駆け抜けられない夜に捕まってみたり遊ばれてみたり身を任せてしまう癖
永遠に途切れることなく新しい画像が現れるインスタグラムを流し見している午前零時を回るころ
嗚呼やっぱり夜って嫌いって思い悲しくなる
落ち着かなくて、早くベッドに行けばいい事は分かっているのに足が向かずにリビングをひたすらうろうろする
ケータイを手に色々なアプリを開いては閉じ
結局ニュース記事、コラムやエッセイを読み漁って、インスタグラムのIGTVに夢中になる時には、なにやっているんだろうと顔を上げる
夜は感情が膨れ上がってしまう
それがマイナスの、それも悲しさの類のものなら倍以上にまでなる
そしてほんの数年前までの私ならば必ずと言っていいほど誰かに連絡をしていたし
夜に抱える感情を誰かと話すことで紛らわさなければ耐えられる自信がなかった
つまりは幼かった
今なら、自分の感情のコントロールを自分以外の人と分かち合おうなんて
無茶が過ぎると言いたい
それから
ケータイのどんな機能も 他人とのその場限りの雑談も
一時の癒しに過ぎなくて
全身のスイッチオフで眠ることが一番いいからベッドへ急いでとも
こうして夜が駆け抜けた後には
遮光カーテンを開けたままにした窓からは
優しい朝日が照らし朝の目覚めを手伝ってくれるし
身体を包む真っ白いシーツがまぶしく感じるくらいキラキラした光を注いでくれる
朝が来るっていいなぁ 笑みを浮かべて思うけれど
この強烈なコントラストが私はどうしようもなく好きなのかもしれない
目覚めのコーヒーを作りながらぼんやりと考えている