私の人生を語る〜高校生編④〜
ほんとに気が付けば3年生になっていた。引退まで残り3ヶ月ほどでほんとに残り少ない時間だった。春の県大会も秋に続き準優勝となり九州大会に2季連続で出場した。冬のトレーニング効果もあり自分自身の確かな手応えを感じ迎えた初の大会。秋は初戦敗退したが春は初戦突破した。そして2回戦ここでまさかの出来事が。次の試合の先発バッテリーは私たち双子バッテリーだった。私にとって待ちに待った瞬間だった。この2年間この瞬間の為に淡々と練習をこなし、暑い夏も寒い冬も乗り越えてきた。この時ばかりは自信しかなかった。準備は腐るほどしてきた。ここで成果を出すのみそして迎えた2回戦。
結果は7回コールド負け、私は3イニング目で交代。正直何もできなかった自分に絶望した。今日ここでアピールする為にこの冬、いやこの2年頑張ってきたからだ。ただ私はこの高校生活初めて自信を裏付ける練習量があったので夏必ず巻き返す事だけを考え次の日からまた自らを奮い立たせた。落ち込んでる暇はない。目標は甲子園へ行き活躍することだ。そして迎えたメンバー発表当日。控えではあったがベンチ入りを果たした。必ず甲子園で活躍する。何度も何度も自分に言い聞かせた。すると転機が訪れる。レギュラーで試合に出ているキャッチャーが全治1ヶ月の怪我を負ったのだ。もちろんチームとしては非常に痛い。だが私は彼より練習してる自信、彼より野球を勉強した自信これだけはあった。神様が私にくれた最後のご褒美だと信じこの運命に乗っかる事を決意した。夏の大会まで残り一ヶ月毎週末続く練習試合に全試合フルイニング出場した。毎試合毎試合監督に怒られた。私のことが嫌いなのか?と思うほどずっと。しかし私は冷静だった。監督が怒る最後に必ず「お前のせいで負けるんだぞ」と毎度言ってくる。それは裏を返せば急遽出場する事になったお前のせいで負けてほしくない。そう言っている気がしたからだ。そして一ヶ月後人生で1番の大1番の夏の甲子園予選を迎えた。
→高校生編⑤へ続く
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