なぜRentifyというサービスを提供していくと決めたのか
レンティオ株式会社の三輪と申します。レンティオという家電などのレンタルサービスを創業して9年になり、ユーザー数(1回以上使ってくれた方)は100万人を超える規模になりました。
自社で購入した在庫をお貸出しするケース(自社在庫型)と、メーカー様/サプライヤー様からお預かりした在庫をお貸出するケース(委託在庫型)の2パターンを行っていましたがすべてのご注文はレンティオの中で受け付けるという形で行っていました。
最も懇意にさせていただいているアイロボット様(ルンバの会社)とはアイロボット社の公式サブスクサービスを一緒に行わせてもらってますが、あくまでもユーザー様は注文時にレンティオに訪れ、レンティオ上でご注文いただく形となっています(月額980円往復送料無料で1ヶ月から返却OKというすっごい感じなので是非ご注文を!)。
この度発表させていただいたRentifyというサービスは、それよりも少しだけメーカー様の自由度が上がる形となっております。
レンティオのドメインの外で自社のレンタル/サブスクサービスを展開できるものとなっております。ユーザー様側からするとレンティオという会社は一切絡んでいないように見えますが、システムであったりカスタマーサポートであったり物流であったりいくつかの機能をレンティオ側で行うものになります。
本日、日経新聞様にも取り上げていただきました。私のXの投稿もポジティブな反応を多くいただけておりとても嬉しく思っています。
https://twitter.com/miwawa0717/status/1780040365187518577
ただ、一部の方からは「レンティオ単独でやったほうが独占できるし良いのでは?」というお声もいただきました。事前に相談していた株主の方やレンティオメンバーからも同様の声はいただきました。
たしかに楽天市場もAmazonも自社のドメインの外に対してシステムやノウハウを提供するということはほとんどしていないのになぜレンティオは行うのか?ここは確かにしっかり知ってもらいたいと思ったので今回noteを書きました。
まずはRentifyというサービスの詳細を簡単にさせてください。
Rentifyとは?
簡単に言うとレンタル版のshopifyです。
Rentifyでは、公式レンタルEC・公式販売EC・レンティオの3通りの集客ができます。
公式レンタルEC
レンティオのカートの仕組みや管理システムを活用し、公式レンタルECサイトを作ることができます。
「ブランド名/ 型番名 + レンタル」といったキーワードで検索された際には、レンティオのような総合サイトよりも、公式レンタルECが上位に表示されるケースが多くなると考えております。
商品の状態(点検済みリユース品/新品)はシステムで判別され、プラン(継続課金を伴わないワンタイムプラン/ 継続課金を伴う月額制プラン)との掛け合わせから生まれる4パターンについて、料金や期間を細かく管理することができます。
公式販売EC
メーカー様/ サプライヤー様は、公式販売ECを非常に大事にされると思いますが、Rentifyは公式販売ECとの連携もスムーズです。
レンティオが提供するタグを所定の2箇所に置くだけで、Rentifyで商品を取り扱っている場合のみ、レンタルボタンが表示されます。
レンタルボタンを押すと、Rentifyのプラン情報や在庫情報が呼び出され、カート以降は公式レンタルECに遷移するという仕様です。
Rentifyは、「公式」レンタルECなので、例えば、5,000円でお試しのレンタルをしていただいたユーザーに対して、レンタル開始日に公式販売ECで使える5,000円オフのクーポンをシステムで送る、といった販促活動もご自由にしていただくことができます。
10万円の商品を1回5,000円で試していただき、買いたいと思ってくれたユーザー様には5,000円引きの価格で提供するといった販促が簡単にできます。
レンティオ
レンティオでは月間13万件以上の決済が行われているので、既にレンタルに慣れ親しんでいただいている多くのユーザーがいます。訪問者数も月間約100万人とそこそこの規模になってきました(メディアは除く数字)
Rentifyで取り扱う在庫は、原則として全く同じものをレンティオ上でも貸し出すことができるため、販路毎に在庫を用意する必要がありません。
その他の機能
レンタルビジネスにおいて、集客と同様かそれ以上に、未払い・盗難のリスク管理やメンテナンスのライン構築が大事になります。
自社のリスクで9年間運営してきたレンタルは、未払い・盗難のリスクを定量的に把握することが可能で、リスクを下げるノウハウ・情報を持っているため、Rentifyにおいても、未払い・盗難のリスクをメーカー様/ サプライヤー様とシェアすることができます。(あまり知られてないことですが)今まで多くのメーカー公式レンタルサービスが、未払いや盗難により事業存続ができなくなっています。
毎日多くの製品をメンテナンスしているレンティオは、メーカー様/ サプライヤー様専用のメンテナンスラインを設ける投資をせずに、普段のオペレーションの一部としてメンテナンスを行うことができます(一部例外ジャンルはあります)。
そして、プランとメーカー様/ サプライヤー様のID基盤の仕様にもよりますが、メーカー様/ サプライヤー様の公式IDからのシングルサインオンにも対応しております。
他にも多くの機能がございます。簡単な契約のプランを載せておきますので興味をもっていただけた方は是非お問い合わせください。
「なぜRentifyをやるのか?」
ようやく本題に。
先ほども書きましたが、これについてはいろいろな方から聞かれました。「レンティオの外にレンティオの機能を出す」ということはある意味レンティオの競合を作ることになります。もちろん一定の手数料はレンティオ側に入りますが、それでも自社ですべて行う方が収益としては大きいです。価格や在庫数なども自社で決定した方がスピード感もありますし自由度も高いです。
それでもRentifyを行うべきだと考えたのは「もっとレンタルという消費行動が当たり前になってほしいから」です。買う前に試す、買う必要のないものはレンタルで済ます、という消費行動はもっともっと当たり前になるべきです。そうなるともっと世の中は便利になるし、大量生産・大量消費・大量廃棄の世の中ではなくなります。
レンタルという消費行動はもっともっと当たり前になるはずです。そうなるのに例えば20年かかるとしましょう。レンティオが独自で頑張ったらそれが15年後になるかも知れない、10年後になるかも知れません。ただRentifyというサービスを通じていろいろなメーカー様や既存のレンタル事業者様がレンタル事業を拡大させていくことができれば5年後になるかも知れません。
要するに一社だけでは中々時間がかかるのでいろいろな事業者様と組んでレンタルという消費行動をより当たり前にしたいのでRentifyというサービスを提供することを決めました。
もちろん大前提として、メーカー様から「完全に自社でレンタル事業を行いたい」というお声や、既存のレンタル事業者様から「レンティオのシステムを使いたい」というお声がありました。
おかげさまで既に数社様からご契約をいただいている状況です。
買う前に試す、買う必要のないものはレンタルで済ます、そういった消費行動が当たり前になるようにレンティオは頑張りますのでご興味を持っていただけた企業様、ご担当者様がいらっしゃれば是非下記サイトからお問い合わせください。