『るろうに剣心 ─明治剣客浪漫譚─』 巻之四 感想
概要
作者:和月 伸宏
初版発行:1995年
デジタル版発行:2012年
発行所:集英社
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発行者による作品情報
感想
アクションシーンのスピード感といった迫力面はもちろん、キャラクター性という意味でも熱い1冊でしたね。御庭番衆の「日の目を見られなかった影役」なりの(ある種"意地"めいた)信念であったり、それに対する剣心や左之助の"答え"であったり。
るろ剣の戦いって「信念と信念のぶつかり合い」って感じが他と比べても強いですよね。(1巻の比留間兄弟や観柳のような下衆は別として)敵にも信念があるからこそ、彼らなりの愛や情が言動に現れる。これまでで言えば今巻でいえば蒼紫が観柳の軍門に下った理由であったり式尉や般若の最期の台詞であったり。
その分、倒した時にストレートな爽快感が大きくはない、どこか痛み分けのような気持ちになることも多いですが、そこで湿っぽさを引きずらないのが剣心のキャラクター、ひいてはこの作品の技だと思います。
次巻ではあの石動雷十太さんが出るそうです。