しているので、もはやセルフ・プロデュースになっていきました。

なので僕が出来ることは、それをやるならこっちが近道なんじゃないのとか、こうした方が作品がユーザーに届きやすいとアドバイスしたりとか、後は彼女が悩むポイントがあれば相談に乗るとか、そんな感じに関わり方が変わって来たように思います。

彼女に才能を感じるのは、作曲家は、どうしても手癖でマンネリに陥りがちになる事があります。それを避けるためにトラックを先に作る、あるいは作ってもらい、それにトップラインと言ってメロディーをつける作曲法も取り入れます(最近のKーPOPなどはほとんどこの手法で作られているかと思います)

日本ではメロディーがあり、それにトラックをつけていくと言うのが、それこそ西洋音楽が日本に入ってからのからの正統的な手法ですが
これは欧米のファンク、ロックではセッションで曲を作っていくのが当たり前なのです。

最近の彼女の動画で同じオケで違うメロディーを歌うと言う動画がちょっとバズりました。

https://www.instagram.com/reel/C815iX1yFkU/?utm_source=ig_web_copy_link&igsh=MzRlODBiNWFlZA==

同じオケでどれだけ違う素晴らしいメロディーを作れるかと言うのは音楽的な才能の目安だと思っています。

これは例えれば楽器のソロ・パート作るのに似ています。決まったコード進行とリズム・パターンの上でギタリストやキーボディストはソロを弾くわけですから。優れたソロを弾くミュージシャンは同時に優れたメロディーメーカーでもあるんです。フェイクの歌うのも近いと思います。

椎名林檎が2000年に「発育ステータス」いう本人はボーカル&ベースと言うガールズ・バンドを結成したのですが、そこに参加した田渕ひさ子ちゃんと当時話したところ,
曲はセッションでスタジオで作るのだけれど、同じトラックで違うメロディーをその場で椎名林檎が作るのだけれど、どれも素晴らしいのでびっくりしたと言ったのを覚えています

シンガーのAI(エーアイと混同しますよね)もトラックあればメロディーはいくらでも出来るけれど、どのメロディーを採用するかは歌詞とのマッチングだとインタビューで話していました。

ではどうやったら同じトラックで違うメロディーを思いつけるかというと、どれだけのメロディーが体に入っているかだと思います。

椎名林檎が19歳の時に10枚の手書きの自分のフィバリット・リストのコピーが手元にあるのですが、これがビートルズ、サザンと言ったビッグ・ネームからナンバーガール、パニック・スマイルといったローカル・バンドまで、その印象、感想をびっしり描いています。19歳のでこのリスニングの量は異常です。

マイナマインドは実家がダンス・スタジオ、両親がミュージシャンでもあるという事で音楽に囲まれた生活環境でした、さらに踊るための音楽を、そのは誰に何の曲なのかもわからずに大量に聞かされている環境にいたために、さまざまな名曲が理屈を超えて体に染み込んでいるのだと思います。

そのために同じトラックでも違うメロディーをいくつも思いつけるだと思います。

ちなみの彼女の「Baby Love You」スタンド・バイ・ミー進行というコード進行ですが、この使い倒されたコード進行でこのフレッシュなメロディーを考えられるのは素晴らしいと思います。

歌唱力も素晴らしいです・彼女のサポートしてくれているトランペットの高見浩之さんはトランペットの勉強のためシカゴに留学、アメリカでの活動後、帰日、矢沢永吉のサポートも行うなど、素晴らしいプレイヤーなのですがマイナマインドを偶然見かけた、その才能に惚れ込んでサポートしてくれたいます。彼はマイナマンドの事を「日本人でこのリズムで歌えるボーカリストは滅多にいないと絶賛してくれています。

欧米では女性シンガーは踊れないとスーパースターに慣れません、名実ともにトップでのエンタテイナーですがステージ上ではデビュー時はギターを抱えたカントリー・ウエストのシンガーだったのにそんなのか全く感じません。

ある日本の女性SSWが海外進出を目指したところ、踊れなければ可能性はないと欧米のレコード会社から否定されたという話を聞きました。

彼女は実家がダンス・スタジオで母親がダンスの先生という恵まれた環境で生まれ育ち幼少期から多くの賞を受賞しています。

ダンスはジャズ、コンテンポラリー、HIPHOPとジャンルがありますが、音楽もそうですが互換性は実はあまりないんだそうです。
彼女はどれも踊れるそうです。さらに日本舞踊の資格も持っているという、マルチ・ダンサーなんです。

日本のソロ女性シンガーでここまで踊れる人はいないと思います。

今まで書いたようにビジュアルも良い、自作曲も作れて、歌もうまくて踊りも素晴らしい。

日本のポップス史上稀に見る才能なんじゃないかと思っています。

いつスーパースターになってもおかしくない条件が揃ってると思います。

ライムスターの宇多丸さんはデビュー当時から絶賛していただいいますが、最近だと蔦谷好位置さんがXでお褒めいただいたりと少しづつシンパが増えて来たのも感じています。

最新のMVも桁違いにまわり始めました

7月19日のバンド・セットで望むライブが鶯谷キネマ倶楽部でのワンマン・ライブが迫って来ました。ぜひ、この機会に見ておくのは将来的に自慢できると思います。
 https://t.livepocket.jp/e/mmkinema






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