無題

ここのところ、もうすぐで一年が終わるような、そんなさみしさに心をつままれる瞬間がある。まだあと二ヶ月はあるけれど、そんなものは誤差だと言わんばかりに。
わたしはこの一年、また足踏みをしてしまったなあ、と思う。成長していないわけではない。変わったこともたくさんある。ただ、どこにも行けなかった、という虚しさがどこかにあるのだ。確かな自分の足で、来年はどこかに行きたい。でもこれを来年に任せているようでは、きっと来年のわたしも同じなのだと思う。
人はやがて死ぬ。いつかこのまま中途半端に人生が終わるのが、ほんとうはとてつもなくこわい。わたしがわたしでいることを諦めず、自分の心に正直に生きる。よくばりなので、それができたらいいなあと思う。けれども自分の心は意外と見えなくて、わたしはまだ、自分がどこへ行きたいのかもわかっていない。
明日も、明後日も、ふんわりと長らえてしまいそうだけれど、自分の感情を見過ごさずいられるように、わたしはわたしの自覚と尊厳を持って生きていたい。少なくともそんな気持ちだけは忘れずに。

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