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試して → 買う という消費行動がメーカー様側にとってもすごく良い理由

僕らが運営するRentioというサービスは家電製品やカメラが簡単にレンタル出来るサービスです。運動会のときだけビデオカメラを使う、といったワンショットでのレンタルをされるお客様もたくさんいらっしゃいますが今のRentioは、「ちょっと気になるので買う前に試す」という方の方が多いです。昔のRentioは「ワンショットで使う人」の方が多かったですが、今は割と「買う前に試す人」の方が多くなっています。

レンタルサービスの利用動機について

Rentioではもともと、(たぶん2年前くらいから)ワンショットのレンタルではなく、お試しのレンタルを伸ばす、と投資家の方たちに伝えていました。なぜかと言うと2年前に取ったアンケートが以下の結果だったからでした。Rentioを使ったことがない方を対象に「こんなサービスがあったら使ってみたいですか?」と聞いてみた結果です。

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左がワンショットでレンタル出来るサービス、右が買う前に試せるサービスです。どう考えても右の方が伸びしろが大きかったのですがいろいろな事情(それはまた書く)により、中々大きくすることが出来きませんでしたがいろいろなメーカー様のご協力もあり、どんどん伸びていきました。
Rentioを利用したユーザー様がどういう目的でレンタルしたのかを毎月集計しているのですが、その結果が下の図です。赤がワンショットでのレンタル、青がお試しでのレンタルです。明らかに青が増えてきました。

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この「お試しレンタル」ですが、ユーザー目線でニーズがあることはなんとなくわかりますよね。みんな買って後悔した家電なんてたくさんあるでしょうし、最初のアンケートでもそれは表れています。

お試しレンタルのメーカー側のメリット

ではメーカー側のメリットとは?という点なのですが、まずデメリットから。
A:<試さなくてもそのうち買ってくれたかも知れなかった人が、試した結果要らないと判断してしまう>
これだけなんですよね。
で、一方、メリットとしては
B:<試すという手段がなければ買わなかった人が、試した結果買うと判断をしてくれる>
これがあります。
レンタルという消費行動がメーカー側にもたらす影響で一番わかりやすいのはこれです。
AとBで、Aのユーザー様の方が多ければ、レンタルはネガティブに働きます。Bの方が多ければポジティブに働きます。
僕が好きなこの図で言うと、[旧・購入層が買わなくなってしまうケース]と、[認知層が新・購入層になるケース]のどちらが多いかということと近いかもしれません。

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では、どういう製品がA>Bになり、どういう製品がA<Bになるのか?が問題です。お金を出してまで借りている以上、ある程度買う意欲があるのに「買わない」と判断するユーザー様が多い製品というのは、
1:<そもそも製品がいけてない>
2:<マーケティングが間違っている>

のどちらかです。
1は想像付きますよね。
弊社の中でもレンタルしたユーザー様の8割近くが買いたいとアンケートで答えた製品もあれば、1割程度しか買いたいと答えなかった製品があります(もちろん一概に製品の良さだけではなく、製品の本体価格やレンタル価格によっても変動するのでこれが面白い)。
2は少し想像付きにくいかもしれません。美容家電なんかで割と多いのですが<20代のユーザー様は買いたいと答えた人は2割程度だったが、40代以上だと買いたいと答えた人が7割以上いた>という製品があります。
でも、レンタルユーザー様は20代の方が多かったし、メーカー側のマーケコストも20代に多く掛けていた(例えば20代のインフルエンサーを起用している等)という例もあります。これはきっとその製品にマッチするユーザー属性を見誤ってしまったのだと思います。

1でも2でも、改善すべき必要はあります。家電量販店等でしか販売していなかった場合、[どこを改善すべきなのか]は中々わかりません。売れたor売れなかったという結果はわかりますが[なぜなのか]というのは中々わかりません。
売ってしまうと、家電メーカー様とユーザー様の接点はほとんどないからです。強いて言えば故障した場合、くらいです(泣)

レンタルユーザーからのアンケート

Rentioでは、提携させて頂いた企業様の製品に関しては、レンタルして頂いたユーザー様に対して通常のレビュー以外に、別途製品ごとにアンケートをお送りし通常のレビューに比べてかなり細かく深いアンケートを集計しています(Rentio Survey)。通常のレビューも投稿率が8%もあってすごいんですが、別途取るアンケートは内容も細かいのに40%程度のお客様がしっかり記載してくれます。
そのアンケートは本当に面白くて、お金を出してまで試してくれたユーザー様が[なぜ買わないと判断したのか]がわかります。どの年齢層の、どういう利用傾向があるユーザー様が良い評価だったのかがわかります。

先ほど、お試しでのレンタルをされてしまうと、A:<試さなくてもそのうち買ってくれたかも知れなかった人が、試した結果要らないと判断してしまう> というデメリットがあると書かせて頂きました。
これ、本当はデメリットではなくて、当たり前のことなんです。満足頂けない商品を売ってしまっただけのことで、それはユーザー様にとってハッピーではないので、本来売るべきではないんです。

売らないマーケティング

弊社も大変お世話になっていて、僕も大好きな企業にiRobotという企業があります。皆さんご存じ、ルンバを製造しているメーカー様です。アメリカの企業ということもあり、マーケティング、ブランディングに秀でている企業で、僕らのレンタルサービスにかなり早い時期から目を付けてくれていました(2016年頃から・・・)
当時のマーケティング担当の方が[売らないマーケティング]ということをおっしゃられていました。ルンバのような人気商品であれば、安売りすればある程度売れるのですが、そういう売り方をしてしまうと、本来必要がない人も買ってしまいます。そうすると、買ってしまった人はネガティブな口コミをお友達にすることでしょう。本来のルンバは素晴らしい商品ですが、合わないご自宅の環境や生活習慣もあるため、そういった方に買われてしまうとルンバの価値が下がってしまいます。
この発想は本当に素晴らしいな~と感心しました。商品に自信があるからこそ出来る発想ですよね。その後、徐々に提携を始めさせていただき今ではロボットスマートプラン+というプランも協業させて頂いています。

ルンバのような高価な家電でも、一度試してみてご自宅でしっかり働いてくれるとわかれば10万円払ってでも買いたくなるということがアンケートでもわかっています。

まとめ

まとめると、お試しレンタルという消費行動は、
A:<試さなくてもそのうち買ってくれたかも知れなかった人が、試した結果要らないと判断してしまう>
B:<試すという手段がなければ買わなかった人が、試した結果買うと判断をしてくれる>
という効果をもたらします。
Bの効果はメーカー様にとって当然良いことですが、Aの効果もブランディング等の観点から長期的に見ればAのユーザー様には購入してもらうべきではないです。さらに、(Rentioであれば・・・m(__)m)試して要らないと判断した理由を知ることが出来るので、それをプロダクトやマーケティングの改善に活かすことが出来ます。

こういった消費行動は、ユーザー様にとって非常に合理的だと思います。そしてメーカー様にとっても合理的だと思うので、長期的にはこれが当たり前になっていくものだと考えています。下の図は、僕らのミッション的な図なのですがこれらの消費行動が当たり前になれば[高品質な製品が正しく評価される]というのがとても好きです。

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長々と書いてしまいましたが、共感頂けるメーカー様がいらっしゃいましたが以下のフォームよりお問い合わせ頂ければ嬉しいです。

Rentio側で一緒にこういった世界を作り上げていってくれる方はこちらからご連絡ください!m(__)m




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