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渡邉 義浩『「十八史略」で読む「三国志」 』

おはようございます。頭を抱えています、五胡十六国入門です。

三日ほど前に出たこの本、皆様はご存知でしょうか。三国志の普及に血道を上げておられる渡邉 義浩先生が発刊された新刊で、「少しでも漢文で三国志を読んでみたい、けど正史はちょっと……」と尻込みされる方向けに、十八史略の三国志パートで接してみましょう、という趣旨の本です。もうこの本がですね、問題なんです。大問題。

めっちゃ俺の競合なんですわ。

当アカウントは昨年一月に五胡十六国時代の解説本を出しました。これは将来発刊する、南朝宋の初代皇帝「劉裕」の背景を知ってもらうための前段階という位置づけです。
ただ、歴史というのはなんだってそうですが、その前、その前、に踏み込んでいくことで、更に重層的に面白さを増していきます。とは言え自分が本腰入れているところ以外にはなかなか踏み込みづらい。

そんな我々に強い味方がいるわけです。そう、十八史略。表題掲出の本にしたってそうですし、自分が過去に出した春秋戦国小手調べ本

だってそう。ひとまずのアタリをとることで、将来もう少し詳細に踏み込むに当たっての橋頭堡は確保できる。そういう風に考え、現在春秋戦国と五胡十六国の空白を埋める本、「十八史略に見る秦漢三国入門」を執筆中です。

……はい、秦漢三国です。十八史略です。
そんな被り方ってある!?

まあいいんですけど。取り扱っているテキストは同じでこそありますが、その視座ははっきりと違いますし。こちらはどちらかと言えば三国志はオマケ。秦漢三国の「ゴール」を確認する、という性格のものです。

資治通鑑と十八史略との文字数比較

突然、どすっと表を置いてみました。これが何かというと、ふたつの編年式歴史書、資治通鑑十八史略の文字数比較。始皇帝の天下統一~晋武帝の天下統一をひとつの時代として、その間の時代を、各本がどれだけ濃密に描いているか、を、ひとまず文字数にて拾ったものです。こうしたデータなどを拾って(まぁデータとして拾っているのはこれだけですが)春秋戦国の結末としての秦が、どう漢にバトンを渡し、やがては魏晋を経て南北朝に突入していったのか。そういった流れを、十八史略に即し、けどあれをダイレクトに読むよりはもう少しわかりやすくなるようにしてまとめる。そういった計画を立てています。

んで。

カクヨムにて、4/21まで限定で、発刊予定の『十八史略に見る秦漢三国入門』の全内容を公開します。これは現在 Twitter で開催されている「漢に関するツイートで盛り上がろう!」というイベント、「 #春の巻帝国祭り2024

https://twitter.com/hashtag/%E6%98%A5%E3%81%AE%E6%BC%A2%E5%B8%9D%E5%9B%BD%E7%A5%AD2024

への参加作として展開しています。

どのくらい競合しているか気になる方は、ぜひ飛んでみてくださいませ!

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