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愚者と節制(禁断の占いシリーズ)

絶賛!占い修行中の方や、すでに占いの現場でご活躍の方なら、必ずぶち当たる壁です。「これは占ってはいけないんじゃないか?」「占うより先にやることがあるんじゃないか?」判断に困るケース、人によって判断基準が異なるケース、たくさんあるでしょう。


これまでのあらすじ

最初の問題提起はこちら。

実際に占ってみた記録はこちら。

みなさまからのレポ集と、メンバーシップ限定の秘密のお話はこちら。

そもそも卜術(カードとか易とか)の鉄則は、「真剣に問えば真剣に答えてくれる。適当に問えば適当に答えてくれる」です。

ということで、上達のためには真剣に考え抜いたガチ質問をリーディングするのが望ましいわけです。とはいえ、ひとりでやってると、なかなかそうそうしょっちゅうそんなに差し迫った質問があるわけじゃないし、質問のテーマも偏りがちだし、自分の問題を冷静に自分で読むのは難しいですね。

だからこそ、練習会に出ていろんな人のバラエティに富んだ質問のリーディングにチャレンジしたり、自分では絶対に体験しないようなエピソードについて占ったり、こうやってオンラインで他人の実占レポをみたり、ありとあらゆる手段で工夫しながら、自分の器を広げていく努力が大切です。

ちなみにこちら。今回はこちらの記事を先にご覧になっていただけると、このあとの話が早いです。

ぜひご覧くださいませー。それではいってみよう!

終わりなき日々

高齢犬トッピー(16歳6ヶ月)昔はものすごく神経質で性格がキツくて、大きな声で吠えまくったり気に入らないといきなり噛みついたりする気難しい犬だったのですが、昨年あたりから、つまり最晩年になってからはだいぶ穏やかになってきました。

2022年12月4日

2022年の12月、16歳になれたら万々歳!と思って頑張っていました。ところがどっこいしょ。いまもう16歳と半年を過ぎてもまだ踏ん張って生きながらえています。すごい生命力だ。

といっても、ものすごく老化と認知症は進みました。人間で言うなら、介護度3から4に進んだ感じです。

もともと徘徊はしてましたが、ここのところ昼夜を問わず徘徊がひどくなってきました。わめいたり噛みついたりはしないので、マシなんですが、なにせ自力で立ち上がれないので(自力での成功率5パーセントくらいかな)ガリガリと泳ぐように這いずって敷物を引っ掻きながら床の上をずりずりと移動し回ったり、ときどき大きいのが出ちゃって床になすりつけちゃったりします。もちろん悪気はないし、こちらも腹は立ちません。

しかーし、人間は床で沈没してるトッピーを抱き起こして移動させる、これを昼夜問わず1日に何十回となく繰り返します。いま体重は15kgくらいかな。そんなに重いわけじゃありませんが、毎回毎回床にしゃがんで持ち上げる、抱っこして階段を上り下りするのをもう1年以上繰り返しているので、すでに私の腰と股関節はもうボロボロです。歩くとバキバキ音がする。おばあさんはまぎれもなく私です。

いやーーー。正直言って、こんなに長生きすると思ってなかったのです。介護を始めたときには、もう長くないだろうからできることはぜんぶしてやろうとおもった。ただそれだけなんですが、認知症が進んでる以外は、シャキシャキめきめき元気になって、想像以上にはるかに長生きしているトッピーです。いいんだけど。いいんだけど。いいことなんだけど。重病人と病弱を世話しながら介護しているニンゲンの負担は計り知れないです。

ここまでがざっくりと状況説明のパートです。例えば、どこかに占い師として座っていて、お客さんが飛び込みで来たとします。いきなりこんなふうにだーーーっとその人の現状を喋る人は多い。これを聞きいているだけでは、いったいなにを占ったらいいのかはまだわからないわけです。そんなシチュエーションだとお考えください。

夜中の3時に思い立った

それで、ここからが本題。最近ものすごく蒸し暑くて、ニンゲンもへたってるように、犬もへとへとなわけです。特に犬は汗をかけないからハアハアして体温を調節するしかできないし、さらに老犬だから暑さに弱い。それはわかっているんだけど、夜中に徘徊し回って、ニンゲンを踏んづけまくって、転びまくって、ひんひん鳴いて、倒れて起こして、転んで起こして、これを果てしなく続けていると、ニンゲンもさすがに忍耐力の限界を迎えます。

「もうダメだ。U先生にお願いしよう。安楽死の相談をしよう」と、夜中の3時についに決然と思い立ちました。

U先生というのは、トッピーが長年お世話になっている主治医です。いつもとても丁寧で実直な方で、何度もトッピーは命の危機を助けてもらってきました。ずっと定期的に通院していたのだけれど、今年に入ってからコロナになったり、母の膵臓癌が見つかったりして、行っていないどころか現状報告もしていないので、きっとトッピーはもう死んだと思われいているかも。

でもいつぞや先生に言われたのです。「あまり無理してお世話をして、人間が病気になっては元も子もありません。あまり頑張りすぎずに、どうしても無理だと思ったら、いつでも相談してください。注射をします。そういうことが必要な場合もあります」と、安楽死の選択の可能性について、やんわりお知らせされたことを思い出したのです。

タロットアプリでいつでもどこでも

床の上にふとんをたくさん敷いて、犬と一緒に寝ている合宿部屋なので、さすがにカードは手元にありません。そんなときこそアプリでしょ。

わたしの愛用アプリは、iOSのBeautiful Tarot です。
詳しい解説は、みずまち先生が書いてくれてるので、そちらをみてね。

スマホやタブレットに、このアプリをインストールしておくと、外出先でも電車の中でも、わたしのように夜中の布団の中でも!どこでもすかさず占うことができます。オススメですよ。

占いました。え?なにを?
「トッピーの安楽死をする、しない」

え?そこ?それ?マジか。マジです。
こういうときは潔く1枚引きだな。よし、いってみよう。
どん。

愚者と節制

これがそのときのスクショです。もちろんフルデッキですよ。
上が「実行する」
下が「実行しない」
めっちゃわかりやすいな!

まずはみなさまそれぞれに、こういうわけのわからんよく喋るし、超!煮詰まってるお客さんが飛び込みで来たと仮定して、無理やり占わされたと仮定して、ご自分だったらこの並びをどう読んで、お客さんにどう伝えて納得してもらうか、ちょっと考えてみてほしいのです。

ははは。こんなにわかりやすい例題はヤラセみたいだけど、ガチなんです。そうなんです。本気で聞いてるから「おまえ、ちょっとそこに座れ。私の話をちゃんと聞け」ってタロット様が答えてくれてるようなものです。

こちらがわたしが自分で読んでみたもの。自分の質問でも、これだけはっきりタロット様に叱られると、さすがにはっきり読めますね。ははははは。

ということで、トッピーの介護生活はそのまま続行です。
安心してください。

ちょうどいま目の前で大きな工事をやっていて、もう半年くらいになるかな?毎日毎日ガードウーマンさんが出勤してきています。そのおばちゃんと、トッピーは仲良しになってなついていて、毎日挨拶してお互いに会うのを楽しみにしています。工事が終わるまで、たぶんあと1ヶ月くらいらしい。

だからさっきおばちゃんに「トッピーの最後のお友達になってくれてありがとう。暑くてたいへんだけど、おばちゃんがいる間はなんとかトッピーに頑張ってほしいから、もうしばらくよろしくね」って挨拶してきました。

ニンゲンも頑張って生き延びなくては。

愚者のアドバイス

ざっくり言うと「結果の位置に愚者だったら、質問がダメ」とか「アドバイスが愚者だったら、そもそもダメ」みたいな話を聞いたことありませんか?わたしはある。

実際にだいじなポジションに愚者が出てくるケース、ありますよね。そういうときって「そうだよね。そんなこと聞いても無駄だよね」という場合もあるけど、まぁだいたいは「愚者のようにバカになっちまえよ」というアドバイスになることもあるし「どうせギャンブルなんだからやるだけやってみれば」と申し上げたりしています。

まぁでも今回は明らかに「お前バカなの?そうだよね。大バカ野郎だもんね」と、タロット様に呆れられたかんじ。

そうなんですよ。わたしはそもそも愚者なんですよ。
愚者はほんとよく出ます。

みずまち先生のこちら、後編もリリースされてるのでひとつひとつ見ていくととってもいいベンキョーになりますよ。

こうやって他人のリーディングを丹念に追っていくような作業を繰り返すことで、とにかく自分の枠から出る練習ができます。

自分の思い込みを外して、他人の土俵に乗っかってみる、他人の窓から世界を覗いてみる。そういう地道な積み重ねが、実力UPへの王道でしょう。

占い世界でのあなたの探検が、よりよい旅路となりますように!