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【今までありがとう】第1弾収録カードをランキングで振り返る
2020年12月10日から新たに始まったドルバロムカップでは、新しいフォーマット「New Division」が導入された。
主に直近6つの最新パックに収録されているカードのみが使用できる新フォーマット。ここでは、第1弾のカードのほとんどが使用不可能となった。悲しい。
もうすぐリリース1周年を迎えるデュエプレ。この記事では、その歴史からこのままひっそりと姿を消してしまいそうなカードパック「 DMPP-01 第1弾「超獣の始動 -MASTER OF DUEL-」 」に収録されたカードを、筆者の独断と偏見に基づいてランキング付けしていく。
大した記事ではないし、間違いが含まれている可能性もあるので暇つぶし程度に読んでもらえると幸いである。
1弾環境とは
まず、1弾環境についての筆者の評価を述べておこう。この環境、相当よくできてる。ありがとうまである。
第1弾では、紙における第1弾から第6弾あたりのカードが多く収録されている。では、紙のその頃の環境はどうだったかというと、とにかく水文明が強すぎる状況にあった。
現在もP殿堂入りしている4マナ3ドローS・トリガー付きの《サイバー・ブレイン》、最短2ターン目に召喚し3ドローできる進化クリーチャー《アストラル・リーフ》などが存在し、当時の大会ではこれらのカードを軸にしたデッキであふれかえっていたという。
こうした歴史を修正し、多様なカードで戦えるようにと調整され直したのがデュエプレの第1弾である。
結果、環境で戦えるデッキにも結構な幅があり、1弾環境の経験がある人の多くはこの環境を高く評価しているような印象がある。
前置きはこれくらいにして、ランキングの発表に移りたいと思う。1弾環境での活躍とそれ以降の活躍を総合してランキングにしているが、その基準は極めて恣意的なものであり、これらの異論は大いに認めるところである。また、カードの名称は一部省略している場合がある。
第10位
奇襲兵ブルレイザー
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674131/picture_pc_20c1d0bfe15c49a73d58fd2f60a84049.jpg?width=1200)
1弾環境速攻デッキのエース。コスト2ながらパワーが3000あるバケモン。
デメリット付きのパワー3000クリーチャーの何がそんなに強いのか、という気もするが、強力・複雑な効果を持つカードが少なかった1弾環境ではパワー1000の高低は非常に大きな意味を持った。パワー3000であるため《ファントム・バイツ》や《幻竜砲》、《バースト・ショット》などが効かず、小型ブロッカーの《狩猟魚》、《サリエス》などとは相打ち、《アクア・ハルカス》や《メテオザウルス》は上からトンカチできるなど、とにかく使い勝手が良かったのである。
その後も2弾環境の赤青リーフや赤緑速攻などでは軽量高パワーのクリーチャーとして活躍したが、第4弾でより楽な条件でパワー3000を実現できる《剣撃士ザック・ランバー》が登場。
この頃になると強力なカードも増えてパワー3000というのが大した強みでもなくなってしまったこと、そもそも採用できるデッキが赤白速攻や赤緑速攻などに限られるということもあって、だんだんと見かけないカードとなっていった。
1弾環境ではこのカードがエースで《クック・ポロン》は2番手投手だったが、今ではその立場は逆転している。
同率第8位
ペコタン & ミラージュ・マーメイド
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674192/picture_pc_d99700b3ef65bde8e42064819a142f55.jpg?width=1200)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674207/picture_pc_3081c29f8a9b988d51071c97ad08fe63.jpg?width=1200)
1弾環境のビートダウンを支えた名コンビが同率8位。筆者の大好きなカードであり、「独断と偏見に基づく」という前提を最大限活かしたランクインかもしれない。
クリーチャーを並べて殴っていくデッキにとって、手札の枯渇は死活問題。かの《アストラル・リーフ》は3ドローであるが、ペコ→ミラと繋げば4ドローできる。
もちろん《リーフ》に比べれば召喚できるのが遅く、進化クリーチャーでもないためビートダウンの速度でも劣る。しかしながら、ボルコンなどのハンデスを軸にしたコントロールデッキに対し粘り強く戦えるこのコンビは1弾環境ではかなり優秀で、赤青速攻やラッカ速攻、シータビートなどでよく採用された。
当時はパワー5000~6000あたりの扱いやすいクリーチャーがあまりいなかったため、《ミラージュ》のパワー4000というのも評価ポイント。
時は流れて2弾環境ではまさかの《リーフ》が登場。一応パワーは4000から3000に、1コストの進化元《マリン・フラワー》も不在といった調整はなされていたが、やはり強力なカードであることに違いはなかった。2弾環境でもしぶとくペコミラを使い続けるプレイヤーも(筆者含め)一部にはいたが、だんだんと見かける頻度は減っていったような記憶がある。
第3弾になると、その後も環境に居座り続ける凶悪カード《ダイヤモンド・ブリザード》が登場。3ターン目から最大3枚手札補充しつつパワー5000のクリーチャーが出てくるとあってはさすがに止めを刺された感がある。どこかでまた日の目をあびるといいな……。
第7位
光輪の精霊 ピカリエ
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674262/picture_pc_78d336e2a95ebaa16c0101e4723aa727.jpg?width=1200)
第1弾有数のコストパフォーマンスを誇る優良カード。1ドローしながらパワー4000のブロッカーが残る。2015年登場と、初期のデュエマには存在しなかったカードである。
先に紙の初期は水文明が強すぎたと書いたが、その根本的な原因は水以外の文明はドローソースが極めて乏しかったという点にある。マナチャージしてからカードをプレイするデュエマでは、ドローソースがなければすぐ行動不能に陥ってしまう。そうした初期デュエマの欠陥ともいえる側面を補うためにこのカードが収録されたと言っても過言ではないだろう。
1弾環境のボルコンをはじめとするコントロールデッキでは、序盤は軽量ブロッカーで場を固めるのがひとつの定石となっていた。ただの3マナ4000ブロッカーである《翡翠樹》ですらしばしば採用されていたことを踏まえると、このカードがいかに優秀であったかが分かるだろう。水文明の入らないコントロールデッキが組めたのは、このカードの存在によるところが大きかった。
2弾環境では《ペトローバ》が登場。光の主力はイニシエートかガーディアンが担うようになったが、そうした種族デッキであってもその扱いやすさゆえに《ピカリエ》を採用する人も。
3弾環境ではボルバルコンが環境の中心に居座り、そこでも扱いやすいブロッカーとしてよく採用された。
4弾環境以降は天門が登場したこともあり見かけることが少なくなったが、6弾環境になってアウゼスコンが環境に進出すると再び姿をよく見せるようになった。
第7弾では種族違いの《護聖霊騎ケスト・リエス》が登場。種族を気にしないのであればそちらに役割を譲ることになりそうであるが、既にカード単体として見るとそこまで強力という感じも無くなっており、1年間でのインフレを感じさせられる。
第6位
ゴースト・タッチ
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674729/picture_pc_2d10c8905783b42ccbc20e8a9a7cb6d4.jpg?width=1200)
(画像は効果調整後のもの)
人によって好き嫌いが真っ二つに分かれそうな、今は亡き軽量ハンデスの基本的カード。《汽車男》と徒党を組んで、常に環境に存在し続けたカードである。
相手の動きを阻害するコントロールデッキにとって、ハンデスは重要な戦略の一つ。1弾環境から現在に至るまでその動きは継承されているが、5弾環境に入ったある日、「閉塞感を与えている」として持って生まれた効果を変更せしめられる憂き目に遭った。
冤罪である可能性も否定できず、最高裁まで争うべき案件のようにも思われるが、ナーフ後の5弾環境が実際に多様性に富んだ環境になっていたのを考えると、あながち否定しがたいようにも思えるのである。
ただ、1弾環境のハンデス環境を経験し、その後も抜かれた・抜かれなかったで一喜一憂して喜んだり悶えたりした身からすると、元の効果で帰ってきてくれてもいいんじゃないかなあ、とは思う。
《ゴースト・タッチ》がナーフされて久しい今日、初手に《ブリザード》を引いて「よし、これで3ターン目ブリザードは確定だな」なんて思ってプレイしていると、その前に1/3とか1/4の抽選を受けて天に祈りを捧げていた、つい数か月前の日々をときどき思い出すのである。
第5位
アクア・サーファー (New Division使用可)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674838/picture_pc_f58613f3ad5dd80188f401a13fe81594.jpg?width=1200)
言わずと知れた、初期デュエマを代表するS・トリガー獣。「ワンパンサーファー」と言えば理不尽の代名詞のようなものである。
第1弾から現在に至るまで環境のどこかでほぼ必ず使用されており、改めて語るようなこともないと思うのでこのカードに関しては詳細な説明は割愛させていただくw。
幸い、デッキビルダー2021に《アクア・サーファー》は収録されているため、今後も問題なく使用することができる。
これから先、この初期デュエマのカードがどの環境まで第一線で戦えるのか、全く知らないカードだらけの環境に突入してしまった筆者の興味の一つであったりもする。
第4位
ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン(New Division使用可)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674873/picture_pc_439f9cbf39d53c98ddacaafd10d4e3a5.jpg?width=1200)
デュエマの顔ともいえる切札カード。漫画での活躍を覚えている人も多いのではないだろうか。
リリース初期は登録時に1枚配布され、最初のランクマッチのシーズン名を「ボルメテウスカップ」と冠するなど、運営陣一推しのカードでもあったと思われる。
当然、デュエプレでもその強さを遺憾なく発揮した。1弾環境ではボルコンが環境の中心となり、その構築もかなり幅が広かった。速攻デッキを使っていた人は、ボルコンと当たるたびに苦い顔をしていただろう。
2弾環境でも引き続き環境の一角を占めたが、第3弾になるとヤベーヤツでお馴染みの《無双竜騎ボルバルザーク》が登場。《ボルメテウス》が担っていたフィニッシャーの役割はあっという間に奪われ、ひもじい日々を強いられることに。
その後は細々とした暮らしを続けていたが、《ゴースト・タッチ》及び《汽車男》が冤罪疑惑もある有罪判決を受けたのと同じ日に、《ボルバルザーク》も疑いようのない有罪判決を受けたため第一線に復活。5弾環境後半ではボルコンが再び環境に姿を見せるようになった。
インフレの進みやすいフィニッシャー枠で、第1弾に収録されたカードがその後まだまだ戦えたというのはなかなかにすごいことだったのではないかと思う。
第6弾で《ボルメテウス・サファイア・ドラゴン》が収録され、今後は第一線からは退きそうだが、New Divisionで使用できるようにしてくれたのは運営陣のこのカードに対するリスペクトの表れだろうか。
第3位
ホーリー・スパーク(New Division使用可)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674923/picture_pc_5b1c3cfdbefe1edbffbae7307229522e.jpg?width=1200)
相手の盾に埋まっていてほしくないカードの筆頭。「ワンパンサーファー」は確かに理不尽だが、「ラス盾スパーク」はそれに輪をかけて覆しようのない脅威である。それだけで勝敗が決まってしまうんだもん。
当然、1弾環境から様々なデッキで使用されてきた。2弾環境になると《ペトローバ》で自陣を強化してから《スパーク》で相手陣を壊滅させる動きが流行。「スパーク先打ちゲー」のような様相を呈することも多かった。
4弾環境以降はブリザードやウェーブストライカー、クイーンメイデン、赤白速攻などの速攻・ビートダウンデッキで必需品となり、多くのユーザーがラス盾スパークの悪夢に苦しめられた。
New Division でも引き続き使用できるため、これからもたくさんのユーザーに悪夢を見せることになりそうである。
一応第7弾では「ラス盾スパーク」もケアできるカードが何枚か登場しているので、悪夢にうなされたくない人はそれらのカードを使うことになるだろう。
1枚で簡単に勝敗をひっくり返してしまうこのカード。嫌いな人も多いようだが、ちなみに筆者はこのカードが大好きだったりする。
第2位
ロスト・ソウル
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40674971/picture_pc_ec6fd7d98b3142903100a06529ac0be5.jpg?width=1200)
相手に打たれると悲しくなるカードNo.1。第1弾で唯一の呪文SRでもある。New Division の導入に伴い、環境に最も大きな影響を与えそうなのはこのカードの禁止化ではないだろうか。
1弾環境では8マナまで伸ばすのも容易ではなく、そのころには互いの手札も少なくなっているのでそこまで強く意識するようなカードでもなかった。
しかし、その後はチャージャー呪文の充実などもあって8マナ到達も容易になり、《ロスト・ソウル》を打ち合う光景はよく見られるものとなった。
先に打たれたほうが基本的に劣勢になるため、「ロスト先打ちゲー」などとよく言われたものである。相手が8マナに到達したら《ロスト・ソウル》を打たれるものとしてプレイするのは基本的な戦術の一つであった。
《ゴースト・タッチ》や《汽車男》の例でもそうだが、基本的に運営側はハンデスに対してあまり良い認識は持っていないようなので、もしかしたらNew Division の導入の理由の2割くらいは《ロスト・ソウル》の存在にあるんじゃないかな、などとも考えてしまう。
今後の New Division では《ロスト・ソウル》におびえながらプレイする必要はなくなる。果たしてそれが環境にどれくらいの影響を与えるのか、筆者にはなかなか想像がつかない。
第1位
二角の超人
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40675067/picture_pc_accf91a92820b26b82277dd0d1dda8c7.jpg?width=1200)
栄えある第1位は、第1弾で登場したカードの中では圧倒的なコストパフォーマンスを誇る《二角の超人》。自然文明のカードでありながら2枚の手札補充を可能にし、しかもマナブーストで余ったマナを再度使用することまでできる。紙では2013年に登場したカードであり、《ピカリエ》と同じく水以外の文明でも手札補充を充実させるための収録であったと思われる。
採用されたデッキも様々で、一例としては1~2弾環境のシータビートや二角コン・二角ボルコン、3弾環境のボルバルコン、6弾環境の牙サファイアなどが挙げられるだろう。
探索特有のドキドキもあり、使う側なら「ちゃんと拾ってくれよ!」、使われる側なら「拾うな!探索ミスれ!」などと祈ったものである。
デュエプレの歴史を語る上では欠かせないであろうこのカードだが、New Division では使用不可となった。
もっとも、初期環境の「自然文明は手札補充できるカードが無い」という欠点を解消させるために収録されたであろうこのカード。自然文明で手札補充ができるカードもどんどん増えているので、ある程度の役割は既に全うしてくれたものと言えるのかもしれない。
All Divisionでは今後もまだまだ使えるが、ひとまずは「お疲れさまでした」と言ってあげたい。
まとめ
以上でランキングは終了となる。再掲すると以下のようになる。
第10位 奇襲兵ブルレイザー
第8位(同率) ペコタン & ミラージュ・マーメイド
第7位 光輪の精霊 ピカリエ
第6位 ゴースト・タッチ
第5位 アクア・サーファー (New Division使用可)
第4位 ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン(New Division使用可)
第3位 ホーリー・スパーク(New Division使用可)
第2位 ロスト・ソウル
第1位 二角の超人
改めて眺めてみると、軽量クリーチャーから重量クリーチャー、軽量呪文から重量呪文まで割とバランスがとれており、いい感じのランキングになっているようにも見える(自画自賛か?)。どのカードが強い・弱いというのは人によって千差万別だろうが、「これは違うんじゃないの」とかいうのがあったら傷つかない程度の表現で連絡をいただけると筆者が喜ぶかもしれません。
さて、この記事。このまま第1弾のカードが何も語られることなく歴史からゆっくりと姿を消していくのであればそれはちょっと悲しいなあ、と思って筆を執っただけのものであり、ここまで長くなってしまったのは筆者自身ちょっと困惑していたりもする。
「All Division」と「New Division」のランクマッチ両立システム。今後どんな展開を見せるのかはまだまだ分からないが、この記事を読んで少しでも「面白い」と思っていただけたり、第1弾のカードに思いを馳せたりしてもらえれば幸いである。