作品が売れる
最近、数年前に作ったCDが、月に1,2本のペースで売れていく。
自分の命と引き換えにする思いでこの世界に残した曲たち。今思い出しても喉がぐっと狭くなり、吸う息を胸まで届かなくするような記憶とともにレコーディングした十数曲の作品。死んでもいいという覚悟で作っていたと思うけど、本当は、消えたい、もう終わりにしたいという言葉の方が、質感が近い気がする。そんな状態で作っていた。それでも音楽をやっていた。音楽から離れられなかった。
それが、どんな形であれ今の自分の人生に残っていて、それが、ほんのわずかな金銭的な補填という形で、音楽をやらなくなった自分の人生に影響していることが、情けないような、不憫なような、変な気持ちになる。
もう当時ほど弾かなくなったギターは、いつでも弾ける状態で部屋に置いてある。自分のかなしみを歌にすることすらなくなってしまったら、かなしみはどうなってしまうんだろう。
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