見出し画像

『DEATH NOTE』 8巻 感想

概要

原作:大場 つぐみ
漫画:小畑 健

初版発行:2005年
デジタル版発行:2012年
発行所:集英社

Apple Books リンク

発行者による作品情報

【デジタル着色によるフルカラー版!】Lの死に伴い月の理想とする世界が築かれていく。だがそこにLの遺志を継ぐ二人、ニアとメロが動き出し、デスノートを巡る争奪戦が始まった!メロが月の妹・粧裕を誘拐し、ノートとの交換を要求するが…!?
Apple Books|大場つぐみ&小畑健『DEATH NOTE カラー版8』

感想

 ニア(SPK)、メロ(マフィア)ともにLと比べるまでもなく手段に遠慮がありません。そのせいで、月も結構窮地に立たされることが多いです。とはいえ、Lの時の反省を生かして、個人情報も含めた自分の身を出来る限り危険に晒さないようには動いています(そのせいで"二代目Lとしては"後手に回ったとも言えるのですが…)。
 デイビッド=ホープ米大統領から電話で「ノートから逃れる方法はないのか?」と聞かれただけで、ノート所有者から脅されているということを見抜くなど、持ち前の能力を発揮するシーンはあったのですが、如何せん予想外の事態が多すぎた。

 その"予想外の事態"のひとつが、月がはじめに使ったノート(ルールが書いてあるもの)の本来の所有者である死神シドウの登場。リュークやレムとはかなり方向性の違うキャラクターで、威厳や威圧感はゼロ。それどころか、他の死神が言っていたとおり、メロにいいように使われる始末。
 …と書くと可愛く見えますが、この"いいように使われる"が月にとってはかなり厄介。ノート奪還作戦の邪魔をするわ、嘘のルールがデッチアゲだとメロたちに教えてしまう(このことは月も知らないけど…)わ、つい「シドウしっかりしなさい😠」とは言いたくなります。
 …チョコを食べている姿は少し可愛かったので、ノートが彼の元に戻ってきてほしくはありますが。

 ところで、総一郎がみすみすノートをマフィアに渡してしまったことを悔いて辞職を考えた時の月の台詞がこちら。

今 夜神次長の言った事は拳銃を奪われた刑事が辞表を出して それで全てを済ませようとしているのと変わりません
デジタル版85頁|page.65 責任

 個人的には凄く正鵠を射た言葉だと思います。そもそもの元凶が月自身であることに目をつむれば。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集