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にんぎょひめ

にんぎょひめ、と言えば子どものときに読んでもらった本だ。こども向けにアンデルセンを簡略化した、薄ぼんやりと滲んだような挿絵のついた本。にんぎょひめは、海のあわとなって消えました、おしまい。みたいな、実にひどい話だった。アンデルセンの本話を把握したのはつい最近で、あの子ども向けと称して切り刻まれた物語と違いすぎてびっくりだ。
にんぎょ、というともう一つの悲話、赤いろうそくと人魚もひどいよ。長い濡れた黒い髪、金魚のような紅い魚の下半身のイメージで、ある日本の保養施設に行ったとき、その浴場から見えた灰色の波の打ちつける寂しい入江がまさしく紅い人魚が現れそうだったっけ。
アニメリトルマーメイドは見ていない。アリエルはアニー的なルックスからしてあまりにもアメリカンで、あの時期のディズニールックは苦手だし。
実写でリトルマーメイド、ディズニーでヒロインはハリ嬢、と発表されたときは、アンデルセンの人魚姫って、王子に憐れまれこそすれ結婚するに足る女と見なされず捨てられて死ぬ、蝶々夫人@シーじゃないの、王子が白人ならよりまずくない?なんて思ったけど、まあディズニーだからね。ハッピー改造仕上げでしょう。
ハリ嬢は朗々たる歌声で、ものすごく健康で元気で強そうな大柄な若さ溢れる姿はディズニーを見る家族連れに安心感と共感を憧れと同時にもたらすだろうし。しかし、ディズニーってコスプレ衣装や人形が売りやすいように、人魚姫にブラジャーは必須ですか。ハリ嬢がキラキラブラジャーにおへそも見せるようにのけぞってるポスターショットなんか、男子はソワソワじゃなかろうか。すげえ胸だな、ってさ、ニュースでは言わないだろうけど!


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