「異食獣」ワタシキサマ 感想。
この作品についてはずっと感想を書こうと思ってたけど、ようようやっと自分の中で落ち着く結論が出たので。
そういえば、感想に入る前に一つ重要なことを書いてなかったのですけど、私の感想記事は基本的に聴きながら思ったことを特に何も考えずに書き散らかしてるだけなので散文的だと思います。書き散らかしたことを拾うこともあるし、そんなことはないかもしれないし。私は物書きではないので備忘録の様なもんだと思っていただければ。
そんな訳で感想は以下からです。
参加してる方がそれぞれしっかりと実績のあるサークル活動をされている方ばかり、ということもあって演奏等は非常に安心できるというか、カッコ良いけど、大人の味わいという感じだと思います。
この辺、参加メンバーの元々のサークルの音を聴いてると、それぞれのサークルでは絶妙にやれなさそうなアプローチが集まった結果こういう音になった、という納得感もあります。
なので、ジャジーだったりファンキーだったりメロウだったり曲によって、結構物凄い勢いでやってることは違っているけど、全体的に一つのショーを見せられているような統一されたムードを感じます。そして、それが作品コンセプトの料理、それもコースのそれに準えてるのはとても親和性があるテーマになっているな、と思いました。コース料理って飲食店にとってのショーですからね。
個人的に気に入った楽曲は6曲目のリラのドルチェでしょうか。
バンドサウンドとしてとてもスリリングというか、2本のギターとピアノがそれぞれイニシアチブを握ろうとするように掛け合ったり混ぜっ返したりしつつ、ベースがそんな引っ張り合いを抑えるようにハネながら切り結び、間隙を突いてドラムがフィルインを仕掛ける。聴いていてとても楽しいメンバーの呼吸が聴こえるような音でカッコいい。
後半のギターが分厚い壁みたいに鳴っていくのにファンキーさが失われないのは凄いなー、と。こんなアプローチあるんですね。カッコええ。
個人的にはこの曲調に添えられるアートワークも素晴らしいと思います。確かに食べる箇所で味がころころ変わるようなイメージ通りのデザートのイラストだと思いました。