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152-154 我が振り直せ

152
知恵を積まんとすることを怠った者たちは、いたずらに肥え太れど、明察を得ることなきままである。

153 154
輪廻の苦しみより一時期逃れんと、憩うための家を求めてきた。そのようなものは有り得ないというのに。こうして私は延々と苦しみ続けてきた。
だが見よ、家づくりの工夫よ。もはや私に家は要らない。そのための建材はすべて打ち壊された。もはや私にかりそめの家など要らないのだ。そのようなものは、すなわち我が愛着、我が迷妄のかき集めでしかなかったのだから。

Appassut' āyaṁ puriso,
聽到少量 此 人
balivaddo va jīrati.
牛 如 被老化
Maṁsāni tassa vaḍḍhanti,
肉 他 增長
paññā tassa na vaḍḍhati.
慧 他 不 增長

Anekajātisaṁsāraṁ
許多 生 輪迴
sandhāvissaṁ anibbisaṁ,
流轉 未發現
gahakārakaṁ gavesanto,
作家者 探求
dukkhā jāti punappunaṁ.
苦 生 一再

Gahakāraka diṭṭho si,
作家者 見 是
puna gehaṁ na kāhasi;
再 家 不 作
sabbā te phāsukā bhaggā,
一切 你 肋骨 破壞
gahakūṭaṁ visaṅkhitaṁ;
家 屋頂 離一起作
visaṅkhāragataṁ cittaṁ,
離一起作 去到 心
taṇhānaṁ khayam ajjhagā.
渴愛 滅盡 獲得

A man who has learnt little, grows old like an ox; his flesh grows, but his knowledge does not grow.

Looking for the maker of this tabernacle, I shall have to run through a course of many births, so long as I do not find (him); and painful is birth again and again. But now, maker of the tabernacle, thou hast been seen; thou shalt not make up this tabernacle again. All thy rafters are broken, thy ridge-pole is sundered; the mind, approaching the Eternal (visankhara, nirvana), has attained to the extinction of all desires.

寡聞之愚人,生長如牡牛,
唯增長筋肉,而不增智慧。

經多生輪迴,尋求造屋者,
但未得見之,痛苦再再生。

已見造屋者!不再造於屋。
椽桷皆毀壞,棟樑亦摧折。
我既證無為,一切愛盡滅。

 152からの返す刀でこれですか! ほんに小乗ですねダンマパダ先生! ひどい、まじでひどいですこの展開は! 「ぷぷぷ、至ってないお前らざまあwwwオレ様先にゴールしちゃったから、あとは現世で永遠に苦しんでてねーwwwwww」とか仰ってるようなもんじゃないですかこれ! こんなアオリ発言しちゃうお兄ちゃんお姉ちゃんのどこに悟りがあるんだ。

 いやね? 理屈だとか、事実関係からすればこうした言葉になるのはわかるのよ。こういう図式としか言いようがないんですもの。けどさあ、「悟らんか」とするやつが言っちゃダメだろこれ。間違いなくこの順番で章句を並べたどっかの仏僧は次の輪廻が待ってますよね。あまりにも小物臭がひどい。ほんとにもう、ダンマパダの各章句そのものの偉大さは認めるけども、そこを編纂したやつにはちらほら小者が交じってるよなあ。まあ人間なんて偉大な面と偉大でない面があるわけですし、それはそれで愛着もって抱くべきなんでしょうけど。それにつけ、それにつけ。

 自分の中にある偉大と思える面、クソザコな面をちゃんと見据えて、どちらを下手に高めすぎないように、どちらを下手におとしめすぎないように。そうしたバランス感覚の元で生きていきたいもんである。どちらも大切に抱え、育て、磨くのだ。「自分」そのものを磨くのだ。どちらかを潰す、などと言ったことをしてはならないのだ。

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