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響けユーフォニアムの久美子の気持ちが分かった話


こんばんは。響けユーフォ3年生編について実体験を交えて今更語ります。真由と久美子のやりとりに特化して。

私は、今回の響けに関しては久美子も真由もなんかめんどくさいな。どっちにも、なんなら麗奈にも賛成できないなと思っていました。

ところが久美子の気持ちはきっとこうだったんだ、と鮮明に分かる出来事が起きました。

このあいだ知人と予定を立てていた話になります。
ゆるーくこの日にしようかと2人で決めていたのですが、改めて予定について話していたところ「そういえば日程ってもう決まってたっけ?〇〇日?予定あるけど…ずらしてもいいよ!」と言われました。多分私との日程が未定だと思って後から入った予定なんでしょう。私もちょっとした理由で元の日程が良かったのですが、相手のスケジュールを変えさせるほどの事情ではなく迷ってしまいました。
そして皮肉っぽく「いいよ、そっちの予定優先させたいでしょ。別の日にしよ」と言ってしまい、「何か怒ってる…?」と言われてしまいました。


わかりますか????この微妙な感じ。
予定はハッキリ決めていた訳じゃないから忘れられてもいいですよとりあえず。

ただ、「私は予定があるけどそれを犠牲にしてあげてもいいよ、どうしたい?」と丸投げされたことがなぜかとても無理だった。そして後から振り返って真由じゃんと思ったんです。


真由は言いますよね、「辞退しようか?(お願いしてくれたら辞退してあげてもいいよ?)」って。

それに対して、本当は吹きたいけれど個人的な欲で部の方針を曲げるわけにはいかないし真由ちゃんにも悪いから、と本音を押し殺す久美子。

北宇治のやり方だからとか散々言いまくってめんどくさい印象ですが、久美子は本当は正しくありたいのに、それを試されるような気持ちで必死で誘惑と戦っていたんだと思うようになりました。だってなりふり構っていられないわけですよ。本当なら辞退して欲しいと言いたいけれど、そうしたら今まで大事にしてきたものを裏切ることにもなるし、真由ちゃんにも悪いから絶対にダメだ!!と。だから冷静ではいられず久美子が冷たい態度(あがた祭りの嘘や、「お願いだから二度とそういうこと言わないで!」等)をとってしまうこともあるわけです。

ほらソロ吹きたいでしょ、部の方針とは違うけど辞退しろって言ってくれたらそうするよって悪魔が囁きます。とりあえず正気を保ってそんなことは良くないと答えますが、言い方がまずいと「ほらやっぱり吹きたいんじゃないの」「部の方針なんて本心じゃないでしょ。ね?」ですよ。
当たり前だろうが!!

部の方針と真由ちゃんへの罪悪感、それと自分の欲望を天秤にかけていたのでだいぶキツイですよね。まあこれは滝先生に影響を受けて「正しさ」にチャレンジしている最中だったことが大きいと思います。顧問がどんな手を使ってでも勝つ、ハイキューの戸美スタイルなら受ける影響も違っていたでしょう。


真由は久美子が吹くことが1番無難だと分かっていながら吹きたい気持ちは抑えられないので久美子を傷つけてまで決定権を押し付けるのです。

あえて自分が犠牲になる提案をして、罪悪感を感じる辛い判断を丸投げしている。そうすることで、辞退させられても自分の意思じゃなく相手が決めたからって責めることもできますし、自分から辞退して後悔することも防げます。何なら久美子が辞退させるという構図を作ることで、あとから本当は出たかったけど…ね。と悲劇のヒロインになることもできます。無理。ずるい。

というわけでどっちもめんどくさいという考えから、久美子の方が精神力が強いという考えに変わりました。だって真由の意思が強ければ自分で辞退すると決めて滝先生に言いに行けば一発で話は終わりなんですから。

そこまでは出来なくても真由にはこれくらい↓欲望を垂れ流して欲しかったと個人的に思います。

「転校生だから遠慮してたけど私だって吹きたいの。でも私ばっかり選ばれて友達が音楽辞めちゃったことがあって。親友との最後のソリを取られることで久美子ちゃんがそうなってしまうのが怖いの。部にとっても久美子ちゃんが吹けば1番丸く収まるんだろうけど、音楽のことで自分から
手を抜くなんてどうしても無理だから、本当に吹きたいなら久美子ちゃんが辞退してって言って。それが無理なら本気でソリ狙いに行っても責めないでいてくれる?」

そしてこのセリフの回とオーディション回がアニメ後半の二大クライマックスで、本気でオーディションやって久美子がソリ取って、真由は音楽的に実力で負けたから満足するというオチで。将来的には久美子の奇跡的な演奏はライバルがいた青春の産物に過ぎず、一方北宇治に来て火がついた真由は格段に上手いユーフォ吹きになっていて、今より素直にものを言うようになった結果新山先生と麗奈の中間のようなキャラに成長する、という未来にしても作風は壊れないと思うんです。

ただ今回のアニメの中の出来事だけ見れば、やはり最終的にソリ落ちた上に冷たい態度をとったことを謝罪までして、真由のトラウマも受け入れてあげる久美子やばいです。

そして少なくとも人生という観点では、相手のわがままと自分の未熟な言動を別物として捉えることができ、それに関して謝罪までするという境地に至った久美子は人間的に成長したと思います。
以上。長々とお付き合いありがとうございました!



(余談)今回のお話ではこうだったら良かったな、と妄想を広げましたが、やはり実際のアニメにおいてはみどりちゃんの振る舞いが1番大人な気がします。技術は申し分ないですし他の面では決して角を立てない。私の理想の一つです。

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