ゲンジ物語0526(着飾る)
黄色の入り方といい、
だいだい色のグラデーションといい、
夜のマエキトビエダシャクは、
速水御舟の最高傑作「炎舞」を、
ただ一匹で表現したかのよう。
夏のマンションの壁は、
蛾の美術館です、嫌いでない人には。
苦手な人は、
万が一自分の方へ飛んで来やしないかと、
早足で通り過ぎますよね。
私は足を止めて、
その質感や柄をじっと楽しみます。
ところで最近、晴れ着をレンタルしました。
蛾や蝶の美しさにはかないませんが、
人間だって、節目節目に華やかに着飾るお祝いの日もあるのです。
境内のチョウも祝ってくれました。
一日、一日を、
大切に生きられますように。
楽しいことを、自分で見つけられますように。
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